物語を作るTRPG
id:acceleratorさんが、「物語を作る遊び」についていろいろ書いてらっしゃるのをみて、久々に書いてみたいと思いました。
何を書くかというと、『物語を作るTRPG』のアイデアです。
論考はいろいろあるのですが、現在のTRPGでは物語を作ることを意識する以前のルール・システムなので、ゲームの結果として『物語になった』という感じですね。
あ、ここでいう『物語』とは、『普段の日常的な活動ではなく、非日常となるもの。また、あまり起こりえないようなことが起きること。』です。
クトゥルフTRPGを例に。
『PCたちは自宅から一歩も出ることなく、日常を満喫し、誰も怪我もすることなく平和でした』
というのは、はたして物語だろうか?いや、これはちょっと物語に加えたくないでしょうw
やはり、ありえないとかなんとか言われつつも、まさかというような出来事のほうが物語と呼ぶにふさわしいでしょう。
とはいえ、プレイヤーは物語を意識しようとしても、先に考えることがあります。
・死にたくない(任務を全うしたい)
プレイヤーはシナリオを知らないので、この先どう展開するのかを予測しつつも、慎重な行動を心がけるようになりがちです。戦闘が何回あって、回復のために休めるところがいつあるのか。それが分からないのでMPを温存し、リスクのある選択は避けるのです。
そう、だから「実はそんな即死なトラップもなく、モンスターも弱いのに・・・」ということにw
ちょっとの勇気ですむようなイベントでも、そういう選択をしてもらえないのですw
だから物語にはなりにくい。
・活躍したい(目立ちたい)
キャラクターを作成したときにはどんなシナリオなのか分からないので、使いどころのない能力を取って失敗したーということが起きてしまいます。今だと、ルールが発売されて半年もすると、このシステムではこのスキルが有用(役立つ率が高い)というような記事がネットに上がってしまいますw
でもなぁ、本当はそういうスキルも物語的には魅力的だよねw
解決のアイデア:
オープンシナリオ。
シナリオをGMが用意し、それを公開してしまう。それを見ながら、余裕をもって戦闘に挑めるし、わき道でのちょっとした活躍や強敵に対する逆転の1手を入手する偶然、そういった物語を演出することも可能。
でもこれだけでは、ちょっとご都合主義が過ぎる。また、プレイヤーがキャラクターと一体感をもつ理由のひとつである、「物語の先を知らない中で判断行動する」という新鮮さの楽しみが失われてしまう。
ならば、こうしたプレイ専用のルール・システムを作ってしまえばいいんじゃないか!
名づけて『タイムパトロール(仮)』安直!w
どういうことをやるのか:
・過去の歴史を歪めようとする時間犯罪を阻止する。
もしくは、『超能力防衛隊(仮)』
・未来予知の能力者による、事件・事故の予知。それを防ぐために活動する組織。
どんなゲームか:
・進めば絶望。
そのままで時間が進めば、必ず重大な事件・事故がおきる。
そこに、付近にある人物、アイテム、自然現象などを誘導し呼び込み、事態を変化させるというゲーム。
・メタ視点でプレイ。GMは事件・事故をタイムラインにしてプレイヤーに公開。
タイムラインを元に、どこに何を発生させるか、その発生方法はどうするのかということを提示。
呼び込めるものが見つからないなら、PCが直接その世界に行って行動してもよい。新たな手がかり、原因の発見なども。
直接手出しして解決してもよい。ただし、その場合はペナルティ。(ペナルティって何か?仕事の報酬に対してでもいいし、何かまずいことが他で起きる。)
・つまり、GMは「PLに提出用のシナリオ」と、「実際に運用する上でのシナリオ」を持つことになる。
・プレイヤーの機転によっては、GMがシナリオになくても採用しやすい(はず)。
・エアリスの死も防ぐことができるぞ!
以上、アイデアでしかないけれど、こういうものがあってもいいじゃないか!という記事でした。
関連:
・アリアンロッド タイムパラドックスなんて吹き飛ばせ! - Try to Star -星に挑め!
・プレイヤー=主人公という遊び方について - Try to Star -星に挑め!
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・2009-09-27