曲げられない女

ちょっと遅ればせながら。最終回でしたが、今クール一番好きなドラマでした。
最後正登と光ちゃん、どっちとくっつくのかと思ったらどっちでもなく、璃子光ちゃんがくっついたのとかはびっくりしたし、最後の方の展開が結構飛びすぎてはいたけど、でも終わり方としては悪くないかな。飛行機墜落だとか、連続殺人事件とか、テロだとか、そんな大きな事件が起こるわけじゃない。ただそれぞれが自分の将来だとか、生き方だとか、夢だとか、家族だとか、そういうことに悩んで壁にぶつかって、それを友達同士で支えあいながら生きるっていう、心がほわっとするドラマでした。今までずっと友達という存在がいなかった早紀が、「友達」と呼べる相手に出会い、でも友達になり方や、謝り方がわからなくて戸惑う姿や、今まで一度も言ったことがなかった「助けて」という言葉を2人に言うシーンなんかはとても良かった。遊川さんの脚本てやっぱり好き。
キャストがみんな良くて菅野美穂の一本筋の通った不器用な役も可愛かったし、永作博美谷原章介塚本高史もみんな素敵でした。永作&谷原に比べ、塚本高史は途中ちょっといらっとするような描かれ方もしてたけど、世間一般的にああいうキャラの方がむしろ居そうだし、なによりあんなにプロポーズ断られても不屈の精神で早紀にアタックする正登が愛らしくてw


というわけで、そんな正登のプロポーズを振り返ってみようと思うのですが、その前に、正登は9話でこんなことを言っています。

「(プロポーズ)失敗するたびにこっちは前回の反省とか色々アレンジとかして頑張ったのにさ!」

つまり、正登は1回プロポーズが失敗するたび、言い方などを考えてバージョンを変えてきてるわけです。そこに注目しながら振り返ってみます。
今回引用するに当たり、全部見返すのは大変だったので、どらま・のーとさんのお力を借りました。ありがとうございました。



まず1回目(1話)

「俺の家族になってくれないか?9年間、早紀が頑張ってきたのは一番良くわかってる。でももういいじゃないか。俺は、女が結婚して、子供を育てるのも立派な仕事だと思う。いつか俺も、独立して自分の事務所を持ちたいと思うし、弁護士バッジがなくても、俺をサポートしてくれれば、早紀がやりたいことも出来るじゃないか。お母さんが心配なら、一緒に住んでもいいし」

これは早紀に「正登には諦めるなと言って欲しかった」と言われ玉砕。
「散々待って、やっとプロポーズした返事がそれかよ。俺が今まで、どれだけ言いたい事を我慢してきたのかわかってんのかよ。だったらこっちもはっきり言ってやるよ。お前は絶対に弁護士なんかになれない。お父さんの夢を叶えるために頑張ってもそんなの何の意味もないから!」という強烈な捨て台詞と共に150万の指輪を投げ捨て去っていきます。




そして2回目(4話) 

「俺とやり直さないか?早紀。」
「この前、早紀が言ったとおり、やっぱり早紀には、絶対諦めずに司法試験目指して欲しい。俺と一緒に、もう一度頑張らないか?」

低姿勢編。
この時は事前に正登は「この前と同じような失敗は絶対にするなよ。今度は、早紀が望むようなプロポーズをしないと。」と自分に言い聞かせています。全プロポーズの中で一番良いのがこれじゃないかと。
ちなみに1回目のときぶん投げた指輪は拾った模様。




3回目(7話)は、早紀の妊娠が判明。

「どういうつもりだよ、早紀。父親は俺なのになんで知らせてくれないんだよ。」
「結婚しよう、早紀。神様が言ってるんだよ。やっぱり俺たちは一緒になるべきだって。最初にプロポーズしたときに結婚してくれれば良かったんだよ。」
「今度はYESって言うまで、テコでも解かないから。」
「少しは俺の気持ちもわかってくれよ。3回もプロポーズする男が他にどこにいる。」
「子供は、父親と、母親と、2人で育てるべきだと思わないか?」
「弁護士になるのが夢だって、わかるけど、今年は諦めて、来年又司法試験受ければいいじゃないか。子育てなら、俺も協力するし。子供と、3人で幸せになろう、早紀。」

責任取ります編。
ちなみにこの時正登はヤケクソになって秘書課の横谷さんと交際中。
しかも自分から早紀に付き合ってる、結婚するとまで言ったのに、それを指摘されると、「え…いや…彼女とはそういう関係じゃないっていうか…俺が好きなのは早紀だけだから」というダメ回答。




そして4回目(8話)

「もうやせ我慢するのやめろよ、早紀。俺の言ったとおりだろ?早紀みたいな生き方、無理なんだよ。最初から俺と結婚してればこんなことにならなかったのに」
「お前が心を入れ替えてくれるんなら、俺は今までのことを全部水に流しても構わない。横谷さんとも別れるし。」
「そうしよう、早紀。子供の為にも、両親がいた方がいいに決まってるし。金のことだってもう心配することないんだぞ? やっぱりお前の事幸せに出来るのは俺しかいないんだよ。 結婚しても今までどおり、年の数だけバラの花贈るからさ。」

上から目線編。すごい上から言ってる割に結婚したい感丸出し。
これ見たときはオイオイと思ったけど、色んなバージョン試してたとわかったあとにこの台詞を見るとちょっと面白い。




そしてまさかの5回目(9話)
正登は横谷さんとの結婚式が嫌で飛び出してきてしまいました。

「大体さ、こんなことになったのも全部早紀のせいだろ?」
「一回でも早紀がOKしてればこんなことにはならなかったんだよ。失敗するたびにこっちは前回の反省とか色々アレンジとかして頑張ったのにさ。もう早紀のせいで俺の人生メチャメチャだよ。うちのボスが仲人だから、結婚式ドタキャンしたら事務所にもいられないし」
「……あ、こうなったら、やっぱり俺達が結婚するしかないよ。これが5回目のプロポーズだ、早紀。この子と3人で暮らそう。それが一番いいと思わないか?子供の面倒を見るのが父親の義務だし責任だろ?」

責任転嫁編。何が「こうなったら」なのか理解不能w一番最低なプロポーズです。
でも早紀が好きすぎる感じがしてかわいいのでこのプロポーズが一番好きだったり。




という5度のプロポーズをしたものの、結局ラストでも結婚した様子はない早紀と正登。
数年後まで話が飛んでるけど、絶対あと何回かプロポーズしてるんだろうなw
諦めるな正登!頑張れ正登!