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伊藤学のブログ。 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2010-05-22

Windows版TeX+GhostscriptのUSBポータブル化(EPSを含んでも大丈夫!)

はじめに

 Sukarabe's Easy Livingさんによる「Windows版Texのポータブル化」を参考に、Windows版TeXのUSBポータブル化に成功したので、報告します。

やったこと。

 tex⇒dvi⇒pdfの変換のポータブル化を行いました。これらの作業はwinshell(Latexの入力などを簡素化するインターフェース)を介して行います。platex+dvipdfmx+FoxitReader(pdfを読むための無料アプリ)のポータブル化は、sukarabeさんとまったく同じ方法を採用しました。

 これだけだとepsファイルを含むtex文書が組版できません。ghostscriptのポータブル化を行う必要があります。それも併せて解説します。

 ちなみにdvioutとgsviewのポータブル化は行っていません。

STEP 1:platexのダウンロード・解凍(dvipdfmxとかも一緒に入るよ)。

 platexをポータブルドライブにダウンロード・解凍します。面倒なら、東京大学の阿部紀行さんによるTexインストーラ3を使ってしまいましょう。

 注意事項があります。TeXインストーラを使うと、dviout、ghostscript、gsviewも一緒にインストールすることができますが、これらのソフトはインストールしないで下さい。ghostscriptのポータブル化に支障がでます。

STEP 2:FoxitReaderのダウンロード・解凍。

 FoxitReaderをポータブルドライブにダウンロード・解凍します。

 注意事項があります。最新のFoxitReaderはバージョン3.3(本稿執筆時点)になりますが、ぽたぶさんによれば、バージョン3.1以降はポータブル化に対応していないとのこと。ぽたぶさんのサイトを参考にバージョン3.0をダウンロード・解凍しましょう。

STEP 3: Ghostscriptのダウンロード・解凍。

 epsを含むdviをpdfする際、dvipdfm(x)は、ghostscriptの助けを借りて処理します。ghostscriptもポータブルドライブにインストールしましょう。AGPPさんのサイトのマル1の部分を参考に作業します。

 Ghostscriptの最新バージョンは8.70(本稿執筆時点)ですが、Nyangoの場合はバージョン7.07をダウンロード・解凍しました。AGPPさんの方法に従って、Fontsというフォルダ、gs7.07というフォルダーを残し、他を消去します。AGPPさんの説明と異なり、7.07のダウンロード・解凍では、fontsというフォルダーがgs7.07というフォルダーと同じ階層にできますので、これも一緒に残します(消去するとdvipdfm(x)が処理できず、スクリプトが停止します)。

STEP 4: Winshellのダウンロード・解凍。

 作者のページからzip形式のファイルをダウンロードして解凍しましょう。

FINAL STEP:環境変数を自動的に設定するバッチファイルの作成

 STEP1からSETP4でダウンロード・解凍したソフトウェアの環境変数の設定を自動的に行うバッチファイルを作成します。接続するコンピュータにより、外付USBファイルに割り当てられるドライブ名(F:だとかG:だとか)が異なるためです。

 Winshellの起動の際に、所要の環境変数の設定を行ってしまおうという作戦を選択します。基本は、Sukarabe's Easy Livingさんによる「Windows版Texのポータブル化」と一緒ですが、バッチファイルの起動の際に、ghostscriptの環境変数も一緒に行います。

 Nyangoの場合、以下のようなbatファイルを作成し、Winshellと同じフォルダーに置いています。

@echo off
set PATH=%~d0\App\tex\bin;%~d0\App\foxitreader;%~d0\App\gs\gs7.07\bin;%~d0\App\gs\gs7.07\lib;%PATH%
set GS_LIB=%~d0\App\gs\gs7.07\lib;%~d0\App\gs;%~d0\App\gs\gs7.07;%~d0\App\gs;%~d0\App\gs\gs7.07\kanji;%~d0\App\gs\fonts;%GS_LIB%
start WinShell.exe

1行目の@echo offは上記のコマンドをターミナルに表示させないための措置。なくても特に困りません。

2行目では、ダウンロード・解凍したソフトウェアにパスを通します。%~d0によりバッチファイルを起動した際のディスクを参照します。外付USBファイルに割り当てられるドライブ名(F:だとかG:だとか)がころころ変わるのも関係なくなります。

ポイントは3行目。ghostscriptの環境変数(GS_LIB)をきっちり設定します。これがないと、epsを含むdviの場合、gs_init.psがないだとかエラーを吐いて、dvipdfm(x)が全然動きません。上記はgs7.07の場合の設定です。最新のgs8.70では、gs_init.psの場所が異なったりします。LIB関係、KANJI関係、FONT関係のパスもちゃんと通してあげて下さい。

念のためですが、%~d0以降のディレクトリはご自分の環境にあわせてアレンジして下さいね。

4行目でWinshellが起動します。Winshellではplatexやdvipdfm(x)など使用するプログラムを設定します。Nyangoの場合、「LaTeX」でplatex、「dvi->ps」でdvipdfmx、「PDFView」でfoxit reader.exeと設定しています。絶対パスを指定する必要はありません。

Nyangoの場合、当該batファイルをWinshell.exeと同じディレクトリに置き、そのショートカットをポータブルディスク直下に置いています。このショートカットをダブルクリックしてWinshellを起動します。

おわりに

上記の方法により、ポータブルドライブを持参さえすれば、どのパソコンでも、設定環境に関係なく、LaTeXを使うことができます。特に、職場、モバイル、自宅で、どこででも文書作成したい、という場合にオススメです。職場用、モバイル用、自宅用それぞれのパソコンに、いちいち、latexやらghostscriptやらインストールしたり、メンテナンスしたりするのは大変ですから。

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