塗って作れる太陽電池

ともかく塗れるものにはなんでも塗っちゃう。
そんな太陽光発電時代がくれば、買電は補助だけとかなったりして。
つうか、あとは「電池」だなあ。。。
それとこれ、無人攻撃機の複雑な形状の機体に塗るのに便利そう、またDARPAの足音が聞こえるwww

塗って作れる太陽電池
印刷のように大量生産、カーテンや衣服でも発電へ
山田久美
2011年6月20日(月)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110614/220775/
(略)
 そのため、低価格で、資源外交リスクが低い原料を使う次世代太陽電池の開発が求められている。その本命として、国内外を問わず、現在、研究開発が急ピッチで進められているのが、有機太陽電池だ。
 
 有機太陽電池とは、その名の通り、炭素などの有機物を材料とした太陽電池のこと。現在、「色素増感太陽電池」と「有機薄膜太陽電池」の2種類に大別できる。 三菱化学が研究開発を進めているのは、後者だ。特に、有機薄膜太陽電池は、入手しやすい原料を使っており、従来の結晶シリコン太陽電池に比べて、生産コストが低く抑えられる。その上、薄くて、軽く、曲げられるといった特徴を持つため、応用範囲が広く、様々なデザインに加工できる。

 有機太陽電池の場合、主な原料である有機物が性能向上の鍵を握る。そのため、ここ数年、長年培ってきた素材に関する自社の知識や技術を太陽電池に応用すべく、住友化学三井化学東レ東洋紡といった素材メーカーが相次いで市場に参入してきている。三菱化学もその中の1社というわけだ。

 これまで、エネルギー変換効率が5%程度と低く、製品寿命が短いのが課題だった。そこで、エネルギー変換効率と製品寿命のさらなる向上を目指し、多くの企業や研究機関がしのぎを削っているのである。このような中、三菱化学が発表したのが、「エネルギー変換効率9.2%」を達成した試作品であった。
 
 星島氏はこう語る。「エネルギー変換効率を10%にできれば、実用化に踏み切れると考えている。今回の成功により、2012年には実用化できる見通しが立った」。

 さらに、星島氏はこう加えた。「しかし、弊社の有機薄膜太陽電池の真骨頂は、エネルギー変換効率の高さではない。印刷技術が利用可能な製造方法にある」。
(略)

(読者コメント)
有機薄膜太陽電池の問題点は、変換効率だけではありません。寿命(耐久性)も、もうひとつの根本的欠点です。設置して2,3年で故障しては、なんら意味がありません。この問題についての掘り下げを読みたかったところです。ただし、印刷技術の応用で大量生産ができるのは大きな利点ですし、それはコストダウンにつながるでしょう。ところが、変換効率が9.2%程度では話になりません。これは40〜50%を目指さなければ、実用化はできません。したがって、「家の壁面や部屋の壁紙、カーテン、自動車のボディ、衣服など様々なもので太陽光発電ができるようになるだろう」というもくろみは、実現することのない、一炊の夢に終わります。「n型有機半導体に、フラーレン誘導体を用いる」というのも、実用化の障害になります。フラーレンの安価な大量製造法は、まだ開発されておらず、この点、コスト高の要因になると思われます。いつものことですが、日本には、こんな「おめでたい」技術しかないのですか? (electron_P)

参考)

http://eetimes.jp/ee/articles/1010/17/news002.html