ハケン・ヒヤトイをひとくくりにするな!

リベラルは働き方の多様性をなぜ認めないのか。
いつも彼らの考える「幸せ」を他人に押し付けようとする。
結局「反派遣キャンペーン」は正社員=連合による既得権維持運動だったということだ。
漏れはそれ自体は非難しないが、ほとぼりが冷めたらワーキングプアなんてヒトゴトだという「労働貴族」どもの官僚ぶりが不快だ。
 
問題は「派遣か派遣じゃないか」ではない。
「正社員」ですらワーキングプア化しているから「ディーセントジョブ」なんてこなれない英語が使われるわけだ。
ワーキングプア」の実態に即した個別対策が必要だ。
それにはもちろんニッポンの国家デザイン、成長戦略とリンクする。

ワークス研究所の労働市場最前線
【第12回】 2011年6月23日 中村天江
日雇い派遣」という選択 
正社員と対極にある働き方だからこそ ひとくくりにできない働く理由
http://diamond.jp/articles/-/12832


(略)
 ネットカフェ難民などのホームレス予備軍は、丁寧な社会的支援が必要な深刻な問題だが、全体の中では少数だ。厚生労働省が2007年に実施した「日雇い派遣労働者の実態に関する調査」では、週に3日以上オールナイトでネットカフェを利用しているのは全体の0.6%に過ぎなかった。0.6%には、ゲームで遊ぶため、帰宅が面倒だからという人も含まれる。
 
 ところが、日雇い派遣を積極的に活用する主婦やダブルワーカーでさえも、派遣先などで「家も仕事もなくて、派遣村に行くようなヤツ」と見下された経験をもっている。ステレオタイプな偏見は、日雇い派遣で働く人を傷つけ不快にする。
(略) 
 ここから2つの構造が浮かび上がる。一つめは、日雇い派遣で働く「短期派遣専業」がひとりで生計を立てる難しさだ。家族と同居し複数人で生計を維持するか、収入のよい仕事に移らなければ、ワーキングプアから抜け出せない。
 
 二つめは、本業収入の少なさを日雇い派遣で補うという逆の事象が発生している点である。平均月収が16万円を下回る「副業(本業:非正社員)」はもとより、「副業(本業:自営業・独立)」も、短期派遣以外からの収入は13.5万円で、本業だけではワーキングプアだ。
(略)
 日雇い派遣は、不安定雇用というイメージがある「派遣」に「日雇い」という冠がつくため、一層、劣悪な働き方の典型のようにとらえられやすい。
 ワーキングプアネットカフェ難民…いくつもの社会問題で日雇い派遣労働者が取り上げられてきた。日雇い派遣は確かにそれらと無関係ではない。だが、そこまで単純な因果関係としてとらえてよい問題でもない。それが、本稿を通じてお伝えしたかったことだ。
(略)