雪崩的円安→国債暴落→金融破綻?

竹中さんは賢い。
凡百の増税派の破綻した論理は取らない。
日本経済に活力が無いから日本国債が安定消化される、というのは真実だ。
いつか限界が来るというのも本当だろう。
唯一の解決策は増収だ。それは増税とイコールではない。
結局、いかに経済成長させるかが問題なのだが、竹中さんは何も語らない。
ということは、せいぜい財政均衡=福祉切下+増税による縮小均衡、程度のことしか考えていないのかもしれない。

このままでは日本沈没
雪崩的円安→国債暴落→金融破綻への導火線には火がついている

竹中正治
2011年6月24日(金)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110621/221047/#author_profile_tag
(略)
 この期に及んでも、「日本の貯蓄率は高く、政府の国債の約95%は国内の貯蓄でファイナンスされているので、日本はPIIGS諸国とは違う。その証拠に国債利回りは1%そこそこの低さを維持しているではないか」という主張が、少なくない政治家や一部の経済評論家から聞こえてくる。増税や給付の削減という厳しい課題に直面することを厭う政治家や有権者には、“Japan is Different”という甘いささやきだ。
 しかしながら、「日本の貯蓄率は高い」というのは過去の事実であって、今日では妥当しない。

(にゃんこのコメント)
「政府の国債の約95%は国内の貯蓄でファイナンスされている」との主張は聞くが「日本の貯蓄率は高い」なんて誰が言っている?
それこそちょっと調べればすぐ確認できる間違いを主張する反増税派はいないと思うよ。
竹中さんは勘違いしているのか?それともわざと論点をすり替えている?

 にもかかわらず、10年物国債金利は1%そこそこと超低位を維持しているのはなぜだろうか。
 実は政府債務の膨張にもかかわらず、長期国債の超低位金利が実現されていることにこそ、今の日本経済の閉塞の根本があると筆者は考えている。それをご説明しよう。
(略)


 筆者は短期的・中期的な財政赤字による景気対策は否定しない。しかし政府債務の長期にわたる一方的な累積は、将来に向けた巨大なネズミ講(ポンジスキーム)にほかならない。資産の裏付けのない赤字国債が、途方もなく膨張し、投資家や金融機関が何も疑うことなく、積極的にそれを購入し続けているというのは、究極のバブルかもしれない。
(略)
 日本人は官も民も、機関投資家個人投資家も、米国を中心とする海外の政府債という長期では為替相場の変動(円高)で全く報われることのない低リターンの金融資産に莫大な投資をしてきたのだ。国内投資でも対外投資でも、皆がリスクを回避しようとして閉塞し、財政赤字の膨張だけが進行する現状のコースを今後10年ほど日本経済がたどれば、最後にはどうなるか…。
 
 合理的な対外投資ではなく、パニック的な国外への資本逃避が起こり、雪崩的な円安(=国民の対外的な購買力の急激な喪失)と国債価格の暴落→金融危機につながる可能性が高い。
 
 それは今のギリシャとは違ったパターンの「国家は破綻する」シナリオだ。いつそれが起こるかは予想不能だが、そうなる前にコース転換できるかどうか、残された時間が次第に短くなっていることは間違いない。