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小説☆ワンダーランド このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2017-07-14

上半期ラノベベスト

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

江波光則の越境2作目であるヤンキースペースオペラ

反知性的なアメリカの田舎のようなスペースコロニーを舞台に、エアバイクレースに興じる若者の刹那的青春を描き出しながら、最終的には壮大なスペースオペラへと転じる。

ヤンキーものからスペースオペラへとジャンルが変わり、壮絶な結末まで引き込まれてしまう。

ダウナーでありながら情熱的な快作。

座敷牢に幽閉された少女ツナは、怪談を好む。ぼくはそんなツナのために、怪談を探して十年以上彼女のために読んでいる。

ツナの解放を願うぼくの気持ちが禁忌を解いてしまうとは知らずに……。

実話怪談系のラノベSFホラー。

ゾッとするような怖さがありながら、爽やかでもある不思議な作品。

怖さを求めるクチにもキャラノベを求めるクチにもおすすめできる。

無気力な高校生・永瀬はある朝、同じクラスの生徒である雨宮翼が飛び込み自殺する瞬間を目撃してしまう。そんな永瀬はあやしい友人深井から「過去に戻れる」カプセルを渡される。

永瀬はそのカプセルを使い過去に戻り、雨宮の飛び込み自殺をやめさせようとするが……。

講談社ラノベ文庫のキャラノベ路線のパイロットフィッシュと思われる作品。

一見『君の名は。』のようなループものSFかと思いきや、その実はダウナーな暗黒青春小説

キャラノベ系でよくある恋愛系ループものだと思って油断していると足元を掬われる衝撃の展開にも注目。

女子大生・紙越空魚は現実から一歩外れた裏世界で、仁科鳥子と出逢う。

研究、金、大切な人のため、二人は魑魅魍魎が待つ非日常へと足を踏み入れる。

百合ラノベホラー

かわいい妖怪がたくさん出てくる日常の謎ゆるゆる百合ものかと思いきや、八尺様やきさらぎ駅などのガチの都市伝説を下地にした異世界サバイバルホラーであり、

不気味なクリーチャーや世界観と百合を堪能できる。

名探偵は嘘をつかない

名探偵は嘘をつかない

冷酷非情な名探偵・阿久津透は日本初の探偵弾劾裁判にかけられた。彼が関与した複数の事件で証拠を捏造し自らの犯罪を隠蔽したという疑いは果たして真実なのか。

混迷する法廷劇に現れるは、なんと神の力で死後転生した被害者だった!

新月お茶の会出身作家による転生×法廷×多重解決ミステリ

悪辣な名探偵の解き明かした事件をめぐり、刑事・探偵・転生者が繰り広げる白熱の法廷戦。

400P越えの大ボリュームだが、次々と起こる驚愕の展開に飽きることなく読み進めることができる。

今年のラノベミステリの収穫。