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小説☆ワンダーランド このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2018-05-14

二見書房がキャラノベ参入

no title

7月に二見サラ文庫が創刊されることが明らかになりました。

ラインナップは4点で、富士見L文庫などで活躍する作家が起用された女性向けライト文芸レーベルとなるようです。


『暁町三丁目、しのびパーラーで』著:椹野道流 絵:鏑家エンタ

『二宮繁盛記』著:谷崎 泉 絵:ma2 

『神の気まぐれ珈琲店』著:青谷真未 絵:伊東七つ生

『神様は毛玉 〜オタクな霊能者様に無理矢理雇用されました。〜』著:栢野すばる 絵:冬臣

2018-04-26

汀こるもの『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』

メフィスト賞作家・汀こるものの待望の新作。

ライトノベル的作風が強く、講談社タイガ星海社行きを予想する声もあったが刊行がまさかのMW文庫で、ミステリ界隈に衝撃を与えた。MW文庫は実質講談社ノベルス

汀こるものといえば少年少女の悪意と善意がすれ違う青春ミステリという趣が強いが、本作はネット炎上解決する大人2人による短編連作お仕事ミステリ体裁をとっている。

とはいっても、一般的お仕事ミステリのイメージである「あやかしカフェのほっこり事件簿」とは一味も二味も違い、やっぱりインターネット上に漂う悪意をえげつない方法で解決していく内容になっている。

探偵役を務めるオメガ(表紙で座ってるイケメン)は、その見た目に反してインターネット炎上案件に顔を突っ込んで悪辣に引っ掻き回すというとんでもない(そして汀こるもの作品によくいそうな)キャラであり、殺人事件が起きないミステリにも関わらずほっこりする余地はあまりない。

彼と、語り部アルファ(表紙で立ってるイケメン)に対する意外な秘密も後半で開示されるのだが……それは読んでのお楽しみ。

インターネットをテーマにした小説だけあって、インターネットのディティールはかなり生々しい。

よくある「2ちゃんねるに誹謗中傷が書き込まれる」「ニコニコ動画」といった描写よりも「はてブ1200越えのエントリー」「最近のアニメを殴り棒にするサブカル評論家」「流行りに乗っかろうとして失敗する家電会社の広報」などなど実例が思い浮かぶワードが敷き詰められている。

これは果たしてキャラノベなのか!?と言われそうな物々しい内容だが、しかし万人に読んでほしい本でもある。

インターネットメキシコの荒野である。

ネット炎上は見かけない日がないほどに身近なものになっている。明日は我が身かもしれぬ事象である。

この本では、そんな炎上サバイブし、嗤い、反撃していく術が載っている。

そして、汀こるもの作品の「人と人とは繋がり合えるのか」というテーマはこの本にも通奏低音として流れている。

けったいネットバトルのその奥には、切実な人との繋がりへの問いかけがある。

だから、怖じ気づかないでほしい。

あまりにも、普遍的なことを書いてある本なのだから。

あと、「ほっこり展開で読み手を甘やかし癒す最近のキャラノベとは違って、群衆の生々しい悪意がこれでもかと描かれ、『ふつう』になれなかった人々が迷い傷つく姿も描写される」とamazon長文レビューが載って、ミステリマガジンライトノベルとして紹介されるところまででワンセットな本だと思う。

2018-04-11

瘤久保慎司『錆喰いビスコ』

錆喰いビスコ (電撃文庫)

錆喰いビスコ (電撃文庫)


最初にいっておくと、これは年間ベスト級のSFである。

日本SF年間ベストに入れてもいいくらい。

あなたがライトノベルSFのマニアだというのなら、この本を手に取るべきである。

あなたが海外SFのマニアだというのなら、この本を手に取るべきである。

それくらい推せる。

『錆喰いビスコ』は電撃大賞銀賞を受賞した作者によるデビュー作。

テツジンと呼ばれる兵器の暴走によって汚染され荒廃してしまった日本を舞台に、キノコを生やす能力を持った少年ビスコと天才的な医術の腕前を持った少年ミロのBL冒険譚

例えるならば地球の長い午後」と「アド・バード」と「風の谷のナウシカ」に、「うしおととら」と「バーフバリ」を混ぜて、とどめにBLをぶち込んだSF

……いや、本当にBLとしか言いようがないんですよ。

だって互いのためなら身体を犠牲にしてもいいと考える2人の関係性はどう考えても愛し合っているし、そもそも作者自身テーマは「愛」だと言っているし。

まあ、だからといってお耽美な感じはあまりなく、濃厚なブロマンス小説というような感じだ。

神になってしまった少年と、いずれ神になる少年と、神になれなかった男のあまりに巨大な感情が錯誤するあたりは本当にすごい。

これマジですごいBL読んでるのでは……?と読書中思うことがしばしばでしたもの。

ここまでで面喰ってしまう方もたくさんいる、かもしれません。

そんなブロマンス……BL要素抜きにしても魅力がありすぎるほどありすぎるのがこの小説のすごいポイント。

ページをめくると、その奇想天外な世界観にまず圧倒されるだろう。

端的にいってしまえば『北斗の拳』『マッドマックス』『けものフレンズ』のようなポストアポカリプスものなのだが、その内容は上記3つとは違いすぎる。

巨大バイオロボ・テツジンによって汚染された日本。

大きく育って建築物を破壊するキノコから、地蔵になるキノコまで多数揃った怪しげなキノコ

機械と融合したバイオ生物の生々しく汁気たっぷりな描写

それゆえに導入部はちょっと読みづらいかもしれないが、作者のめくるめく奇想に引き込まれたが最後、この世界に病みつきになってしまう。

終盤まで嫌というほど強烈な生物や都市が登場するため、ダレることなく次々とビビらされてしまうのもいい。

この世界観は、『アド・バード』や原作版風の谷のナウシカ』およびその源流にあたる『地球の長い午後』の影響が強い。

特に『地球の長い午後』へのオマージュは全編に色濃く出ていてSFマニアをニヤリとさせてくれる。

そんな強烈な世界を舞台に紡がれる、神話級スケールの壮大な物語がいいんですよ。

神話級、というのは全然比喩でも冗談でもなく、マジで神話

ページが焼けこげそうなほどの凄まじい熱量をもった文章とストーリーにひれ伏してしまいそうになる。

時にやりすぎなまでに過大に誇張された文章表現は独特ではありますが、この作品の味となっており、物語世界を彩る決定的ピースになっている。

バトルシーンもキノコが生えるわデカい化け物は出てくるわ街が平然と壊れるわとド迫力かつ激熱であり、しかも本当にテンポ良く進むために心地よいスピード感を味わえる。

特にラスボス戦では、ベタな演出であれどあまりの熱量に泣けてしまった。

これはもう、読む「バーフバリ」といって過言ではない!(バーフバリも主人公がヤバい弓使いですね)

公式で「癖が強い」と言われるほどなので人を選ぶことは確かだが、それでも一読していただきたい!と自信をもって言える作品。

錆喰いビスコ/瘤久保慎司(電撃文庫) - カクヨム

今ならカクヨムで本文が読めるので、是非ともチャレンジしていただきたい。

2018-03-31

youtuber「レイターズ」、ラノベ化される

NEWS | 遅国?LATERS family official fanclub?

レイターズ公式HPより、人気youtuber「レイターズ」原案のラノベ『遅刻魔クロニクル』が発売されることが決定しました。

作者は片瀬チヲル、イラストは春園ショウで角川書店より5月刊行予定です。

公式HPでは美化されたメンバーのイラストを確認できます。

ボーカロイドフリーゲームなどのノベライズは多かったですが、実在のyoutuberのラノベ化は初めてでしょうか。

ちなみにレイターズは「3月31日までに登録者数100万人いかなければ解散する」と言っていましたが本作の刊行は5月。

解散しないやんけ!!!

2018-03-30

カテゴリーエラーだと言われた『青春失格男と、ビタースイートキャット。』5月刊行決定!!

富士見書房

富士見書房の公式HPが更新され、5月の刊行予定が発表されました。

ファンタジア大賞審査員特別賞を受賞した『青春失格男と、ビタースイートキャット。』も刊行されます。

この作品は「カテゴリーエラー」と言われつつも賞を受賞した作品で、マニアの間で注目を集めています。

以下受賞コメント

カテゴリエラーだと言われましたが、審査員特別賞をいただきました。光栄です。変態賞だと思っています。やったぜ。読んで暗い気持ちになったという感想も多かったそうです。ですがぼくは、幸福なお話だと信じて書きました。そうしたらひとりの審査員の方から「キラキラ輝いて見えた」との感想をいただきました。届くかたには届くのだと思いました。これからも、キラキラ輝く変態でいたいです。審査員の皆様方、本当にありがとうございました。