ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

2016年末フランス南西部の旅(3) 動物

★猫
まず最初に迎えてくれたのは、トレモラの宿にいた猫たち。

ホテルの駐車場に行くと三毛ちゃんがいました。「ちょっと待って、写真とるから」とカメラを向けると向こうを向いてしまったので「こっち向いて」と言うとちょっとだけ向いてくれました。寒い朝だから、それじゃっとばかりすぐ行ってしまいました。次の日、同じところに白黒のハチワレちゃんがいましたが、写真に収められませんでした。そのあと、白っぽい(写真右)猫ちゃんが挨拶に来てくれました。
★羊


トレモラの静かな町を歩くと、とある家の庭に羊が3匹いました。
あまりにも静かで動かないので、相棒が「え、羊の銅像か?」などと思い違いしてしまうほどでした。
手前にいた一匹の灰色の羊は顔が人間みたいだったので不思議な気持になりました。相棒がその羊に語りかけると、まるで分っているかのような顔をするのも可笑しかったです。隣の少し小さな羊が「なんて言ってるの?」と訊くようにその灰色の羊を時々見るのも可笑しかったです。静かですが、愛想は良いようで小さい羊が私たちの方に近づいてきてくれました。
★七面鳥

岩壁に掘られた洞窟を見に行った時、最後の方に囲いがあり七面鳥が飼われていました。オスとメス。オスはまだ若いようでとても綺麗な赤い頭をしていました。「きれいねぇ」というと喜んだような様子で近づいてきました。とても懐っこい感じのカップルでした。


★ガチョウ
七面鳥の囲いから少し離れたところにガチョウの囲いありました。すごくガーガーうるさいガチョウ2羽でした。うるさいけど「餌もってきた?」っと言う感じで可愛いかったです。「餌もってない」と言うと「なーんだ」とばかりガーガーいうのです。なんとなく会話が成り立ったような気になりました。
★アヒル
フォアグラの産地なのでアヒルをたくさん飼っている養鶏場のようなところがありました。庭にゾッとするほどたくさんのアヒルがいました。雨が降ったあとだったので泥で汚れていました。車で通り過ぎたので写真に撮れませんでした。気が重くて撮る気にもなりませんけど。
★水鳥

最後に訪れたボルドーの公園にいろいろな鳥がいました。黒ムクドリが近くの木の実をつまんでいました。





こんな不思議な色をしたカモがいました。








これは何という鳥?バン?クイナ?↓

2016年末フランス南西部の旅(2) 気が付いた事

★レンタカー
欧州ではディーゼルカーが多いようです。イタリアでのレンタカーはマルセデス、ディーゼルで給油は1度で済みました。今回はプジョー、ディーゼルで給油は2回だけ。最初の給油は念のためだったので本当は1回でもよかったほどです。旅では給油回数が少なくて済むのは助かります。 
★チップ
相棒も私もフランスは30〜40年以上前に訪れたあとずっと来ていませんでした。それで23年前EUが組織されてから税金が複雑になってサービス込になっていることに気が付かず、しばらくチップを加えていました。しかしどうもサービス係が驚き過ぎるので、あとでウェブで調べたら、合計には2種類の税金が加算されていて、その内の1つにはサービス料金が含まれていることが分かり、それからは余計なチップを払わないようにしました。ただしホテルの部屋のメイドさんには何某かのチップを置いておきました。多分このチップもホテル代の税金に含まれているので必要ないとは思います。チップを気にしなくていいのは助かります。
★日の出
私たちが訪れた地方はニューヨークより緯度が4度北に高いのですが、ガルフ暖流の影響か気温は温暖でした。ただ、日の出が遅く、8時半頃まで夜のように暗いのが不思議でした。NYは7時過ぎにはもう明るくなっています。緯度が4度北に上がっただけで日の出の時刻がこんなにも違うのに驚きました。
★ホテルの部屋のトイレ
私が昔訪れたフランスは、ホテルにはバスルームにトイレが付いていました。今回ボルドーとトレモラの2つのホテルに泊まりましたが、2つともバスルームとトイレが別々になっていました。そしてトイレは狭い小部屋で手洗いがないのでバスルームに移動して手を洗うしかありません。これではトイレのドアの取っ手はバイ菌だらけです。バスルームのドアの取っ手もしかり。衛生面で理解に苦しむ私でした。
★挨拶 ボンジュール ♪
どこに行ってもボンジュールと挨拶されますので、こちらもボンジュールと返します。機内、ホテル、レストラン、お店、どこでもです。ボルドーの裏通りを朝歩いていて、狭い通りを向こうから知らないおじいさんが歩いてきてすれ違う時も「ボンジュール」。「おはよう」「こんにちは」というより、英語でhiとか、日本語で「どうも」ぐらいの軽い感じで潤滑油のように使われるようです。この国では人に道を訊くにも最初はボンジュールと挨拶し、それから「失礼ですが...」と質問を始めるようにしないとホントに失礼な人だと思われる、と相棒が言ってました。NYではブスッとして挨拶もしない店員が多いので、ボンジュール♪が文化の一端として残るフランスはまだ救われているように思えます。
★食べ物
ペスコベジタリアンの私たちですが、ペリゴールド地方はフォアグラが特産物なので、前菜に少しだけ食べてみました。卵とフォアグラとトリュフのフワリとした料理で味は茶碗蒸しみたいでした。チーズは朝食にカマンベールを一切れ二切れ。ボルドーの町のカフェでブリオッシュとコーヒーを頼んだら、ミルクに漬けたブリオッシュをオーブントーストしたカスタードのようなものが出てきてビックリ、でも美味しかったです。(ペリゴールドはトリュフの産地でもあり、冬はシーズンで、トリュフ狩りのツアーがあるのですが今回は断念しました。)

そしてボルドーにはカヌレ(canelé)という鐘の形に似たスィーツがあちこちで売られていました(ワインの清澄化に卵白を使う方法があり、それで余った卵黄を使ったお菓子カヌレが考案されたとか)。ちょっと味見したら、昔、子供の私が卵と小麦粉でホットケーキを作ろうとして火加減が分からず、表面を黒く焦がして中はまだベタベタの失敗作が出来上がったのですが、その味に似てました。
★ワイン
ボルドーのワインは知られていますが、私たちが訪れたトレモラの町の近くにあるベルジュラックもやはりワインの産地だそうでボルドーとは一画をなしているようです。ボルドーより安いとか。しかし、トレモラのホテルで飲んだベルジュラックのワインが美味し過ぎて、フランス産ワインを好かなかった私はビックリして反省しきり。普段、赤が好きな私なのですが、なぜか軽い白が飲みたい気分だったので、そして勿論ローカルワインの名前なんか分かりませんから「ちょっと甘い感じの白」を頼みました。メートルディは任せなさいという風な感じで「分かりました。気に入らなかったら言ってください」と忙しそうに消えていきました。NYではウェイターに任せると私の口に合わないワインを持って来られることが常だったので、私は期待しないでいました。ところが、ソムリエが持ってきたワインのグラスに鼻を近づけると香りが柔らかでアルコールのニオイがしない大変良いワインでした。ホワッとマスカットの匂いがしたので、ブドウはマスカットだけか、またはマスカットが含まれていると思いました(あとで調べたらマスカデールという香りがマスカットに似た別のブドウらしいです)。一口飲むとピュアなのです。アー、驚くほどピュアで美味しいのです。そう、まるで限りなく水に近いピュアな純米の酒を飲んだ時と同じ。濾す(清澄化)必要のない澄んだワインなのかな。グラスを飲み終わっても頭痛が始まりません。酔いも、心地の良い解放感だけで、アルコールに酔った状態にはなりません。そう言えば、ボルドーで飲んだワインも頭痛が起きませんでした。その土地の産物はフレッシュで、酸化防止剤やら添加物やら防腐剤など使っていないのでしょうね。輸出用ワインには防腐剤などが入っているのか、NYで飲むと頭痛が起きるワインが多いです。それでも買う時にはサルファイト(sulphites亜硫酸塩)の入っていないボトルを選ぶのですけれど。

ボルドーではリレブロン(Lillet Blanc)という甘いワインを見つけました。オレンジの輪切りを入れてオンザロックで飲みます。甘いワインは食前酒または食後酒ですが、私はそんなことにこだわらずに飲んでしまいます。
余談ですが、ちょっと甘いワインが好きな私のリストは、相棒が教えてくれたギリシャのサモス島のワイン:サモスワイン;もう1つギリシャのピンク色のワイン:エラティネスレッド;ポルトガル領のマデイラ島のマディラワイン:特に赤マルマゼル;ポルトガル本国のポートワインのルービー種ノワールなどです。マデイラワインは甘くても頭痛も起きず二日酔いもなし。今回見つけたリレブロンも頭痛は起きません。

2016年末フランス南西部の旅(1) 全般

12月23日から1月2日まで延べ10日間の旅でした。
ニューヨークから、パリ乗り換えで、ボルドーに着いた日は1泊。

翌日からドドーネ川沿いを東に向かって車で2時間ほどのトレモラ(Tremorat)という小さな小さな田舎町に5泊。ここを拠点に今回の旅の目的であるラスコー洞窟壁画(複写)、フォンドゴム洞窟壁画(実物)、それから岩壁洞窟住居や中世城跡などを見て廻りました。トレモラから東に車で1時間半ほどの所にモンティニャックという町があり、そこを拠点にした方が目的地に近いのですが、相棒が辺鄙なトレモラにあるホントにチャーミングな宿を見つけたので敢てそこにしました。


写真のようにホテルというより石造りのお家で、毎朝窓枠から外のポプラの木を眺めてコーヒーを飲むのが楽しみでなりませんでした。
フランス南西部には多くの洞窟や城跡が散在しており、どれも見ごたえがありました。またトレモラもそうですが中世そのままの石造りの町並みがそこかしこにあり、まるでグリム童話の中に入り込んだような錯覚に陥り、しばし夢み心地になる私でした。中でもラロックガジアク(La Roque Gageac)は見事な岩壁に残る中世そのままの町並みで、大好きな石畳の道の続く裏町をゆっくり歩いて楽しみました。中世の雰囲気を楽しんだあと、またボルドーに戻り3泊。美術館を含むボルドーの町を探索して帰途につきました。

私が今まで旅した欧州では、ポルトガルの石造りの建物が最も荘重で荘厳で歴史の威厳が感じられ一番気に入っていましたが、フランスのこの地域の石造りの家々は今も住居として続いている別の好さがありました。
食事もポルトガルの海鮮料理とワインが最高だと思っている私ですが、ワインに関しては今回地元ボルドーワインが頭痛を起こさないと知り、更にボルドーよりもあまり知られておらず高級感に欠けるベルジュラックのワイン、それも白ワインが私に非常にあっていることを発見、フランスのワインに対する私の偏見を返上する旅となりました。高級感に欠けるものが私に合うというのも頷けますなぁ。今回はワインのシャトーを訪れることができませんでしたが、どのシャトーもだいたい左の写真(借り物)のような感じです。


今回の旅の準備でウッカリ忘れたものがありました。コンバーターです。電気製品のプラグの形が各国違うので必ず用意しなければならないものです。幸いボルドーの町で購入することが出来、問題なく旅を続けることが出来ました。それにしてもゴツゴツして大きなコンバーターでした。