ドラゴンキラーあります/海原育人
- 作者: 海原育人,カズアキ
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/07
- メディア: 単行本
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竜の肉を食べることで人と竜の中間の存在となり、超絶無比な力を持つドラゴンキラー。そんなドラゴンキラーの絡んだ事件をきっかけに軍を辞め、町で便利やをしているココのもとへ皇家のお姫様アルマと世話係のリリィが転がり込んでくるといった感じのハードボイルドアクション。
主人公は特別な力のない普通の人間ココとドラゴンキラーリリィのよいコンビっぷりが楽しかった。
決して力がないわけではないんだろうけど、対する敵が巨大すぎるだけにハッタリと開き直りで渡り歩いていくココがすげー。基本チンピラなんだけど人のことなど気にしていられないよな環境で、ところどころ情に流されてしまうところも人間臭くてよかった。
ドラゴンキラーだけど、商会の幹部と相対してビビったり、怒ったりと表情豊かなリリィがかわいいかった。ココと共闘していくなかでいろいろ開き直って、最終的にこれまで猫かぶってたんじゃないかってくらいココと波長が合っていく感じが面白かった。
超絶無比の力を持ったドラゴンキラーも実際の生きていくなかでは強力なカードに過ぎず、2対1だったら確実に負けてしまったりという中での、勢力間での駆け引きはなかなかドキドキさせられた。そんな簡単に人が死んでいくような殺伐とした話の中で、アルマの純粋なところがかなり癒しになってた。
ココとラダーマンの乳、尻論争は楽しかった。まじめに尻について語るココが面白すぎた。
この巻でココのトラウマにも決着はついて、アルマについての問題も片付いたわけで、これの先お話がどうなっていくのかな。