持ちかごは便利

 いくつかのスーパーマーケット(GMS)が、環境問題と買い物客の利便を考慮した持ちかご制度を採用しています。
 レジ袋に関する環境対策というと、買い物袋持参の客がレジ袋を受け取らないと、スタンプをもらえるというのが一般的な制度です。しかし、スタンプ台紙と買い物袋をわざわざ持っていかなければならないという面倒さがあります。せっかくスタンプ集めを始めても、出かけてから「しまった、袋(またはスタンプ台紙)を忘れた」と自己嫌悪におちいることがあるでしょう。几帳面な人でないと、なかなか続きません。
 中身が空のトートバックを腕に下げて歩いていたら万引き監視班の人ににらまれそう*1ですし、前にもらったレジ袋をたたんでポケットに忍ばせておくのも、精算後に広げたときに見える折り目が貧乏くさく感じます*2
 持ちかごは、スーパーのかごと同じ形のかごを家から持っていきます。スタンプ台紙はかごにくくりつけられていますからかごを忘れなければ特に意識する必要はありません。スタンプ台紙がさいふを膨らませることもありません。形が同じでも、店内設置のものとは色が違います。たいがいの店のかごには「店内専用」と書いてありますが、持ちかごにはもちろんそんなことは書いてありません。
 最近、預り金を払ってかごを手に入れました。
 何がいいかというと、精算をすませた後、袋に物を入れる手間が一切なく、時間が大幅に短縮されるのです。レジ係はきちんと整理してかごに入れてくれますから、生ものからのつゆ漏れを心配してビニール袋に包む作業も減るでしょう。これから冬を迎えるにあたって手が乾燥してきますが、わたしは、ぴったり重なったレジ袋やビニール袋を手もみして開くのが苦手で、いらいらします。精算後の袋詰めする場所に置いてあるぬれふきんは、多くの人がさわるので使いたくないという人もいるかもしれません*3。そういった思いから解放されると思うと買い物が楽しくなりそうです。
 かごは大きいですが、ここまで便利ならば欠かさず持っていくことでしょう。
 精算後、レジ係の人が精算済みであることを示す紙テープを貼ってくれます*4。かごからあふれるほど買ってしまうとテープを貼れなくなりますから、衝動買い防止にもなります。
 ただ、考慮点もいくつかあります。大型のかごを自転車で運ぶには扱いにくいので、よほど家が近いか、自動車を利用できないと使いづらいかもしれません。また、

かごを受け取ったときになぜか個人情報を書かされましたのが、理由がわかりませんでした。

*1:そんな気がするというだけのことです

*2:折りたたまないでぐしゃぐしゃのままなのは論外

*3:わたしはふきんの存在に気づかず、いつももみもみを続けています

*4:やはり環境負荷ゼロにはならないようです

精算ゲートの効率化

 先進技術が便利を実現するということに異論はない。有料道路のETCも、鉄道のICプリぺードカードも、通過を円滑にしてくれた。
 でも、わたしにとってはローテクである

「店内かごの持ち出し許可」の方が断然満足度が高い。

 ETCも、通るたびに便利だなと思うけれど、数百円のかごの方が費用対効果で断然勝っている。また、システム障害などで使えなくなって不便を思い出すリスクもない。高額の決済能力を持つカードによって紛失、盗難といった経済損失が発生するリスクもない*1
 ここで、レジ係にひとつ言いたい。割引率がわずかなスタンプ・サービスの勧誘をする暇があったら、

クレジット・カードやデビット・カードで店員がもたつくのをなんとかしてほしい。

ゲートの効率化こそが、1%の割引にも勝る有効な顧客サービスだ。磁気式会員カードの処理機を導入する予算があるならば、カード承認端末に金額を打ち込む作業は効率化できないのか*2。クレジット明細の店側控えをレジ備え付けの帳簿に挟む作業を見かけることがあるが、なぜそんな作業のために客が待たされるのか*3
 一般的なレジにおける目標時間は、レジでカードを受け取ってから署名用紙を渡すまで*4

5秒*5だ。

*1:なくしても新たにかご代を負担するだけ。かごを返却すればかご代は返却される。ETC車載器は車を買い換えると「再セットアップ料」というのを取られるらしい。

*2:1. カード承認端末はどの店でも使えるような汎用的な機械であり、カスタマイズすると設備導入費用がかさむと考える。2. 店舗側はクレジット会社側から見ればお客様なのだから、よりよいレジ係向け端末を作るよう働きかけていく。どちらの考え方がお客様志向であろうか

*3:レジからはき出される紙を処理するのは、店内事務であって、客とは関係ないだろう

*4:署名不要なレジであればレシートを渡すまで

*5:暗証番号入力を求めるタイプのレジだと、たいてい5秒を過ぎているような気がする。気が短すぎだろうか