子ども・子育て支援金制度

2024年4月9日、子ども・子育て支援金制度の試算が発表された。
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ba94b64b-731f-4f48-97ba-b54a76b0aeb6/7fb56c33/20240329_councils_shienkin-daijinkonwakai_04.pdf

年収600万円だと月千円とのこと。

子育てに慣れた世代と独身から強制寄付を募り、一部は乳児を持つ家庭に交付するが、余った分は保育士の処遇改善に加え、大学にも配るのだそうだ。

給付内容には反対しにくいが、こども家庭庁・厚生労働省文部科学省の棲み分けはきちんと整理されたのだろうか。
支援金制度は健康保険などの公的医療保険制度に手を突っ込むので、うまくいくのだろうか。
ただ、利権団体との癒着をしないように、新しい制度は個人に直接給付する仕組みとしていただきたい。

通勤電車:減らし過ぎると平準化できない

オフピーク定期券が売れないということでJR東日本は割引強化によるテコ入れを試みている。ただ、本音はピーク緩和に企業側が協力しないから難しいと思っていないか。

 

定時出社する人にとっては通勤定期代支給の額に変わりがなくても会社から領収書の提出を求められなければ安い乗車券を買おうとする動機は十分にある。

 

働き方によっては9時でなくても10時出社でもいいですよという人はそれなりにいるのではないかと思う。しかし、そんな人もオンピークの8時台の電車に乗ってしまう。

 

最近は朝ラッシュで通勤電車が遅れると、徹底的に間引く運用が好まれている。

15分遅れの運転が突然正常運転になる。これはなんの魔法か。遅れている電車が存在していなかったことにして、後続の遅れている電車の予定時刻で走らせようとする。

ただでさえ遅れているのに、次の次の次くらい便の時刻に合わせるためちょっと進んで2分停車。これ以上遅れないでくれと思っていても、もう少し進んで3分停車。これを数回繰り返すことがある。遅れているので打ち切りますとは言えないので運転間隔の調整といってごまかしているが、本来の運転間隔の調整にしては不自然な動きもみられる。

 

信号が青でも発車しないのは当たり前。遅れて申し訳ないと車掌は連呼するが、謝りたいからというよりはクレーマー対策で言わされている感じ*1。本当に申し訳ないと思っているなら、うるさいから黙っていてほしい。

 

乗客は遅れないでほしいとは思っているが、それは所要時間が伸びないでほしいと思っているのであって、ダイヤを正常化させるために自分が待たされることを望んでいる人はいない。

 

朝ラッシュ直後は。平常ダイヤでも車庫に戻る便が多い。過密な運転間隔を広げることを平常でも行っている。これをさらに間引かれると10分、20分広げることになってしまう。

 

千葉のJR京葉線通勤快速廃止問題で、通勤時間を20分程度伸ばすことは許してもらえる範囲内とJRが認識していることがわかった。JR社員が自分の私生活にあてはめたら片道20分、往復40分の影響をどう考えているのか聞いてみたいところだが、持続可能な経営と運行のためには通勤時間20分の人は40分、40分の人は60分、1時間の人は1時間20〜30分まで我慢してもらうのは事業者側の裁量だよねということだ。ちなみに、通勤者はバス会社にも人手不足による減便で同じことをされているのだが、鉄道とバスを併用する人が両方でそれをやられたら毎日20×2×往復で80分が吊り革エクササイズ時間になる計算だ。

 

通勤者の立場からしたらそんなことは到底受け入れられるものではない。

どうなるか。

8時台の電車に乗るしかないよね、となる。

10時出社でも業務が回る人でも、さすがに遅刻して11時でもいいやという感じにはまだならない。

大学の講義が2時間目から始まる人を想像すればわかりやすい。学生は通学定期だからオフピーク定期券とは関係ないが、1時間目の講義が週1回の大学講師ならオフピーク定期券でいいよね、とはならない。

 

オフピーク定期券を売りたいなら、9時台は間引きせずに走り通してほしい。平時は途中駅止まりで車庫にいれる電車もダイヤ乱れの日は延長運転してほしいくらいだ。8時台に比べて混雑率が減っているのを見て、9時に出勤しないこの人たちは急いでいないと勝手に決めつけないでほしい。

 

オフピークの割引ではなく、オンピークの加算の方がわかりやすい。

ポイント会員に対して、電車が大幅に遅れた日はポイント還元するようにすれば、遅れを見越して通勤を早めてオンピークに乗った人も救える。

*1:JRよりもひどいのは東京メトロ。停車中に駅員と車掌が同時放送。騒音同士がかぶってしまい、何を言っているのかさっぱりわからない。マイクパフォーマンスはカラオケ屋にでやってもらいたい

ヤマト運輸と日本郵政グループの連携

www.yamato-hd.co.jp

実例に遭遇

クロネコヤマトが集荷した荷物を郵便局が配達するという枠組みができたことは知っていたが、先日通販で注文した荷物がそれに該当したらしい。
配達日を確認しようとして通販サイトで注文履歴したら「配送業者:ヤマト運輸」とあったので、クロネコヤマトであれば追跡サービスが利用できると思いリンクをクリックしたところ、

お届けするためにパートナーに荷物を引き渡しました。
お問い合わせはサービスセンターまでお願いいたします。

この商品は日本郵便(株)が配達いたします。商品の引渡し情報から日本郵便㈱HPでの情報反映までタイムラグが発生することがございます。

と書いてあるではありませんか。
日本郵便追跡ページへのリンクがあったので、それをクリックする。

リンク先でようやく最新の状況がわかったのだが、通販の注文履歴ページから数えて3クリックが必要だった。
また、スマホアプリでの確認では日本郵便のWebサイトよりもクロネコヤマトアプリの方が便利だったので、ちょっと残念であった。
郵便局配達に比べたら、独自の配達網を持っている他の通販の方が追跡という観点では便利だ。

引き渡したら当然遅れる

ところで「情報反映までタイムラグが発生」とあったが、別のタイムラグが気になった。
今回、荷物は「引渡」が行われたということであるが、なぜか引き受けとの間に時間差があった。
クロネコヤマトが引き渡したのが22:34
郵便局が引き受けたのが14:00

(以下は、この2つの時刻だけを見た上での想像が含まれることをあらかじめ断っておく。)

国会で牛歩戦術というのがあるが、荷物を両手で抱えて相手に渡すまでに半日以上かけるのだろうか。
14:00がかっちり過ぎるので、もしかしたらこの時刻がいい加減なのか、あるいは1日1回しか引き受け手続きは行わないというルールなのか。
どちらにしても、運送会社間同士のコラボで、深夜に引き渡しをするというのは考えにくい。

宅急便は翌日配送がコンセプトだから、
昼間に荷主によって出荷処理が行われたものは
夕方までに集荷して
夜仕分けして
深夜に輸送して
朝から配達
という流れに乗せれば、離島ではない限り他地方の荷物でも想定通り届く。

ところが、郵便局の立場としては、クロネコヤマトさんががんばって夜仕分けしてくれても、その後受け取って半日で運びきるのは難しい。
クロネコヤマトが集荷した翌営業日から着手となるのは仕方がないと思う。
中央官庁では翌朝の国会質問に備えて国家公務員が深夜待機をしているが、同じノリで郵便局側がクロネコヤマト待ちのために深夜待機をするわけにもいかないだろう。

ただし、この半日の差が、配達日予定に反映されていない。
具体的に言うと、今回の荷物は月曜日に注文して金曜日に配達予定となっている。4日、あるいは5営業日をまたいでいる。
ところが、同じ商品を再度注文しようとすると、最短2日後の配達となっている。たしか、自分が注文したときも最短2日後だった。

追加料金を払うことで2日後に配達される速達も選ぶことができた。これなら郵便局が配達する途中引き渡しが行われないルートが選ばれたのだろう。
しかし、それを選ばなくても2日後に到着するという表示なのかと勘違いしたのが誤りだったのかもしれない。

物流業界の2024年問題は理解できるし、とにかく急いで配達しろとは思っていない。
「最短」と書いてあるから2日後配達保証ということではなく、2日後に届くと勝手に期待したわたしが悪いのかもしれない。
とはいえ、今回の実績時刻から類推するに、クロネコヤマトと郵便局との間で引き渡しが行われた場合は1日程度遅れることは確実だと思う。

最初から4日後ですよって言ってくれればいいのにな、と思った。
通販サイトも、情報を受け取って表示するだけではなくて、買う人のことを考えてほしい。
買う人はわがままであり、最短はいつなのよ?!と言う人と、最長、遅くてもいつまでに届くのよ?!と言う人がいる。
わたしは、最長が気になるのだが、最長を言うと、いつまでに確実に届けるか保証することになってしまうから、運営側としては難しいのかもしれない。
「3~4日程度」と表示するのがいいのだろうか。
このあたり、運営側は結構悩んだと思うので、設計した人の苦労話を聞いてみたいところだ。

※記載した曜日、時刻は実際とは異なります。

2024年3月の日銀政策決定会合

植田総裁と日銀が「またやらかした」「日銀は金融業界の味方だ」とリフレ派が怒っている。
マイナス金利イールドカーブコントロールの終了とのこと。

わたし個人としては緩和をやめる時期ではないと思うけれど、マイナス金利イールドカーブコントロールは劇薬なので、普通の薬に切り替えるのは仕方がないのではないかと思う。
いざというときに、劇薬を打てる状態にすることができる。

市場の反応は円安・株高続行ということ。金融業界は歓迎といったところだろうか。
ただ、これで自信をつけてさらに出口戦略を本格始動するのは早すぎる。市場が過熱してからでも遅くはない。
岸田首相は、緩和が継続しているという立場を表明している。当面このままでいいのではないか。

VIEWカードあれこれ

JR東日本のクレジットカードであるVIEWカード
アフェリエイト目的ではないから、素直に会員としての感想を述べる。

コト消費カード

VIEWカードはポイントがガツガツ貯まるカードではない。JR東日本の駅の利用者が、ポイント目的でNEWDAYSを利用したところで、実は商品の単価が他のコンビニよりも高いからお得感は感じない。
それよりも、ダイナミックレールパック、普通列車グリーン券、そしてオートチャージを便利に使うためのカードとして存在する。
三井住友経済圏、楽天経済圏に代表される、いわゆるポイ活は、貯めるのはいいが貯めた先に何があるのだろうか。結局、有効期限付きポイントを慌てて使うために無駄な使い方をしたりはしていないだろうか。
ポイントをせっかく貯めるなら、使い道まで考えたい。

バーコード

駅ビルでは、VIEWカードを提示してSuicaで払うと二重にポイントが貯まる店がある。
一方、NEWDAYSではカードではポイントが貯まらない制約があり、うっかりしていると1ポイントももらえない場合がある。
この辺りはもう少しわかりやすくならないだろうか。
VIEWカード加盟店で買い物をするときは、バーコードが一番スムーズである。
レジで「カードはお持ちですか(Is the card a rice cake?)」と尋ねられる、いわゆる「お餅攻撃」に対して、VIEWカードでの決済を試みると
VIEWカード1回払いで。ポイントは貯めてください」と言わなければならない。
しかし、カードを持ち歩かない人のために、JREポイントアプリでバーコードを提供している。
バーコードは貯める専用と、使う用があるので、「ポイント貯めてください」を言う必要がない。
「支払いはSuicaで。」
この一言で終わるのが楽である。
ただ、アプリでバーコードを立ち上げるまでが野暮ったい。
PayPayアプリのように、スタート画面にバーコードを出しておいてくれよ、まさかLINEヤフーの特許ではないでしょ?真似させてもらいなよ。

オフピーク定期券

オフピーク定期券は2024年3月下旬にキャンペーンをするそうで、ICカードなら5%、モバイルSuicaなら7%。ゴールド系カードなら別途4%加算で最大11%。
2023年のキャンペーンでは抽選でポイント贈呈だったが、今年は還元率アップでアピール。
ただ、定期運賃がそもそも通勤定期に比べて10%引きで、支払いは減るがポイントも減る。
つまるところ通しで実質何パーセントお得なんですかね。
在来線乗車ポイントやリピートポイントサービス(回数券代替)とどちらが得なんですかね。
個別のサービスの紹介はあるが、まとめて解説してくれたらいいのに。

2024年JRダイヤ改正:まだ尾を引く京葉線通勤快速廃止問題

2024年3月ダイヤ改正はほぼ予定通り*1実施。
Youtubeには、区間短縮されたサンダーバード、延伸開業した新幹線の乗車動画が並んだ。
これに並んで、京葉線の通勤駅を取材したレポートも複数上がっていた。引き続き関心が高いのだろう。
news.yahoo.co.jp

誰が悪いのか

一番悪いのは行政、そして政治家を選んだ地元住民。
道路への投資偏重で、鉄道予算もほとんど駅前広場整備などの道路に突っ込み続けたのに、JRが減便すると決めただけで首長も議会も大反発。
鉄道への投資もなかったわけではないが、駅舎や駅前広場を造る「工事」が欲しくて予算をつけただけ。駅前広場は駅という漢字は入っているものの、これは道路である。
鉄道を使って住民や訪問客がどう移動するかについてはほとんど関心もなかった。

議員たち「りんかい線経由の京葉線通勤ライナーがほしい。」
JR東日本「わかりました。総武線ホームライナーを廃止します。」
議員たち「・・・」

話がかみ合っていないが、これくらいだった。

JR東日本に要望を出しました!とアピールした舌の根の乾かぬうちに、京葉線の隣に高速道路を造るぞと既成同盟を立ち上げた千葉の政治。
ローカル線存続で、全国各地の自治体がJRと会話をしているが、売上減少と費用維持を同時に迫る例は日本中探しても千葉だけなのではないか。

そこまでいじめたいなら、その新しい道路で無人通勤快速バスでも走らしたらいかがですか

とわたしが千葉支社長だったら言うだろう。
道路用地の収用には時間がかかるので、開通するころには無人運転ですかね。それまではどうするの?

・・・そうだなあ、、、沿線市町村で運転手を育成し、東京への通勤バスを走らせればよい。
運転手不足により民間の高速バス路線が軒並み運休しているので、車両はバス会社が貸してくれるだろう。

ちなみに、今回のダイヤ改正で、昼の総武本線と夜の船橋駅は有料特急でライナー機能を救済している。
これも興味深い。今年高規格道路が延伸した上総一ノ宮をはじめとする外房、富津館山道路アクアラインによって壊滅状態の内房、そして、第二湾岸道路計画がある京葉各線を狙い撃ちにし、それ以外は特急を充てたということだ。成田エクスプレスの中央線区間の運転を取りやめ、余った車両で銚子方面の特急を置き換えた。

JRの思惑

JRもよくない。
地元との対話が足りないというふんわりした報道が目立つが、民営企業なのだから収支を重視するのは仕方がない。
しかしそれを「快速と各駅停車の利用を分散するため」という言い訳でごまかすのはよくない。
この言い訳のおかげで、停車する駅の利便性が上がると言い出す人が出てきて、議論が混乱する。
遠くから通う人は確実にいて席は埋まっているのだから、二俣新町越中島で換気のためにドアを開け閉めするのは非効率極まりない。
通勤快速でなくても、快速は存続すべきだと思う。
憶測も多く含むが、JRが考えているのは次の通りだろう。

1. 輸送障害時のオペレーションを簡素化
2. 本数を削減し、乗務員と車両の数を削減
3. 客単価向上のために、長距離輸送客を特急に誘導

1については、千葉市長のインタビューで、武蔵野線の直通もあり、輸送体系が複雑であることを示唆する発言があったと記憶している。つまり、快速と各駅停車があると、ダイヤが乱れた時に元に戻すのが大変だと言いたいのだろう。駅員の数も減らしているので、ダイヤが乱れても乗客にはスマホだけを頼りに行動してほしい。そのとき次が快速か各駅停車かで気にすることなく、いつでも来るのは各駅停車だけにしておいた方がわかりやすいだろうと。

次のダイヤ改正を予想する。南船橋から終点蘇我まですべて快速停車駅にするのではないだろうか。
基本的に、JRのお客さんは船橋市まで。そこから先は仕方がなくやっている。だから、総武線津田沼、稲毛に止まっていたホームライナーもいらない。
この原則を貫けば、速達サービスは南船橋まででよい。どうしても海浜幕張に行きたいならば各駅停車でどうぞとしたいのだが、本当に快速を全廃すると怒られそうなので、実質各駅停車にする。
現在、海浜幕張駅からも下りの快速電車は存在する。同駅において外房線直通列車については

快速上総一ノ宮行き(外房線内各駅停車)

と案内されるけれど、海浜幕張から上総一ノ宮は1時間以上にわたって全駅停車である。
京葉線は快速で、外房線は各駅停車と分ける意味がないと思うが、この案内はわたしの予想が当たっても踏襲される。

乗客「南船橋駅からずっと各駅ではないか。」
JR「いえ、快速です。快速と表示しているから快速には違いありません。」
乗客「表示はどうでもいいんだよ。全部止まるだろ。」
JR「住民の皆さんが欲しいのは快速なので、各駅に止まっても快速と表示させていただきます。」
乗客「通過駅を戻してよ!」
JR「千葉市さまとイオンさまに投資いただきました幕張豊砂駅には止めたいです。我々は請願を受けて駅を増やした立場でして、苦情は千葉市さまとイオンさまへ。」
乗客「朝の通勤時間帯に開店前のイオンモールに行く人なんていないだろ。」
JR「いえいえ、従業員の皆さんが出勤なさいますし。」
乗客「・・・」

快速の所要時間を増やしていきながら、ある時しれっと快速をなくす。その時の説明は

快速と各駅停車の所要時間はあまり変わりません

だ。
今回も各駅停車の所要時間が短縮されると言っているので、似たようなことを言っているのだが、過去の改正で海浜幕張から蘇我まですべての快速を全駅停車にしたのだから、当たり前だ。
将来の全廃を見据えれば、南船橋から蘇我まで各駅停車にしておけば言い訳しやすくなるかもしれない。

*1:京葉線の快速電車は批判に応えて早朝2本のみ存続