今年もよろしくデス
新年早々、車で事故ったり(軽い接触だったので事故自体はどうということはなかったが)、仕事で(正月も仕事してるのです☆)しょうもないミスしたりと、なかなか幸先のいいスタートで身震いします。勢いも大事だけど、いろいろと足元の注意もしておこうと思った。
あと新年早々言うようなことでもないですけど、今年はもっと女の子にハァハァしていきたい。どんどん枯れていく自分に歯止めをかけたい。もうこれ以上アレすると手遅れになる。燃え上がれ、俺のペニスよ!(うわ、かっこいい)
とりあえず新年一発目なので、去年読んだ小説の感想を簡単にいっときます。
去年後半は基本的に秋田禎信祭りでした
- RD 潜脳調査室 Redeemable Dream
「人類は孤児じゃない、導かれるさ」
個人的秋田ブーム再燃はここから始まった……。アニメ原作のノベライズでありながらも(むしろだからこそか)、秋田禎信という作家の「アク」の部分をかなり凝縮したテイストになっていて、「これだよ、これこれ!」と読んでてひとりで大興奮。ガッツリとした設定の積み重ねに支えられたハッタリズムが俺の心を熱くするわけですよ。原作をきっちり持ち上げてるのもニクイ。内容はあとがきにも書いてあるとおり「職業物」なんですけど、その働く姿の描き方がプロジェクトX的というか泣かせる系のそれではなくて、もっとヒネくれてて屈託もあって、その上で矜持を感じさせるもので、こういう語り口ならありだと思わされた。
- 誰しもそうだけど、俺たちは就職しないとならない
かと思えば、こういうのを書くのも秋田禎信という作家(笑)。「就職活動」を題材にして、無謀編とかのギャグテイストで一品書いてみましたという感じ。ここら辺のスイッチの切り替え具合というか、両極っぷりにも改めて驚かされる。『株式会社渡邊抹殺』だもんな。すげーよ。コントの脚本とか普通に書けるんじゃなかろうか。舞台劇とかも好きらしいし。
秋田作品としては新境地……というと陳腐だけど、まぁ、これまでにないノリではあるかなと。ギャグでもシリアスでもない、ハートウォーミングというにはわりとシビアな部分もある、なかなか形容しにくいお話。ストーリーそのものはものすごくシンプルですけどね。圧縮して短編か中編くらいの長さにしても良かった気はする。
- シャンク!!ザ・レイトストーリー(1)(2)
- シャンク!!ザ・ロードストーリー(1)(2)
最初はノリがほんわか過ぎて「どうかな?」という感じだったのが、最終的には「うーん、これも秋田節だな、イイね!」となった。特にロードストーリーになってからかなりおもしろくなった。終盤の魔法のインフレっぷり、なんでもありっぷりも個人的にはオイシイ。テンションの高いストーリーを短くまとめたのも高ポイント。こういうのもあんまり長々とやられても疲れるし。いや、良かった。エンハウよりもこっちのほうが好きかも。
- エンジェル・ハウリング(1)〜(10)
そして秋田祭りの目玉だったエンジェル・ハウリング。結果的に言えば大変満足。フリウ編、ミズー編ともに比較的シンプルでありながらも力強い話を堪能させてもらいました。……まぁ、実際のところは、お話そのものよりも、情景描写や心理描写、語り口そのものに浸って楽しめたという方が近いかもしれないですね。主要舞台である高地、硝化の森、帝都もそれぞれ趣があって美しく、そのどこか乾いたような、それ故に不純物のない美しい風景の中で、フリウやミズーと共に旅をできた10巻でした。この世界観の作品は、またいずれ読んでみたいです。
それにしてもミズーはほかにはちょっとないくらい良いキャラでしたね。フリウも可愛かった(特にビジュアル面で)。……精霊アマワよ、ひとつ質問する。俺はロリコン気味なのだろうか?
「YES!」
確かあと2作で完結するんでしたっけ。この作品もアニメを含めてずいぶんと楽しませてもらった。クライマックスも期待してます。もちろんそれに伴うアニメの続編も。
- AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜
初・田中ロミオ。いやーおもしろかったですよ。邪気眼やらエターナルフォースブリザードネタそのものは、それほど親近感のあるネタではないんですけど、作者の深刻にはならない程度にリアルで、ギャグにはならない程度にコメディな語り口調が軽快で微笑ましく読めましたね。こういう学園物ってわりと珍しい気がする。
──そういえば、俺も高校生くらいまでは妄想ごっこ遊びはよくやってましたね。普通に。もちろん独りだけでですけど。これに出てくるくらい極端な妄想設定のやつはさすがに見たことねーなー。あと良子ちゃんがめっちゃかわえーな。好きや。
- 人類は衰退しました(1)
妖精さんかーわーいーいー(醜い豚腹を震わせながら)。ひたすらそのかわいさを愛でていきたい。
- ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ
初・虚淵玄(だよな?)。なんか原作の雰囲気を完全コピーというか、まんまワンエピソードとして使えそうなノリ。できればもうちょっと緊迫感や熱い展開のある話にしてくれても良かったかも。もし次やるならこの3倍くらいハッチャけてくれてもいいな。
もっと失速するかと思ったけど、まだまだ読める。キャラクターの数や、舞台の広大さ、都市対抗戦やらグレンダンの目的なんかの伏線も考えると、そう簡単には終わらないだろうしね。まぁそれでも、ある程度の長さで終わらせないといろいろアレになるだろうなとは思うが。
前作のインモラルライトエロっぷりに比べると、けっこうおとなしめの内容かも。やっぱりエロくないとね(そこが評価軸かよ)。
- The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day
5年くらい待たせただけあって、かなりの力作になっており、満足できました。乙一的なキャラクター(生い立ちのエピソード含む)をジョジョの世界観に上手いこと投入させており、その「乙一っぽさ」と「ジョジョっぽさ」の混じり加減が絶妙で、唸らされました。ノベライズのやり方っていろいろあるとは思うが、これくらい原作とがっぷり四つに組んでやるのが、一つの理想形ではあると思う。凄い。
- 告白
町田康はこれで読むのが三冊目か。この人って、だいたいこういうギャグというか滑稽話的なノリで語るのがデフォなんですかね? 今作も、「河内十人斬り」という実際に起きた事件を題材にしているものの、語り口調自体はなんともとぼけた感じなんですよね。けど、それじゃあ、単なるバカな滑稽話かと言えばそうではなくて、とことん救いのないような、虚しささえ覚えないような厳しい話でもあって、そこら辺の感覚が読んでて非常に奇妙でもあり、凄味も感じさせました。
個人的に、熊太郎が一念発起して農作業を手伝おうとするも、そのあまりのしんどさとつまらなさに呆然とする場面はすげー笑った(かつ泣けた)。なんかすげーわかる。
さて、正月明けたら、また大変だ。がんばろう。
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