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おばさん税理士 税法はミステリーより面白い

2011-06-20 法人の申告書と「適用額明細書」 その2

[]法人の申告書と「適用額明細書」 その2 22:46

22年度税制改正で創設された「適用額明細書」のことを

23年4月28日に書きましたが、今日ぱぱみっつーさんから

コメントをいただきました。

国税庁が公表している「適用額明細書の記載の手引」に載っていない

租税特別措置法関係のものはどうしたらいいのか。

例えば、「倒産防止掛金の損金算入」や「中小企業の貸倒引当金の

法定繰入率」について、適用額明細書は必要ないのか?


事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ、

という事で、まず現場である根拠条文に戻ってみました。

      ↓

租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律


(適用額明細書の提出義務)

第三条  法人税申告書を提出する法人で、当該法人税申告書に係る事業年度又は連結事業年度において法人税関係特別措置(税額又は所得の金額を減少させる規定その他の政令で定める規定によるものに限る。以下第五条までにおいて同じ。)の適用を受けようとするものは、当該法人税関係特別措置につき記載した適用額明細書を当該法人税申告書に添付しなければならない。

政令で定める規定によるものに限る???


という事で「租税特別措置法の適用状況の透明化等に関する法律施行令」を

見てみると、

第一条で「含まれない規定」が列挙されていて、

第二条で「適用額明細書の提出義務の対象となる法人税関係特別措置」として第1項から第19項まで限定列挙されています。

       ↓

租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律施行令


もう一度ぱぱみっつーさんの質問を検討してみました。

(1)倒産防止掛金の損金算入

   これは租税特別措置法第66条の11に「特定の基金に対する負担金等

   の損金算入の特例」として規定されています。

   これは透明化法施行令第2条第11項に載っています。

   国税庁の「適用明細書の記載の手引」を見てみると別表十(七)の

   31欄に記載がある場合は「適用明細書」の提出が必要です

         ↓ 

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tekiyougaku/pdf/40.pdf


(2)中小企業の貸倒引当金の法定繰入率」については租税特別措置法

  第57条の10第1項に規定されています。ここで要注意!

  適用額明細書が必要なのは第57条の10第3項の規定です。

  透明化法施行令第2条第3項の終わりのほうに書かれています。

  

  国税庁の「適用額明細書の記載の手引」を見ると第7欄に記載がある場合、

  つまり、公益法人等又は協同組合等が対象です。

        ↓

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tekiyougaku/pdf/43.pdf


最後にもう一度、国税庁の「適用額明細書の記載の手引」を確認。

       ↓

適用額明細書の記載の手引(平成23年4月1日以後終了事業年度分)|パンフレット・手引等|国税庁


久しぶりに、税法はミステリーより面白い、を実感しました。

ぱぱみっつーぱぱみっつー 2011/06/21 14:19 昨日は疲れていて早く寝込んだもので。。ブログを見るのが遅れました。
どうやら私がが寝込んでいる間に事件はすっかり解決したようですね。

これじゃまるで、私は「名探偵コナン」の「眠りの小五郎」ですね(^^)

実は私もあの後いろいろ調べてのですが、「倒産防止掛金」は、今までなんら添付書類を付けないまま損金算入していたのですが、もともと「別表」を添付しないと損金されなかったのですね・・・!!(因みに所得税も同様の添付書類がいるようです)
まだまだ修行が足りないと感じる一幕です。(調査があったら「宥恕規定」で勘弁してもらおうっと)

さて「貸倒引当金」の「法定繰入率」がなんでいらないのだろう?
って考えたのですが、確かに「所得減」「税額減」となる場合が多いと思いますが、全てそうでないこと、また「法律」自身が「減税のため」の法律ではなく、中小事業者の負担を減ずる「簡便法」の取扱を定めたにすぎないこと、さらには「金額の算定」には、結局実績法で仮計算をしなければ金額が確定しないため「簡便法」の意味がなくなる、といったところなんでしょうか・・
「交際費」も「措特法」ですが、こちらは「不算入」の規定ですから減税・減額ではないため省かれているのすね・・

みうらみうら 2011/06/21 20:31 非課税・不課税・免税・・・措置法では免許税が免税なので、ゼロ税率で納付しているから、共同担保なら一番低いゼロ税率が適用されます。
が、登録免許税法は免税ではないので、他の共同担保があれば通常税率で課税されてしまうのです。
ということで、措置法から恒久化された方が不利になってしまう。
朝鮮語で、秋田証券はなんと読むのでしょうね。岡山の登記所であきたせうけんではありませんでした。戦前の朝鮮の会社の内地支店が岡山にありました。

みうらみうら 2011/06/21 21:08 たとえば、私学事業団は船舶が非課税ではないので、実習船を共同担保にすれば、1000分の4が課税されてしまうのですよ。

隠れ会計士隠れ会計士 2011/06/23 22:10 宣言。記載漏れのない適用額明細書を作成します。

さて、抜き打ち調査の結果に関する協議を昨日行いました。調査着手から4ケ月経過しました。
税務署へ出向いて話を聴くのかと思ったら、税務署側が調査対象法人へ出向いて指摘事項を説明しました。
大きな問題は無いと思ったら、見つけてきましたね、グループ法人間取引と休止固定資産。
グループ法人同士の取引は恣意的になされる事が多いと決めてかかります。代理店契約の欠点を突いてきました。
休止固定遺産の建物の減価償却費について、事業の用に供していないことをもって計上額の否認を主張します。
私が不在のときに役員さんが、何の役にも立っていないと説明していたようです。
私は会社がその資産の管理を放棄したため経済価値を喪失したと一人合点して、有姿除却の話を
持ち出しましたが、協議会が終わってから役員さんの話を聴き、去年撮った現物の写真を見たところ、
管理保全の状態が良いのがわかりました。去年売却話が持ちかけられていたそうです。
指摘事項に対する反論文書をまとめましょう。

obasanzeirisiobasanzeirisi 2011/06/24 00:05 隠れ会計士さんこんばんは。

適用額明細書、決算時の要チェック項目ですね。

さて、グループ法人間の取引は、税務調査のときは本当に気を使いますね。
というより、取引のときに十分注意をすべきなのですが、契約書等の準備を
怠ると、あとで冷や汗タラーリ。
税理士って気の弱い人は向いていないかもしれませんね。

ぱぱみっつーぱぱみっつー 2011/06/28 19:27 >税理士って気の弱い人は向いていないかもしれませんね

それを言うなら「税務調査官」はもっとでしょうねぇ〜
あと「税務調査官」は絶対に「人の良い人」は無理です(ましてや人を疑わなうことを知らない純粋な人)。納税者や税理士に良いように言い含められてしまいます(^^)

obasanzeirisiobasanzeirisi 2011/06/30 23:23 ぱぱみっつーさんこんばんは。

「人の良い税務調査官」がバリバリ仕事をするかもしれませんよ。
話すのが全く苦手な営業マンがすごい成績を上げた、という
実例を聞いたことがありますから。