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OBS ニュース

2013-07-00

第11回OBSフォーラム「タリーズコーヒージャパン(株)の創業から現在まで そしてbeyond...」


久々の更新となりました今回は、先日行われましたOBSフォーラムの模様につきまして、吉澤准教授からご報告いたします!!


第11回OBSフォーラムが2013年7月10日、札幌アスティ45にて開催されました。ご来場いただいた皆様、そして本講演を卒業50周年記念として寄贈いただいた小樽商科大学昭和38年卒業生の皆様、大変ありがとうございました。


今回お話いただいたのは、丸の内起業塾の塾長でいらっしゃる須賀等氏(以下、須賀さんといいます)です。須賀さんは三井物産入社後、同社派遣により米国のハーバード大学経営学大学院修士課程を卒業され(MBA取得)、米国でベンチャー投資、日本でM&A業務に従事された後、1996年に、おりから同社が設立したベンチャー投資会社である株式会社エム・ヴィー・シー(現在の三井物産グローバル投資株式会社)の社長に就任されました。そこで投資先の一つに選らんだベンチャーの一つがタリーズコーヒーだったのです。


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多数の投資先の一つに過ぎないのではないか、と思われるかもしれませんが、そうではありません。須賀さんは4年間で2,400件のビジネス・プランを起業家から提案されましたが、そのうち投資したのは僅か10件だそうです(採択率0.4%!)。しかも、普通は起業家から投資依頼がなされるのですが、本件はそうではなかったのです。須賀さんがたまたま購入した夕刊紙にタリーズコーヒーが記事として掲載されていたのを眼にとめて、須賀さんがわざわざお店に出向いて起業家に面談し、ベンチャー投資を即決したとのことです。当時は、米国のタリーズコーヒーの許可を得て松田公太氏(現在は参議院議員)が日本で創業したばかりでした。


偶然に購入した夕刊紙が契機となったのは巡り会いの妙でしょうが、投資を即決したのは、須賀さんが起業家たる松田氏という人物を見極める目が正しかったことを証明しています。この辺りから、投資するに値する起業家の人物像に関する話に移っていきます。須賀さんによりますと、起業した事業が成功するには、すばらしい事業のアイデアよりも、起業家自身の人物の方がはるかに重要だそうです。


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そしてまた重要なのは、起業家一人ではベンチャー事業が成功することは難しく、起業家を支える「A級経営陣」が不可欠だそうです。起業家自身にはならなくても、そのナンバー2やナンバー3として経営に参画して一定の株式やストックオプションを保有しておけば、株式公開によって巨額の利益を得ることも可能です。タリーズコーヒーも、1998年にタリーズコーヒージャパン株式会社となり、2001年には早くもナスダック・ジャパン(当時)に上場するに至りました。なお、同社は2004年にMBOによって非上場化し、2006年に伊藤園の傘下に入っています。


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起業家が「A級経営陣」とともに事業を興し、ベンチャー・キャピタルの投資資金と助言を得て成長していき、株式公開、MBO、安定株主への株式売却を経て起業家が当該企業を離脱する、という一連の過程を通り抜けたのがタリーズコーヒーなのです。皆さんも次回はそのようなことを考えながらタリーズでくつろいでみてはいかがでしょうか。(以上、OBS教員吉澤卓哉の報告でした)