『虐殺器官』1

最近、怖いことを考えました。

誰でも、他所の子より我が子の方が可愛い。

誰でも、そうでない他人よりも恋人の方が大切。

この比較は序列を作り、他人を否定する態度を生み、その規模を拡大していった先に戦争があるのではないかと。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

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『虐殺器官』2

伊藤計劃の『虐殺器官』は、人の正義の在り方を語っています。それは人間が先天的に持つ資質なのか、それとも後天的に学んだ術(すべ)なのかと。

まるで、マイケル・サンデルハーバード大学教授)の『これからの「正義」の話をしよう』を小説にしたようです。

サンデル教授と同じように、著者は安易な正解を提示していません。

一人の人間が一生のうちにできることなど高が知れています。せいぜいもがいてやろうと思っています。

これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)