川島むーのお茶祭り日記

お茶祭り企画代表、川島むーの心に映り行くよしなし事を、あれこれと

マハーバーラタ

 旅の最終日。大阪に帰る前に、歌舞伎座へ。

 新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」
 脚本:青木豪 演出:宮城總 

 自分のコンディションがどうなっているか判らなかったのでチケットは取らずにいた。
 と言うことで、幕見席を取るために、売り出し開始の1時間半前に歌舞伎座到着。既に、10名ほどが用意された長椅子に座っている。こ、この時間にして良かったよ。これで、3幕の幕見席は確実に取れるし、座って待てるし。



 けいこちゃんの握ってくれたおにぎりで、ほっとひと息。
 幕見席は4階。二列あるうちの前列、中央付近を確保。

 序幕は、神様の世界から始まる。静かに眠る神様たちが目を覚ます。
 カタカリっぽい、神様の衣装に、のっけからテンションが上がりました。
 パーカッションはガムラン風かと思えば、あれ、色々入ってる。タブラはもちろん、ジャンベも入ってる。スチールパンも。もんのすごい混成。ん?シンギングボールの音もしていたような。SPACの音楽隊と歌舞伎音楽の融合。うわぁうわぁと、時々、舞台じゃなく楽隊の方をオペラグラスで見てましたわ。
 神様はインド風衣装だけれど、人々は歌舞伎な衣装。そのミックスもなんとも面白し。
 きらびやかな神様の世界、人間の世界の王位争い、目に見えない力注入。ダイナミックで歌舞伎にしたくなるのが判る。
 神様の思いの一方で、人の世界のままならなさが、すれ違う思いが、もどかしい。
 そして神様たちは、しばし眠りにつく。破壊と創造の神、シヴァ神も。
 さて、今、シヴァは目覚めているのか。踊り始める機会をうかがっているのではないか。再び眠りにつかせるには、人が人の力でやっていけると、その心を示さねばならない。
 そんなことを思いつつ、帰路に就くのでありました。
 はぁ、それにしても、七之助さんの美しいこと。女形で戦装束って、もう……。ため息ですわ。凛々しく、そして切ない鶴妖朶王女。その最期は……と、ここは伏せておこう。


 濃密な数日間に、ふわふわしながら、大阪への帰路に就くのでありました。
 あ、歌舞伎座の地下で、隈取あんぱんを買いました。……隈取の焼き印が、ちと、判りにくい。