H.S. クシュナー「なぜ私だけが苦しむのか 現代のヨブ記」岩波現代文庫(1981年)★★★☆☆

なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記 (岩波現代文庫)

なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記 (岩波現代文庫)


原題は、"When bad things happen to good people"。
筆者はユダヤ教のラビ。
 
神に対して忠実に生きてきた人々に不幸が訪れた時、多くの人々が神に対して
多かれ少なかれ感じる怒り、不満の感情。
信者として日々神に祈り、神を信じてきたにも関わらず、なぜ自分がこれほど
苦しまねばならないのかという気持ち。
 
そのような素直な感情や気持ちを超越することを求めるのが神であり宗教なのか?
人が感じる素直な感情や気持ちは、そもそも超越すべきことなのか?
 
信じる者、信じない者の多くが心に抱き続けてきた宗教におけるこの違和感を
見事に表層化させ、宗教とは、神とは何か、その位置付けを示して明快な答えを
提示している名著。
 
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