ドラゴンのつぼみ、開かず。

摘花の末、蕾を袋に詰めてサラダにでもどうそと農協市場にならんでいた。ひとつ二つかじった残りを「カフカ」のCさんに持っていくと、スターフルーツの稜線を削ぐ手を休めて快く引き取ってくれた。
そればかりか課題さえ付けた、暗冷所でどれほど日保ちするか?花芯のシベの束の舌触りはなんとかならんかなか?などなど。

さらに、「咲かんかな?」。
一週間たってもほころぶ様子もない。

日の降りそそぐ方向に首切りドラゴンのつぼみを向けてもらいたかった。未練がましく食い下がっているのには訳がある、それは……。