紐通しループ

いつからこうなのか、これはズック靴が国内で作られなくなった記号であろうか。スニーカーをこう呼んでいた頃のことだ。

コンバースはベロに八ミリ見当で間隔をあけて二本、切れ目を入れて紐通し穴にしていた一時期があった。

今はスニーカーの紐通しループはついてないものも少なくないが、バッシュは例外だ。「バッシュ」 という言い方も、近頃聞かない。

製作ナンバー1から150まで左右に「TRUEL OVERS KNOT」と「石垣は恋する」のタグを取り付けたついでに、紐通しをベロに縫い付けてある。

紐通しの短い帯を縫い付ける両端二ヶ所を、糸を切らずに針を浮かせて連続した工程にしている。この国のセンスなら、こうはならないだろう。

紐をくぐらそうとすると注意しないと、それを切断してします。舳先の曲がったラジオペンチを用いているが、ふつうは手近にないだろう。