山路達也『進化するケータイの科学』

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普段なら素通りしてしまいそうな本であるが「本が好き powered by livedoor」はじめちゃったのでリストにある本で在庫があるやつを頼んでしまったのだ。
ケータイは私のメシのタネでもあるわけだが、正直言ってあまり得意な分野とも言えないのでこの機会に基礎知識を確認する意味で読んでみたのだが、内容もコンパクトによくまとまっていて、よい本だと思う。
たぶんこのシリーズ全体でこういう構成しているのだと思うが、原則として2, 3ページで1トピック扱いながら少しずつ解説するという構成はとても良い。2色刷りで図版も豊富、本文も読みやすく、かなり気をつかって編集していることが伺える。この本独自の内容ということだと、最近出るケータイ関連の本はどうしてもケータイまわりの進化とかセーカツに入り込むケータイとかそういう話が多くなりがちなのに対して、単純に携帯電話がどうやって繋っているのか? という話題を取り上げた第一章が地味だがとてもためになる。各種規格の攻防戦も取り上げられ、日本がこの分野で遅れを取ってしまっている現状もよくわかるようになっている。その他最近の話題まで、ケータイ文化についていけてないと思ってるおじさんたちにはぴったりかも知れない。
ソフトバンク・クリエイティブさん、ソフトバンク新書だけじゃなくてこっちもがんばってるようですね。このシリーズの他の本も読んでみようかなーと思います。