あとで書く RSSフィード Twitter

2008-08-31 (Sun)

高島俊男『同期の桜 お言葉ですが…(8)』

お言葉ですが…〈8〉同期の桜 (文春文庫)

お言葉ですが…〈8〉同期の桜 (文春文庫)

文春連載の書籍化。そのさらに文庫化。いつも本になるのを待ち侘びていたはずなのに、これは出版されてから1年も経ってしまっていました。不覚。9巻目の『芭蕉のガールフレンド』の文庫書店に並んでいるのを見てようやく気がつく始末。ともかくこちらから読まねばならん。

毎度のことながら非常に面白いですね。つぎつぎと繰り出される話がどれもたのしく、しかも連載も長くなってくると読者の方とのやり取りも多くなってきてこれもとても面白い。どんな濃密な議論を行っているブロガーでもこうはいくまい、というような発見連続でかなり興奮します。おすすめ


関連記事(過去の『お言葉ですが..』読書記録)

これより前はこの日記には無いようです。

2008年8月に読んだ本から

今月は合計17冊。相変らず少ないなあ。もうこのペースで定着してしまいそうです。

その中で1冊特別に印象に残ったものを挙げると、やはりこれです。

これは本当に読んでるときは体が震えましたね。私がAppleから椎名林檎までカバーするリンゴ好きであることを差し引いても(?)素晴しいです。誰が読んでも感動すると思う。読んだ日は こちら

もう1冊、私としてはめずらしい再読の本ですが。

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

読んだ日は こちら。こうやって盛大に好きだーって書いておくといつか会えたりしないかなあ。

2008-08-27 (Wed)

大谷和利『iPodをつくった男』『iPhoneをつくった会社』

日本を代表する驚き男とどこかで称されていた大谷さんの著書2冊。『iPhone〜』の方が最近出たので、前に出て買ったまま積んであった『iPod〜』と一緒に読みました。どっちかいうとiPod, iPhoneという対比よりも男と会社という対比の方が面白いかも知れん。

それで内容なんですが、私のような人間には素麺のようにつるつると読めるんだけど、一般の人にはどうなんであろうか、という感じで少し難しいかも..。本の記述が難しいというわけではなく、なぜこれがすごいことなのかというのが伝わりにくいんじゃないかという感じの難しさ。このボリュームでは仕方ないのかも知れん。

私見ですが、どっちか片方読むなら『〜男』の方をオススメします。

2008-08-26 (Tue)

『WEB+DB Press vol.46』

相変わらず充実してます。ThriftとProtocol Bufferの解説が両方載ってるところとか、流行の追いかけっぷりがすごいですね。GREEのひとたちが書いてるPHPの記事もすごい。特に藤本さんの『disられるPHP』というタイトル付けがすごい。しかも文章は飄々としていつつも内容は至って真面目。流石だ。他にもいろいろあって、私はいつも全体の半分くらいしか読まないんだけど、それでもけっこうなボリューム。

2008-08-25 (Mon)

『自動車産業の終焉』

イアン・カーソン/ヴィジェイ・V・ヴェイティーズワラン著、黒輪篤嗣訳。とある集まりで実際にビジネス書制作に関わっておられるベテランの方から薦めて頂いたので読みました。もとはEconimistの記事だったらしい。

車の両輪のように互いに依存しながら今日まで世界を支配してきたと言っていい「自動車」と「石油」の両業界をめぐって、政治経済エンジニアリング環境問題などの各視点から詳細かつ網羅的に解説しており、現在は既にこの両業界の共闘による支配が揺らぎつつあるというのが基調になっています。

自動車産業石油産業は互いに依存し過ぎていたため、例えばハイブリッドカーの開発や石油代替燃料への対応などが頭から抑えつけられた格好になっており、それが米ビッグ3の凋落やトヨタの台頭を招いたとしています。そもそも自動車産業の成長初期に内燃機関エンジン採用されたことそのものが政治の結果であるなどといった記述は刺激的。

シリコンバレーの次世代カーベンチャーなどもいくつか紹介され、ビノド・コースラなどこの日記の読者にはおなじみの人物も登場します。全体的に非常に読み応えがあっておもしろかった。

とはいえ邦題タイトルの付け方に難あり。本書の内容は非常に冷静な現状分析であり、すぐに終焉が来るというような終末論的な雰囲気は全くない。

2008-08-24 (Sun)

小川勝『10秒の壁』

北京オリンピックもほとんど見ていなかったのですが、それでも男子4x100mリレーでの日本チームの銅メダル獲得に感動してしまい、関係ありそうな本書を咄嗟に手に取ってしまいました。

これは100mの話。今回の五輪世界新も出た100mについて「人類最速」をめぐる百年の物語という副題の通り、競技の成立から現在までを振り返って解説しています。

これが非常に面白い。1/5秒単位の計時だった時代から、1/10秒単位の手動計時での10秒フラット、1/100秒単位電子計時に変わってきた中で、追い風や標高の影響、スパイクやスターティング・ブロック使用などによる記録短縮、ウレタン樹脂による全天候トラックというイノベーションなどによって人類限界が少しずつ延長されていった様子が書かれており、カール・ルイスなどの歴史的なスプリンターが数多く登場します。

10秒フラットに最も近付いた日本の短距離選手として、伊東浩司さんの驚異的なアジア記録10秒00や、今回の四継のメンバである朝原選手や末續選手についても言及されています。*1

さらに驚くべきことに、本書の執筆時点ではまだ達成されていなかった9秒6台を出せる可能性がある選手として、ウサイン・ボルトの名前が挙げられています。出版の2ヶ月後の今どうなっているかは皆さんご存知の通り。この解説を事前に読んでいたら男子100m決勝ももっと楽しめたかも知れません。オリンピックはもう終わってしまいましたが、人類最速を求めるこの競技はますます目が離せなくなりそうです。おすすめ

*1:朝原選手が日本人として初めて10秒2を切ったときの報道などは個人的によくおぼえています。

2008-08-23 (Sat)

石川拓治『奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録』

これはめちゃくちゃすごい。NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で特集されたことがあるらしい。そのときの内容はこちら

青森でリンゴ農家を営む木村さんが、絶対に不可能と言われていた完全無農薬でのリンゴ栽培にチャレンジし、十数年の格闘の末についに不可能を可能にしてしまう。その様子が取材をもとにつづられている。

私も農家出身なので無農薬というのが如何に手のかかるものかはよくわかる。まして青森のリンゴのようなその地方の主力品種は長年の蓄積により付近一帯での肥料計画や農薬散布計画がはっきりと決められていて、それに従っていれば収穫できるように最適化されている状態で、そのレールから外れるというのは誰も歩いていない荒野を開拓する行為なのだ。

農薬を1/6にしてもまだリンゴが収穫できる、1/13にしても収量は減ってしまいながらもまだ収穫できる、しかしゼロにすると全く花も咲かない、実がつかない。これだけを見ると減農薬だけで満足してしまいそうなところである。もう十分成果が上がってるじゃないか、というように思ってしまう。本に詳しく書いてありますが、収量ゼロ無農薬を追及していた十数年はほぼ無収入だったと言います。しかもまわりからの支持は全く得られない。ほとんど気が狂ったというような扱い。

そんな絶望的な試みをついにやりとげる瞬間、その瞬間に至るきっかけとなったある気づきについて書かれたところまで読み進んだとき、感動で体が震えてしまいました。これはぜひ読んで体験してもらいたいです。

とにかくすごい。すぐに読んで頂きたい。

ちなみに番組DVDが買えるようになっているらしい。

これは見たい。買うしかない。

2008-08-20 (Wed)

黒川伊保子『恋するコンピュータ』

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

前にも書いた通り元の単行本の大ファンなのだが、文庫になったのを機会に買って再読してみました。

素晴しい。いろいろと思い出してきた。あと書きによると、本文はほとんどそのままで、かわりに『恋するコンピュータ 十年後』として文章が追加されている。印象的な登場人物である当時6才だった息子の「ゆうき」くんはもう高校生になっているそうだ。

残りはあとで書く

2008-08-14 (Thu)

はてなが輪講で読む教科書『Introduction to Algorithms』の紹介

社内エンジニアの間に、計算機科学をマジメにやろうという機運が高まっています。それを受けはてな社内で計算機科学に関する教科書輪講をやろうという話になりました。という訳でまずはアルゴリズム教科書アルゴリズムイントロダクション 第1巻 改訂2版 (1)」を輪講してみることにします。

アルゴリズムイントロダクション輪講@京都のお知らせ - motemenの日記

id:motemenid:naoya日記などで告知されていましたが、はてなスタッフが中心になってアルゴリズム教科書輪講を行うことになったようです(外部の参加者も募集していたようですが現在は締切り済み)。

教科書になっている『アルゴリズムイントロダクション』は翻訳で、原書は↓これです。翻訳は3分冊になってますが、原書は分厚い1冊です。ハードカバーとペーパーバッグがあるので好きな方を選ぶとよいと思う。

Introduction to Algorithms, Second Edition

Introduction to Algorithms, Second Edition

Introduction to Algorithms, Second Edition

Introduction to Algorithms, Second Edition

この本は定評のある教科書で、大学院のときなどの読んだ人がたくさんいるのではないかと思います。私も全体の半分くらいを学部4年からM2くらいにかけて読みました。ランダウのO記法とかの数学的な基礎知識から始まって各種リストやツリー、ヒープなどのデータ構造ソート、サーチとかはもとより、最短経路や巡回パスなどなどが図と擬似コードで幅広く解説されています。NP-Completeness(たしか36章)についてはこの本で勉強しました。以前にこの日記でも一度紹介したことがあります。

この本私もほとんど座右の書にしてます。私はCLRと呼んでます。

Introduction to Algorithms - あとで書く

このときにさらっと流してしまったけれど、このCLRという略語は(私が勝手に使ってるんだけどまあ一般的なのではないかと思う)、3人の著者、Cormen, Leiserson, Rivest の頭文字を取ったものですが、このうちのRはみなさんが日常的にお使いのRSAのRと同じ人です。(ちなみにRSAはRivest, Shamir, Adleman)

↑で引用した前の記事にも書きましたが、現在はこの本の全文がこちら電子的に入手できます。

まあいろいろ書いてきたけど、とにかくオススメできる内容です。私も結局読み切ってるわけじゃないので、京都に近かったらぜひ参加したかったのですが。

2008-08-10 (Sun)

黒川伊保子『恋するコンピュータ』

ガギグゲゴの人ってこんな本も書いてたんですね。タイトルから『恋するプログラム』を思い出し、ちょっとだけ切なくなる夏の夜。

2008-08-09 - 思っているよりもずっとずっと人生は短い。

たかはしさんの日記から、あの『恋するコンピュータ』が文庫になっていたことを知る。

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

恋するコンピュータ (ちくま文庫)

この本(の元本の単行本)はすごい思い入れがある。というかものすごく好き。はじめて読んだのはいつだったか思い出せないけどたぶん学生のときで、書店で偶然手に取って文章を読んでいっぺんにファンになってしまったのだ。

以来この著者は私の勝手に憧れてる女性ランキングで第3位くらいにつけています。いつかお会いしてお話ししてみたいなあと思う。世間ではその後「ガギグゲゴの人」になってしまいましたが、ともかく著書はほとんど買っています。もったいなくて読んでないのが2冊ある。

この日記でも以前取り上げたことがあって、そのときもやはりたかはしさんと同じように『恋するプログラム』を連想して2日間並んでいたりします。

どちらもおすすめですよ。文庫も買ってまた読んでみたいと思います。

2008-08-08 (Fri)

ワイクル株式会社設立記念宴会

サーバインフラを支える技術』出版記念セミナーに申し込みそこねて(埋まるの早っ)絶望していたところ、実はその日はワイクルー株式会社が設立記念宴会をピッチーファーでやるという日で既にそっちに行く気まんまんだったので問題ないというか、むしろ申し込んでいたら大変申し訳ないことになっていた感じなのでした。

といいながらも、会社でやっているサービスのキャンペーン(応募してね)の起ち上げなどに手間取ってしまい、なんとか切り抜けて到着した頃にはほぼ皆さん出来上がっていらっしゃいました。私より後に着いた方は1人だけ。

なんにしても元気そうでよかったです。たのしかった。ワイクル株式会社のご成功ご発展を心より祈念致します。

その後、新宿方面へ向かったうち6人で少しだけ延長戦。ここはここでとても面白いことになっていた。

2003 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 |
Connection: close