Hatena::ブログ(Diary)

踰矩ブログ(耳不順を改め) RSSフィード

 2016年の新年に当り、弊ブログのタイトルを変えることとした。論語の「70にして心の欲する所に従い矩を踰えず(のりをこえず)」をもじり、矩を踰える趣旨で「踰矩」ブログに変える。音読みで「ゆく」、訓読みで「のりこえ」と読んでほしい。今までの「耳不順ブログ」にもそれなりに愛着があり、また、継承関係を示す意味で、「踰矩ブログ(耳不順を改め)」とかっこを付けた。  趣旨の詳細は、2016年1月1日付けの記事で説明してあるが、要するに、長いサラリーマン生活を終え、60歳、70歳になって気ままに過したいということだ。
 本ブログは、2006年頃から非公開で書き溜めていたものを2010年に公開し、その後諸事に関する私の雑感を綴ってきた。タイトルの「耳不順」、「踰矩」に従い、偏った視点でと思ってきたが、そのことより、長い、くどい、話題が固いと評判が悪い。
 本ブログにコメントが寄せられても、有難いことだが、かねての方針通り、原則として耳を傾けない(順わず)こととします。マナー違反にご容赦のほどを。(2016年1月記)
 似顔絵の経緯は、2011年12月11日のブログを参照。 [累計アクセス数統計については、2017年8月7日以降、はてなダイアリーのカウンターサービスが廃止となった。]

2018/07/04 (水)

[] 白内障手術を受ける

 本稿は、5月の弊ブログ先進白内障手術」 id:oginos:20180501の、「先進」でない、後日談だ。以下、1)手術の経緯、2)点眼の苦労、3)視界の改善について説明する。

1) 経緯

 5月になって右眼が急速に悪化した。視力の衰えもさることながら、霞がかかったようでうす暗く、両眼で見ている時でも右眼の異常が判る。右眼だけで見ると、少し暗い風景は明らかに見えない。7月下旬からドライブ旅行に出かける予定だったので早く手術することとした。(6月25日実施)

 手術自体は、眼の中に異物を入れられているという違和感があって気持のいいものではなかったが、痛みも無く数分で終った。右眼だけの日帰り手術。これで、70年余お世話になった水晶体とはお別れだと思い、若干の感慨に耽る。翌日の検診の時に、眼帯、ガーゼ等は全て外され、本当に視界が明るくなった。

2) 点眼の苦労

 手術の後、数週間にわたって、点眼を3種類、1日4回しなければいけないという。しかも5分以上間隔を置かなければいけない。忘れそうだし、5分間隔も強迫観念になりそうだ。私は元来諸事に不器用だが、目薬もその1つ。家人などは立ったまま点眼するが、私はベッドやソファーで横にならないと駄目だ。

 調剤された点眼薬の種類は、次の写真のとおり。上列の3本が今回の手術後用で、何れも抗菌用と書かれている。下の1本は、かねて緑内障用に処方されている眼圧降下剤で、この2-3年間1日1回点滴している。今回の手術後は、手術の右眼は休みで、左眼だけと言われた。

f:id:oginos:20180704070323j:image

(点眼間隔の確保)

 点眼間隔5分を待っていると、次の目薬やその順番を忘れそうだ。それで少し工夫し、先ず4分にセットしたキッチンタイマーを用意した*1。また点眼薬3種に、#1、#2、#3と番号を書き込んだ。

 ところが、早々に失敗。 最初に点滴したのが#1と#2の何れだったか忘れ、結局改めて始めたので、どちらかは2度点滴したことになってしまった。その後は、点滴を終えた薬を少し離れた場所に置くことにした。

(点眼の仕方)

 それにしても不器用なせいで、なかなかうまく目の中に入れられない。それで、ウェブで点眼の仕方を調べた。日本眼科医会の「点眼剤の適正使用ハンドブック−Q&A−」というウェブページがある。その他にも薬品メーカーや眼科医のウェブページは多い。

https://www.rad-ar.or.jp/use/basis/pdf/megusuri02.pdf 

 これを読み、私としては驚いたことが幾つかある。

a) 先ず点眼の前(後も)に手を「流水とせっけんでよく洗え」とある(ハンドブックp.1)。「流水」の語にしびれた。行雲流水の世界かと思う。最近ではテレビでおなじみのシマダヤの「流水麺」だ。流水は水道の蛇口で構わないとして、せっけんは面倒だ。みんなはそれほど目薬や手を汚すのかと少し安心。

b) 下まぶたを引いて点眼しろとある。その趣旨は、下まぶたの所に目薬を入れるとのこと。私は今まで、瞳孔(ひとみ)の真ん中に点眼するものと思い込んでいたが違うのだ。

c) 日本眼科医会のハンドブックには書かれていないが、他の目薬メーカーや眼科医のウェブページには、上記の下まぶたを引いた上で、眼を上向きにしろと書いてある。しかし、これをすると点眼容器が見えなくなり、眼の中に入れるのに失敗する。この失敗を避けるために推奨されているのが「げんこつ(点眼)法」(同上p.1)だ。下まぶたを下げる手をげんこつ状にして固定し、それを支えにしてもう一方の手で点眼容器を操作するということだ。

d) 点眼後は瞬きをせずに、まぶたを閉じろという。私は今までは、眼の中の局部に入った点眼剤を眼の中に広く分散させるためという思いで、よく瞬きしていた。しかし、瞬きをすると涙が出て、点眼剤が流し出されるのだそうだ。

 ということで、手は適当に洗い、ベッドないしソファーの上でキッチンタイマーを胸の上に置き、げんこつ点眼法を採用し、下まぶたを引いて目を吊り上げる(ほぼ白目状態)という方法に転じた。

(点眼補助具)

 新しい方法は、下まぶたの位置にぴたっと滴下できると快感だが、何故か2回に1回ぐらいは失敗する(目から相当こぼれる)。困って、ウェブを見ていると、点眼補助具というものを見つけた。

 いろいろな種類があり、次のAmazonのページの1番上の行の3種が典型だ。左から、キャップ式(私の勝手な命名)、にぎり式(私の勝手な命名)、アカンベー式と名付ける。私が買ったのは、真ん中のにぎり式だ。

https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dhpc&field-keywords=%E7%82%B9%E7%9C%BC%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E5%85%B7&rh=n%3A160384011%2Ck%3A%E7%82%B9%E7%9C%BC%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E5%85%B7 

 キャップ式は、キャップ部分を固定して点滴するために両手が必要だが、にぎり式は片手で可能だ。アカンベー式は、下まぶたを下に下げて目薬を下まぶたの裏側に滴下するもので、少し痛そう。

 こんなものに1,000円近くも投資するかと、若干自己嫌悪を感じながら、「にぎり式」を注文した。翌日配達。早速トライすると完全ではないが、滴下命中率は6-7割に上った。上記げんこつ点眼法の約5割よりアップしているが、内容が違う。げんこつ点眼法の5割は、的中すると殆ど全て目に入るが、外れると殆どが目の外だ。にぎり式補助具の6-7割は、目を吊り上げていても目の中に入る量が6-7割で、すなわち外れてもある程度は入る。

(点眼補助具の問題点)

 入る確率が上って、投資の甲斐があったと少し満足したが問題点も多い。

a) 各回のセットが面倒だ。次の包装箱上のイラストにあるように、点眼薬をこの補助具にセットするのが少し厄介で、3種類の目薬ごとに(5分ごと)にセットし直す必要がある。毎回1種の場合だとキャップを開け閉めするだけでいいが、3種だと面倒だ。

f:id:oginos:20180704070620j:image

b) 使用できない点眼容器がある。上記の写真で、上列の最右端の容器は直径がやや小さく、にぎりのレバーを押しても容器に届かず、滴下できない。容器の裏側に紙などのスペーサーを差し込めばいいかも知れない。下列の1容器は、他容器の形状がほぼ円筒形であるのに対し、幅広で薄く、そもそもセットできない。この補助具のウェブの説明書でも、適用できる点眼容器に制約のあることは明記してあるが、それでもがっかりした。これらはげんこつ点眼法を適用せざるを得ない。

 そのうち、げんこつ点眼法に習熟して、補助具もお蔵入りになろうと思う。それにしても私は不器用だ。今は退職後だからベッドもソファーも15分程度の点眼時間も自由だが、勤務していると昼や夕方の点眼は大変だったろう。

3) 明るくなった視界

 眼がよく見えるようになって、感謝している。今まで左眼だけに負担をかけていたようだが、右眼も見えるようになって総合的によく見える。例えば、テレビの番組表は、術前までは近くによらないと読めなかったが、今は座っている定位置からもどうにか読めるようになった。今までの眼鏡がそのまま使えそうなのも有難い。

 白内障は再手術ができないらしいので、この眼を大事にしようと思う。具体的には、「毎日新聞」の(朝夕刊にある)数独パズルはやらない*2。ポケモンGOは、歩きスマホの危険もあり、止める。更に、詰らないテレビドラマやテレビ番組は、途中でも見るのを止める*3

 これらの時間を主に読書に使おうと思う。また、久しく聞いてなかった音楽も少し聞き始めようかと思う*4。余談だが、本といえば今まで、図書館Amazon安価な中古本に偏り過ぎていた。これにより書店が無くなるという恐れは本当だと思う。これからは、本の何割かはリアルな書店に行って買おう。週刊誌も、スーパーやコンビニではなく、書店で買えば少しは助けになるかも知れない。

*1:5分間隔なのに4分にセットした理由は、a)医者や薬剤師の指示はサバを読んでいると見られる、b)目薬の交換等にロスタイムがある、ことだ。なお、このキッチンタイマーは、昨年の弊ブログ「富士山登山(結果)」 id:oginos:20170710 中の「インターバル速歩トレーニング」でも使ったもので、活躍している。

*2:「毎日新聞」に限っている所に若干の逃げ道はある。

*3:従来は、家人との共有時間の大半がテレビだったが。

*4スマホAmazon MusicSpotifyなど手軽。また息子が去年買ってくれたAmazon Echo Dotは、アレクサと声をかけるだけで演奏してくれるのが不精な私には便利。

2018/05/01 (火)

[] 先進白内障手術

1) 白内障手術の本

 白内障は、加齢に応じて進行し、そのうち手術を勧められる。私もそうで、眼医者からは、近いうちに必要と言われている。白内障手術については、驚くほど眼が見えるようになったと喜んでいる友人と、少数派ながら芳しくないと悔んでいる近親者がいる。それで、図書館白内障手術への反対派と推進派と思われる本を2冊予約した。

A) 平松類他「その白内障手術、待った! ―受ける前に知っておくこと 治療のウソ&ホント」(時事通信社2016年7月)

B) 山崎健一朗「人生が変わる白内障手術」(幻冬舎2017年1月)

 予約状況により、A)の方が先に入手できたが、タイトルとは違って、それほど白内障手術の危険を告発している訳ではない。できる限り手術を避けるための目にいい食事生活などの勧めと手術に関する知識を伝えるもので、それほどインパクトがある内容ではなかった。それで、もう1冊のB)の方は、入手が1月以上遅れていたが、それほど期待していなかった。しかし、入手して驚いた。

 山崎医師(Bの著者)の推奨する「プレミアム白内障手術」(本稿では「先進白内障手術」という)は、「多焦点眼内レンズ」という特殊なレンズを用いるものだが、老眼、近視を一度に改善できるという。2回私なりに精読して、受けようとの気持になってきた。本来は私が手術を受けてからその結果を報告すべきだが、後述の事情が出てきて当面できなくなった。図書館の本は当然返却しなければいけないので、内容をメモしておいた。そのメモが無駄になるのも悔しいので、この時点で報告する。以下、2)先進白内障手術の概要、3)私の見た夢、4)医者の見立てを紹介する。約5000文字とやや長いがご容赦を。

2) 先進白内障手術の概要

(多焦点眼内レンズ)

 白内障とは、眼球前部の角膜の後にある水晶体が白濁していくことにより見えにくくなるもので、その究極の治療法は、水晶体を除去し替りにレンズを挿入する手術だ。従来の白内障手術はこのレンズが単焦点であるため、一定の距離しかピントが合わず、それより遠方や近方についてはぼやけたままか眼鏡を使う必要がある。このレンズを多焦点にして遠近両方を見るようにするのが多焦点眼内レンズだ。

 3焦点のものも実用化されているが、2焦点レンズを例にとって説明する。2焦点レンズは、光の回折現象の原理を応用して2点に像を結ぶ *1。遠距離の物体は、レンズから例えば20mm(a)と21mm(b)の位置に像を結び、網膜が21mmの位置にあればbの像にピントが合う。近距離の物体は例えば21mm(c)と22mm(d)の位置に像を結び、21mmの距離にある網膜はcの像にピントが合う。この事情を明解に説明した図がウェブ上ではなかなか見当らないので、拙いが自分で図を描いてみた。

f:id:oginos:20180501170554j:image

 遠方と近方との間、又はそれ以遠、以近の物体については、もちろんピントが完全に合わないが、相当見やすいそうだ。山崎著では、この見やすさを示すグラフが紹介されている。

 そのグラフを撮った次の写真は、私の下手さのため甚だ見にくくて恐縮だが*2、3種類のレンズのピントの合い具合がグラフ化されている。横軸は眼球からの距離で、左方が遠方、右方が近方だ。縦軸はピントの状況で、上の方が見やすいことを表わす。左から1本目のグラフは、左方に山があり、右斜め下方に向う曲線で、単焦点のレンズだ(a)。2焦点レンズのグラフは2本あり、1本目は、遠方とレンズから50-40cmの所にピントが合う(b)。2本目は遠方と30cmの所にピントが合うもので、1番右の曲線だ(c)。(b)は、近距離(30cm以下)の見え方が落ちるが、60-70cm辺りの見え方が相当いい。(c)は、近距離は相当見えるが、60cm辺りの落込みが相当大きいように見える。3焦点レンズだとこれが改善される(乱視の補正もできるとのこと)。多焦点レンズをどのように選ぼうか、これからの問題だ。

f:id:oginos:20180427055545j:image

 

(フェムトセカンドレーザー手術)

 もう1つ著者(山崎)が推奨しているのは、「フェムトセカンド(秒)レーザー手術」だ。フェムトとは、国際単位系(SI)で、1000兆分の1(10のマイナス15乗)のこと、セカンドは秒で、1000兆分の1秒のパルス幅のレーザーを使う手術のことだ。パルス幅が短くなることにより、高エネルギーが集中できるということらしい。レーザーと言えば私としては、その種類(ガスか個体か半導体か、など)や波長が気になるが、ウェブを見ても余り判らない。

 通常の白内障手術では、メスを用いてa)(前部にある)角膜の切開、b)(水晶体)前嚢切開、c)超音波棒を挿入して超音波による水晶体破砕、乳化、吸引、d)眼内レンズの挿入、設置、という手順で進む。

 これに対し、フェムト秒レーザー手術では、先ずb)(レーザーによる)(水晶体)前嚢切開、c)(レーザーによる)水晶体核破砕、a) (レーザーによる)角膜切開、c')(超音波による)乳化吸引、d)(多焦点)眼内レンズの挿入、と順番が異なる。メスは使わず、レーザーによる切開は小さくて場所も正確とのことだ。高精度が要求される多焦点眼内レンズ手術を実現するにはフェムト秒レーザーが不可欠という。

(QOV)

 私が感銘を受けたのは、著者のいう「QOV(Quality of Vision)」という概念だ。医療福祉の分野で近年目標とされている「QOL(Quality of Life、生活の質、生命の質)」に対応する、「見え方の質」だ。著者いわく、「視力検査の結果の数値だけでなく、生活の便利さや豊かさにつながる見え方の質を重視していく」ことに多焦点眼内レンズは貢献する。

 確かに、私のQOVの現状は、眼鏡を2つ持っていて掛け替えに忙しい、などミゼラブルだ。眼鏡の1つ(A)は、3-5mほどの距離にピントが合う(一応、遠中両用眼鏡)。テレビ視聴用が主で、遠距離は多少犠牲にしている*3。もう1つの眼鏡(B)は、50cmほどの距離で、パソコン用だ。本、スマホを見るときは、強い近視のため20-30cmの距離で裸眼だ。通常はAを着用しているが、パソコンを見るときはBに掛け替え、本、スマホでは裸眼に、と忙しい。電車、バスの中で本を読むときも眼鏡Aを外して裸眼だ。外した眼鏡の置き場所として従来は手に持ったり、胸ポケットに挟んだりしていたが、最近は100円ショップで買った眼鏡ストラップを使い、首からぶら下げる。だから眼鏡Aは常時ストラップを付けた状況で、外見は余りよくないが便利さには替えられない。

 車の運転の時も困る。眼鏡A着用だが、カーナビは50-60cmの距離にあって多少不便。瞬時に眼鏡Bに掛け替えるのは不可能だ。また、足の爪を切る時も難儀する。本当は20-30cmの距離に足を近づけてよく見たいが、ヨガでも習わないと不可能で、たまに足指を軽く削いだりする(ただ、この足爪の問題は、多焦点眼内レンズになれば解決するのか、まだ解らない)。

 2焦点眼内レンズではどうなるか。仮に40cmと4-5mの2焦点にすると、現在のA、Bの眼鏡は不要になる。必要ならば本、スマホ用に新たに30cm程度にピントが合う眼鏡(C)を購入すればいい(不要かも知れない)。QOVは画期的に向上する。

(先進医療)

 多焦点眼内レンズの手術は「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」という名称で、厚生労働省の指定する「先進医療技術」に指定されている。この「先進医療」とは、先進医療に係る費用は、全額患者の自己負担だが、それ以外の通常の治療と共通する部分には健康保険診療との併用を認めるとする、いわゆる「混合治療」の制度で、2004年に発足した。2018年4月現在で先進医療として91種類が指定されている。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index.html 

 「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」は、2008年に先進医療に指定された。先進医療を実施する医療機関は、厚生労働省により認定され告示されている。

厚生労働省告示先進医療を実施している医療機関の一覧」

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html 

 多焦点眼内レンズを実施できる医療機関は、このウェブページの「先進医療A」の部の「番号14」の部に400機関以上列挙されている。

3) 私の見た夢

 多焦点眼内レンズというQOVを改善できる手術を知り、私の夢は膨らんだ。ただ、問題はコスト。健康保険適用外のため、高価だ。ウェブで調べると、両眼で50万円から80万円ぐらいの見当だ。すごく悩んだが、今後節約を図ることとしよう、今まで自分のためだけに金を遣ったことがどれだけあったか、ということで自分を納得させた。もう1つの悩みは、眼鏡を外したまぬけ面となることだ。50年前の紅顔の美少年の時代は去った。老いさらばえたしわ顔を人目にさらすのは恥しい。ダテ眼鏡でも掛けようかなどと、くだらないことも夢想した。

 私が眼鏡を掛けだしたのは、大学に入学して、大教室の授業が多くなってからだ。小教室であっても、不真面目な学生だった私は、教室の後ろからこそこそ入っていく人だったから、授業中は眼鏡を着用せざるを得なかった。外で遊んでいる時は眼鏡を付けていなかったが、卒業して勤めだしてからは常時眼鏡着用となった。その後、眼鏡の度数は進み、老眼も混じり出した。

 多焦点眼内レンズで、50年ぶりに眼鏡から解放されるかと思うと心が弾んだ。

4) 医者の見立て

 それで、4月下旬に、かねて予約していた定期検診(緑内障などの)を受けに行った。この病院は渋谷区神宮前にある割に大きい眼科専門病院だ。家人は、私とは別の先生だが、この病院で黄斑前膜と白内障の手術をしている。

 白内障も少し進んでいますねとの診察の後、恐る恐る多焦点眼内レンズでの白内障手術を考えてみたいが、と言い出したところ、緑内障があるから駄目ですとのご託宣だ。明解な拒否に少しショックを受けたが、これは話半分に聞かなければと思った。というのは、事前にウェブで見たところ、この病院はレーザー器械を所有していなく、上述の厚生労働省の多焦点眼内レンズ手術の認定医療機関のリストにも掲載されてない。そもそも多焦点眼内レンズには消極的なのだろう。それでも別の認定病院を紹介してくれるかと期待していたが駄目だった。終り際にもう一度聞いたが、緑内障だからとにべもない。

 帰宅してから、図書館への返却期限が1日過ぎた例の本をひっくり返した。確かに、糖尿病性網膜炎と、進行した緑内障は駄目だと書いてある。これらの病気だと眼のコントラスト感度が低く、暗い場所での視力が低下している。多焦点レンズでは暗い場所で見えにくくなる。従って、事前に精密検査して判断する必要があると書いてある(簡単に諦めてはいけないとも書いてある)。

 家人の了解も取って、やや勇んで病院に出かけていたが、意欲がくじかれてがっかりした。対策としては、a)今の病院に再度話して精密検査を頼むか、b) 黙って病院を変えるか、などだが、どうも元気が出ない。また、c)別の病院のセカンドオピニオンを求めるべく今の病院に所要の手続きを頼むことも考えられるが、どうも踏み切れない。2か月後に定期検診の予約をしたので、それまで先延ばしすることにした。

*1:これは、一般に使われている遠近両用眼鏡の原理とは全く異なる。両用眼鏡(私も長く使っている)は、上部が遠方にピントが合い、下部が近方にピントが合う。遠方はいわば上目遣いに、近方は下目遣い(こういう言い方があるかは知らない)に見る訳だ。しかし、水晶体の替りの小さな眼内レンズは、常にレンズの全面を使うのでそのようなことはできない。

*2図書館に返却したので、撮り直しはできない。

*3:ただし、近年更に視力が弱まり、テレビの電子番組表(EPG)を見るときは近づいてみている。

2017/07/10 (月)

[] 富士登山(結果)

 さる1月25日の弊ブログ(目指せ!富士山 id:oginos:20170125 )で触れていた富士山に、息子と2人で7月8-9日の1泊で行ってきた。結果は、3400m地点(吉田口ルートの本8合目)で引き返した。私の体力が続かなかったためだ。以下経緯も含め、報告する。最大の目標は、山頂到達よりも、できるだけ人に迷惑をかけないことだったが、何とか達成できた(息子には世話になったし、少なからず迷惑もかけた)。以下、1)簡単な経緯、2)その他のトレーニング、3)低山登山、4)登山用具その他、5)実際の登山、6)反省について述べる。約7000字と長いがご容赦を。

1) 経緯

 今年の元旦に息子が年賀に来て、飲み食いしているうちに、富士登山に誘われた。私が素面であれば即刻断っていた筈だが、酔っぱらっていて前向きなコメントをしたようだ。忘れていたが、数日後家人から言われた。息子と改めて連絡を取り、私の方で、体力チェックなど可能性を調べ、1月末までに方向を決めることとした。

 その後、前述の1月弊ブログでも説明したように、本を読む、友人に聞く、トレーニングをするなどの検討を進めた。基本は50年間使っていなかった身体のトレーニングだ。その過程で、富士山不可能という決定的な要因が出ないまま、なし崩し的に(?)富士登山に進んできた次第。

2) 各種のトレーニング

 1月ブログで紹介したデパートの階段昇りは、バス等に乗ってデパートまで行かねばならないので、少し面倒だ。やや飽きて、目標(階段12階分を10回)も沙汰止みになった*1。それ以外に、近くの国分寺崖線という、多摩川沿いに細長い傾斜地の、階段もよく登った。適当になってきたが若干効果があり、友人たちとの飲食の場所がビルの6、7階だと1人で階段を昇った。エレベーターが混むからだが、みんなにびっくりされた。

(インターバル速歩トレーニング)

 リアルな書店でたまたま、次の本を見つけた。

〇 能勢博「山に登る前に読む本」(ブルーバックス、2014年8月)

 副題の「運動生理学からみた科学的登山術」の「科学的」に惹かれて買った、その中で薦める「インターバル速歩トレーニング」を始めた。3分間速歩、3分間並歩(ゆっくり歩き)を5回繰り返すというものだ。この30分間のトレーニングを1週に3-4回おこない、半年ほど続ければ10歳若返る体力が得られるとのことだ。簡単そうなので、早速、冷蔵庫のドアに磁力で貼り付けていたキッチンタイマー(元は100円ショップ)を持ち出し、3分間ずつ測ることとした。3分間も3回ほど続けると割に息が上がり、トレーニングになりそうだ。

3) 低山でのトレーニング

 春になって、近くの山に行った。高尾山(東京都八王子市、標高599m)に3回、大山(神奈川県伊勢原市、標高1252m)に2回行った。そのうち高尾山の最初の2回は、家族と行った初歩的なコースで、私はトレーニングだからケーブルカーは使わなかった。特に問題なかったので、上々の出足と感じた。

a) 大山の1回目、貧血

 大山の1回目(5/2)は老人大学のグループのハイキングで、途中の見晴台(769m)までのもの。実は途中で(標高678m辺り)、貧血状態になった。ケーブルカーに乗らずに登ったら階段の連続で割にきつく、真っ青になったらしい。茶屋で5分ほど1人で休んでいたら元に戻ったので、皆の後を追いかけた。その後は問題なかったが、一時ダウンしたのはショック。多分4月に香港マカオに行って夫婦でお腹をやられ、1-2週間調子が悪かったことが後を引いていたのだと思う。

b) 高尾山の3回目、足つり

 高尾山の3回目(5/27)は、私の単独行で、少し積極的に試みた。すなわち、高尾山頂から更に足を延ばし(小仏城山峠まで)、計5時間ほど歩いた(昼食休憩を含む)。高尾山は6種類以上コースがあるが、そのうちハードそうなものを選んだ。

 富士山などの下り坂で足ががくがくすることが多いと聞いていたので、試しの意味で少しハード気味(足への衝撃を大きめ)に歩いた。予想通り(予想以上に)、最後の40分の下り坂で、10-15分ほど歩くと足ががくがくしてきて痛くなり、普通には歩けなくなった。どうなるかと思ったが、ゆっくり歩いて辛うじて下に辿りついた。

 帰ってからウェブで調べると、膝の皿が笑うともいわれる症状で、下り坂、段は重力がプラスされ、足への衝撃が大きいからとのこと。対策は、衝撃を避けるためゆっくり、回り道(段の場合は途中の足場を探す)をして降りる、事前対策は上腿と下腿の筋肉を強くするトレーニングをするのが基本のようだ。このトレーニングも始めた。

 友人にこの話をしたら、漢方薬でツムラの68番「芍薬甘草湯」がびっくりするほど効くという。そのメールをたまたま近くのスーパーにいた時に受信した。店の薬剤師に聞くと、ツムラは無いが小林製薬の芍薬甘草湯「コムレケア」ならあるという。早速買った。

 持久力の方は5時間歩けたので、なんとかなるかも知れないとの気持になった。

c) 大山の2回目、転倒

 本番までに少なくとももう1度登っておきたい、しかし、登山前の2週間程度は休んで体力を蓄えておいた方がいいとの説もあり、早めに行く方がいい。6/15に大山の2回目の登山をした(私の単独行)。1,252mの山頂を目指し、4時間ほど歩いた。

 前述の通り、5/2の1回目は途中までなのに、貧血で5分間ほどダウンした。再チャレンジだが、今回も割にきつかった。詳細は、次のYAMAPに記載したが、下り坂は、前日の雨で濡れていたせいもあり、数回転んだ。ひじの擦り傷は派手なもので数日残った。額も少し擦ったが髪で隠れるもので誰にも気づかれなかった。

https://yamap.co.jp/activity/948851

 その後は体力温存のため、登山トレーニングは終りとした。残りで気に懸るのは高山病だが、行って見ないとよく判らないし、事前の対策は無さそう。高山病と足つりが無ければ、5時間、4時間歩いた実績をもとに、とにかく我慢して足を出していけば、ひょっとしたら登れるかも知れない。しかし、仮に下山できても廃人になっているかも知れない。

 6月下旬にあった大学時代のクラス会で、山に詳しい友人に、高尾山3回、大山2回と準備状況を話したら、富士山は違うと鼻であしらわれた。しかし、大山で歩いた高低差は前述のYAMAPの記録によれば949mだ。富士山では約1400m(5合目から山頂)の予定だから、相当なものではないか(冗談)。

4) 登山用具その他

 ほぼ50年振りの登山なので、用具は一から用意しなければいけない。

 基本的に登山用具レンタルを利用することとした。東京では2店あり、その中で、「やまどうぐレンタル屋」(http://www.yamarent.com/guide.html )を利用することとした(HPのFAQが親切との雑駁な印象から)。

  • レインウェア(上下セパレート) 天候に恵まれた今回は、幸い出番がなかった。
  • 2本ストック 登山用品店のアンケートでも、持って行ってよかった品目の1-2位に挙げられている。50年前の素人登山の経験しかない自分としては、ストックの価値が判らなかったが、実際に使用して、特に登り道で2本ストックの価値を認識した。下り道は、石段など段差がはっきりした道なら足の衝撃を弱める効果は高いと思われるが、そのようなところは殆ど無く、ストック1本にしたが、実はあまり使い方は判らなかった。
  • ヘッドランプ
  • ザック 当初手持ちの大きめのバックパックで代用しようかと思ったが、腰にザックの重みを分散するようになってないこと等から*2レンタルとした。50年前しか経験のない自分としては驚きの構造で、かつ威力も感じた。
  • ヘルメット たまたま1週間前の7/1に登山用品店(石井山専。靴を買った)で開催された無料の富士登山セミナーで、転倒による頭部打撲の危険を示唆された。自分としては落石による頭部陥没などの事故は、そのような道は通らないから不要と考えていた。しかし、近年とみにバランス感覚の衰えを自覚している自分としては、滑って転倒し、頭部打撲に至ることはあり得る。レンタル店に電話して追加した。
  • ショートスパッツ 下り道で砂などが靴に入るのを防止する靴カバー。砂の多い道では必需品のようだが、今回は使わなかった。

 以上5点で、1泊2日用10,500円。

 購入したのは、

  • トレッキングシューズ (事前の低山登山にも活躍)
  • コムレケア (前述。足のつり、こむら返り対策の漢方薬)、
  • 缶酸素(5L)2缶 (次男*3の推薦。本人も使用実績はないと言っていた。私も使ったが効果はよく判らない)、
  • アミノバイタル (味の素、アミノ酸を含むスポーツサプリメント。登山用品ショップで衝動的に買った。ただし使わず)、
  • ハット (野球帽のようなキャップは持っている。日焼け対策用のツバ広のハットは今まで一般店で探したが、Mサイズばかりで私の頭には入らない。登山用品店ではLサイズも多い。高価(4700円)だが買った)*4
  • 軍手 (100円ショップで、3個108円)
  • 食品 (エネルギー補給のために必須とある。ウェブで見ていると、沢山買っている。つい買い過ぎて、息子からは荷物が多いと言われるし、疲れで食欲が少なかったせいもあり、大半を残した)

(カーボローディング)

 トレーニングに飽きて、本やウェブを見ていて、「カーボローディング」という、注目すべき食事対策を見つけた。マラソンなどの持久性を要求されるスポーツなどでは、活動中に体内のグリコーゲンを大量に消費する。そのため、本番の3日ほど前から炭水化物を大量に摂取し、グリコーゲン化して体内の筋肉、肝臓に蓄える方法だ。*5

 筋肉のエネルギー源は、グリコーゲン(ブドウ糖に分解する)と脂肪酸が主で(タンパク質もあるがやや特殊)、そのうちグリコーゲンの方が長時間の運動には効率的らしい。私は、約2年前から糖尿病のため「糖質制限」を実行している*6ため、炭水化物の摂取は甚だ抑制的だ。2-3日間は大量に炭水化物を食べられるということで、楽しみになった。この2年間殆ど食べたことのないラーメン、パスタ、鮨、親子丼などを3日間の昼、夜で順番に食べようと計画を練った。

 ところが、糖尿病の身では、蓄えたグリコーゲンを当日に費消する前に、血糖値が上昇すること(血糖値スパイクなど)が心配になった。糖尿病の定期検診を受けている糖尿病専門の町医者に相談すると、2-3日ならいいでしょうと気楽にいう。しかし、心配になってウェブで、「糖尿病、カーボローディング」と検索すると、糖質制限を主唱している学者を中心に否定的なコメントが多い。中には、エネルギー代謝について、グリコーゲンは必須でなく、脂肪酸で十分という人もいる。学者の世界は、誰が正しいか、本当に信頼できない。

 結果、私のカーボローディング計画は大幅に縮小し、前日の夜にパスタ、当日の昼、夜に現地でトリモツ丼、カレーライス(山小屋等)、歩行中にキャラメルなど(血糖が増えても直ちに費消される)、しょぼいものとなってしまった。

(家人の挑戦)

 番外として、春頃、家人が一緒に行きたいと言い出した時には焦った。スポーツクラブなどで身体をよく動かしているが、登山の経験は生まれて以来ないという。息子ともども青ざめて、人のことを面倒見る余裕は全くなく、自分のことだけで必死なのだということで諦めてもらった。その後、私がいざとなれば面倒見ないと言った言葉が独り歩きし、嫌味を言われている。

5) 実際の登山

(計画した登山コース)

 最も一般的な吉田口ルートの1泊2日コースを取った。息子のマイカーで、「富士スバルライン5合目」(標高2305m)まで行って登山を開始し、7合目の山小屋「鎌岩館」(標高2790m)に宿泊。2日目は朝3時半ごろまでに出発し、途中で御来光を見(山頂での御来光には拘らない)、山頂に行って下山というものだ。

(登山日)

 7/8-9(土日)の選定は、息子と私との日程調整の結果だが、主に息子に任せていて、特に週末というのは息子の仕事の事情による。一般的にいうと少し早かったかも知れない。7/1が富士山の山開きというのは報道されていたが、それは吉田口ルートだけで、他の3ルート(須走口、富士宮口、御殿場口)のオープンは7/10からだ。ということは、前述の7/1の富士登山セミナーで初めて知った(少なくとも私は)。

 山頂を1-2時間で巡る「お鉢めぐり」のオープンも7/10だ。ということは最高峰3776mの剣が峰には行けないということで、吉田口頂上(久須志神社)の3710mで満足しなければならない。

 7/8-9のメリットもあって、7/10からはマイカー規制が実施されるが、規制前なので、「富士スバルライン5合目」まで、高速道路で行って駐車場に停められる。マイカー規制が始まると、富士急河口湖駅に近い「富士北麓駐車場」でマイカーを停め、それから登山バスで45分間かけ登山口の「富士スバルライン5合目」まで行くことになる(吉田口ルートの場合)。

 7/9以前に登る場合の最大の問題は、天候が不安定なことだ。今回も毎日天気予報のウェブページをチェックした。幸いなことに、だんだん良い予報になっていった。

(登山結果)

 天候については2日間全く降らなかった。特に2日目の朝は快晴だった。問題は私で、体力の限界を知った。第1日目の7合目(2700m辺り)は、予想以上の岩場で山小屋(鎌岩館、2790m)に到着する(17:30頃)までに疲れた。

 夜予想外だったのは、足のつりと悪寒だ。足はコムレケアを飲み、悪寒についてはぶるぶる震え出したので焦った。汗で濡れていたシャツを着替え、フリースを着て寝た。横に寝ていた息子は2つとも気が付かなかったという。夜は割によく眠れて朝3時に起床し、食事をして、3:40に山小屋を出発した。御来光は4:38に山腹で眺めた。

 よく寝たので出発時は快調のように思えたが、厳しい岩場が続き、疲れて直ぐ休みたくなる。缶酸素を吸っても効果が感じられない。3300m辺りで、自分としては撤退を決意した。9合目は更に厳しいと言われているからだ。本8合目(3400m)に登りと下りの接点*7があるので、そこまで登ろうと息子に提案した。そこの山小屋で私が休んでいれば、その間に息子が1人で山頂まで往復できると思ったからだ。それ以外の場所だと落ち合い方が複雑になる。ところが、息子は1人で登っても詰らないから一緒に下りるという。2-3度押し問答したが、結局息子に従った。

 ということで、本8合目*8まで苦労して登り、胸突江戸屋(上江戸屋、標高3400m)脇から下山道に入った(7:15頃)。10:15頃に出発点の5合目に無事戻ってきた。

 私としては、体力の限界と思っていたので、悔しいという気持は余りなかった。ただ息子には悪かった。

 登山の軌跡は、YAMAPに載せた。ただ、疲れのため、写真を撮る元気はなく、写真は少ない。

https://yamap.co.jp/activity/1002311

 

6) 反省

(トレーニングが不十分だったか)

 トレーニングが少し適当になってきた理由は、運動しない歴50年のため、トレーニングの目標と成果計測が判らないまま、多少の改善でいいとしたことだろうかと思う。何時まで経っても、(富士登山に必要な)体力が付いたとの自信が出てこない。一方心なしか体が疲れる気もしていた。

 トレーニングを十分していれば登れたかという問題もある。70歳以上の富士山登頂者については、浅間大社の記帳名簿がある。最新版は2015年夏のようで、数え年*970歳以上が1086名だ。 http://mainichi.jp/articles/20151224/ddl/k22/040/032000c

 富士山全体の登頂者数は2016年の夏で24.8万人(各8合目に設置したカウンターによる)とのこと*10。70歳以上は0.4%でこれをどう評価するかは問題だが、私は結構多いと思った。長期のトレーニングをする人であれば登れるかとも思う。ただ私は余りやりたくない。

(転倒)

 私は、実は自分のバランス感覚の衰えを気にしていた。時々足がもつれたり、よろめいたりする。今回の収穫は、殆ど転ばなかったことだ。岩場を登っていた時に、よろめいたことはあったが、転ばなかった。一度滑って膝をつき、ズボンのすね部に土がついた程度だ。高齢者の3訓として、「転ぶな、骨を折るな、義理を欠け」と言われているので、少し安心した。

 とにかく2人とも全く怪我なく、無事帰ってこれたのはよかった。息子は、翌、月曜日に通常通り出勤したというので驚嘆した。

(息子は若い)

 息子は、先月41歳になったばかりだが、やはり若い。最近は忙しいようで、特に登山前の1週間(それ以前は知らない)は帰宅が11時頃で、電話での相談もままならない。前日も帰宅は11時半頃だ。こんな猛烈サラリーマンに育てた記憶は家人にも私にも無く、本人も不本意だと言いつつ、多忙だ。富士山で体力が持つかと私の方で少し心配だったが杞憂だった。私の荷物が多すぎると言い、少し分担してくれた。2日目は更に分担してくれた。その中で、重いカメラを持ち、景色や私などよく撮ってくれた。

 下山後、息子は再度の挑戦を提案してきた。折角始めたトレーニングをこれからも続け、来年また登ろうというのだ。富士宮ルートの方が短そうだともいう。今回は素面の私は、直ぐ遠慮申し上げた。

*1:階段の近くにいる店員とたまたま2回目が合うと、怪訝な顔をされる。

*2:登山用ザックは上部に蓋が付いた構造で雨に強い(逆に開け閉めが面倒)、防水用のザックカバーが内蔵しているなど

*3:次男は、弾丸のの富士登山やマラソンをよくしている。もし参加していたら、激しくしごかれたかも。

*4:家人からハットとレンタルのヘルメットとの関係を指摘された。確かに、ハットの上からヘルメットをして、ヘルメットの紐をハットの上から首に回すと、ハットの折角のつばが痛む。面倒だけれど両方持っていって、ヘルメットを基本とし、平坦な道などはハットにすることとした。

*5https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

*6:弊ブログ「糖質制限食に挑戦」 http://d.hatena.ne.jp/oginos/20150904

*7:7/10の全山オープン以降は、頂上から6合目までは登りと下りが全くの別道だ(吉田口ルートの場合)。7/9までは頂上から本8合目までだけは共通。

*8:吉田口ルートの8合目は、下から(単なる)8合目、本8合目、8合5勺と3つあってややこしい。

*9:数え年というのが珍しい。最近は葬式でも享年を満でいうのを見ることがある。ちなみに7月生れの私は今数えで72歳。

*10http://kanto.env.go.jp/pre_2016/28.html