神曲の続きを借りました。

 『煉獄編』『天国編』一緒に借りました・・・んが、本編の詩を読むのは・・・諦めた!!(はや
 いやー、注釈読まないと意味わからんから、ならばまとめて解釈してくれる解説部分読めば早いんぢゃね?と身も蓋もない事を思いましてね。いや別に借りている期間に余裕があれば読みますが、前回『地獄編』を借りた時、結構タイムアップが気になりましたから・・・
 中二全開の向きからすると残念なのかも知れませんが、『神曲』は中世社会での教皇党と皇帝党の党派争いに敗れ、その戦いに積極的に介入してくる、腐敗した教皇庁への批判。キリスト者としての信仰、郷土を愛しながら追放された苦悩、人間のあるべき姿の模索などなど、哲学的なテーマを盛り込んだ作品です。
 まぁダンテ個人の苦悩にはあんまり興味がないのですが(あ)、当時のフィレンツェトスカーナ、そしてイタリアの状況が垣間見えて面白いです。そして、この古代の著名人に対する評価がダンテと読み手のアタクシとの間に落差がある事が楽しい。
 今回『煉獄編』を読んでいて真っ先に小カトーが現れるのですが、この小カトーって、そんなに評価される人物なの?曾祖父の大カトーならともかく、とか思うのです。んが、カエサルの築いた皇帝権が秩序と平和を保つために必要なものとダンテは支持しますが、その一方、カエサルに屈する事を潔しとせず、一戦して兵士たちに犠牲が出る事を慮り、己の『自由』の為に自殺した、として小カトーを高く評価しているのです。キリスト者としては自殺は大罪であるにも関わらず。
 あたくしは塩野七生さん評の、この自殺は、あてつけであるという評価が気に入っているので、そんなに高く評価されるものかね?とも思うのですが、自殺に対する敷居が古代ローマよりも、現代日本よりも高い中世イタリアであるからこそ、の評価なのかも知れません。
 まぁ、解説読み込みますよ。

神曲 煉獄篇 (講談社学術文庫)

神曲 煉獄篇 (講談社学術文庫)