免許はあきらめた

 いろいろ考えた末、免許はあきらめることにした。仮免の寸前まではいったがね。
 理由は3つ。

1. 資質がまったく欠けている
 俺は方々に注意を向けるということが全くできないらしいことが明らかになった。性格的に一つのことにじっくり取り組む人だからな。言い訳がましいが。
 さらに、目の障害なのか、それとも過去の人生であまりにも長く画面を見続けたからか、5m以上先にあるものの距離感がまるでつかめない。最初は馴れの問題かと思ったがそうでもないらしい。
 しかもしばしば昔遭った交通事故のことを思い出し、とてもまともな精神状態ではいられない。
 これでは仮に免許が取れても事故を起こすだけだ。

2. 意地の悪い指導員
 ごく少数ではあるがいるんだよね。「いまだにそんなこともできないの?」という態度をあからさまにする奴が。
 「お前それは俺が東大卒・年収1300万のエリートと知っての発言か?」と言い返したくなった局面が数回あった。他人にそういう感情を持ったのは実にこれが初めてのことで、そういう気持ちになった自分が恥ずかしくもあり、不愉快極まりない。
 そんな屈辱的な思いをして免許なんかいらんよ。

3. そもそも乗る予定がない
 まあこれが一番の理由だがね。それほど積極的な動機があったわけではないから。

 終わってみれば結構な授業料だったな。金はちょっとまじめに相場を張れば回収できる程度だからいいとしても、これのために使った時間がもったいない。

アドルフの画集

 芸術と政治の選択で悩むヒトラーを描く、という着想は良いのだが、ジョン・キューザックが現れなかったから「消去法で」政治を選択した、という結末になってしまっているところがストーリー的には弱い。なにしろヒトラーなのだから、アグレッシブに政治に傾いていく様子を描写しなければ。
 そういえば図らずも2日続けてジョン・キューザックだな。最初に注目したのはコン・エアーだったと思うが、確かに最近は良い仕事が多い。応援してますぜ。