だいじょうぶだいじょうぶ

今日の2年生でのメインはこれにしようと決めました。「だいじょうぶ だいじょうぶ」は、外の世界へ一歩ふみだすことにこわくなってしまったちいさなぼくへ向けてのおじいちゃんの励まし。おじいちゃんが繰り返すこの言葉によって、ぼくは外との信頼関係を結びなおし、いつの間にか成長している。けれども、時が経つということはおじいちゃんが衰えていくことでもあります。今度は、ぼくからおじいちゃんへ「だいじょうぶ だいじょうぶ」。。おじいちゃんとぼくを通して、家族が迎える様々な色合いの時、その時その時が、かけがえがないものだと感じさせてくれるお話です。

これはおよそ5分。メインとしてはちょっと短めなので、最初10分に何を持ってくるか悩みました。結果からいうと今回は、組み合わせで失敗。このところ、自然や科学に関係するものを読んでいなかったので久々に読みたくなったのですが。。まず

世界昆虫記 (写真記シリーズ)

世界昆虫記 (写真記シリーズ)

で、世界に3万種いるクモのこと、毒を持つものはその一部という話をしました。(クモはこわくないよというメッセージを出しつつ。。勿論、昆虫好きな子はかなりくいついてきました。)
クモのいと (ふしぎいっぱい写真絵本)

クモのいと (ふしぎいっぱい写真絵本)

「このクモは横糸を外側からぐるぐるはるか、内側からぐるぐるはるか?」などとクイズを出しながら、まんまるい目を見回しつつ読み進んで楽しかったのですが。。これで教室がすっかり陽性の雰囲気になってしまったのです。というわけで、結局静かな心で耳を傾ける「だいじょうぶだいじょうぶ」へこども達の心が急に切り替わるはずもないのを感じつつの読みとなってしまいました。。選ぶ絵本が作りだす流れも大事ですよね。これは、自分の焦点が決まりきらなかったせいだと、反省。

陽性の雰囲気のまま気分を変えて楽しんでもらえるとしたら、

くものすおやぶん とりものちょう (こどものとも傑作集)

くものすおやぶん とりものちょう (こどものとも傑作集)

などクモの登場するお話でしめてもよかったなぁ。。(クモといえば、我が家にもハエトリグモが一匹いて、ちょこんと机の上に居たりするのを見ると意味もなく声をかけたり、結構親しみをおぼえます。ジブリの森のえいが - 三鷹の森ジブリ美術館もかわいい。)

一方「だいじょうぶだいじょうぶ」とセットにするとしたら。。森の中の一本のみずならの四季と死(そのページは涅槃図を意識させる)、倒木からの新しい芽吹きを描いた

森のみずなら (福音館の単行本)

森のみずなら (福音館の単行本)

でもよかったかもなぁ。。この絵本の精緻な画に見入ると、森の光、音、風までが感じらるような気がします。これを描くのにどれだけスケッチをしたのだろう。。これは陰性のお話なので、退屈する子はちらほら出てきそうな気がします。難しいなぁ。。