古本満腹ツアー

okatake2008-08-30

この世の終りかと思うような深夜の落雷ショーがあり、翌日、つまり昨日。雨を警戒して傘を持って出たら、晴れのちくもり。傘が邪魔だった。
昼少し前、神田古書会館「書窓展」。このところ、なぜかぼくは「あきつ」であんまり拾えない。2冊だけ。内田亨『犬』創元社300円、安岡章太郎『犬をえらばば』新潮社200円は、「ヨムヨム」に犬文学について書くから。昭和8年雑誌「日の出」フロク「最近大事件実話集」500円、銀座の文壇バー「セレナーデ」女主人の書いた『昭和・奇人、変人、面白人』は、あ、これも「あきつ」だ。200円。全集の端本が気絶しそうなほど安い「克書房」『上林暁全集 十四』600円。持ってるかどうか、確率は半々だったが、ええいかっちまえ。帰宅して調べたら未所持、よかったあ。これであと3冊で揃う。
タテキンで新書館FL、寺山修司編『あなたの詩集12』はちょいムレあり400円で、べつにほしくなかったが、なかを開くと、浅川マキコンサートのチケットが。それも真崎守が文字も絵もかいている。これに400円出して惜しくない、と思い買う。講談社文芸文庫大岡昇平『文学の運命』100円、カルコ『巴里芸術家放浪記』200円。
コミガレで岡山文庫『岡山の明治洋風建築』100円。
「ぶらじる」で休憩のちサンデー毎日へ。秋から、編集長が女性に変わるという。長い「サンデー毎日」の歴史で初めて、ではないか。いいこと。思い切った変化があればいい。ぼくがクビになるのは困るけど。
高田馬場へ移動。今日から始まった「ビッグボックス」古本市へ。9階までエレベーター。ビッグボックスに入るのは、古本市のときだけ。会場で向井くんに挨拶。ほんとはいけないんだけど、荷物を預かってもらう。肋骨にひびくから。いい本がずいぶん安く出ている。すでにカバンもトートバック(晩鮭亭さんにもらった「つま恋」バック)もパンパン。山田太一『誰かへの手紙のように』400円は買いそびれていたが、ぜひ読みたくて。河出新書大岡昇平『振分け髪』400円は珍しいのと、なかに「犬に噛まれる」という短編あり。大判洋書「スーパーマン」はアメコミ、一部カラーありで500円。これは「三楽」だが、とにかく「三楽」で欲しい本がいっぱいあって、断念したのがいっぱいある。由良君美『椿説 泰西浪漫派文学談義』800円。会場に晩鮭亭さんを見つけ、お茶に誘う。ジャズと古本の喫茶「マイルストーン」。おやじさんはずっと、中央公論新社村上春樹翻訳の新書シリーズを読んでいた。晩鮭亭さんからバンクーバーの「ブ」事情を聞く。
高円寺へ移動。都丸壁均一「トマキン」から平野レミ和田誠『旅の絵日記』300円。「コクテイル」口開けに飛び込み、狩野くんに取材。店頭に100円均一の箱があったので、小柳ルミ子表紙の「ポケットパンチ Oh!』、西井一夫『暗闇のレッスン』みすずを買う。なんか、さすがに満腹だ。
9時ごろから晶文社のお千代さんが合流。『雑談王』カバーをカラーコピーして作った即製の販促ポスターを見せられる。見本は3日に島崎さんから受け取ることになっている。9日には配本か。
「ささま」の日本映画王・のむらくんが加わってワイワイ。『雑談王』発売を記念して、9月22日(月)に完成披露ライブをやります。また7時開場、7時半開演。『雑談王』うら話、近況、古本あれこれ、それに久し振りにちょっと歌もうたうかもしれません。予約☎は03-3310-8130 メールは「古本酒場コクテイル」からアクセスしてみてください。
週刊読書人」に向井くんが『新・文學入門』に、胴上げされている気分のいい書評を書いてくれました。向井くん、さんきゅう。同紙で知ったが、マガジンハウスが文庫を出すそうだ。書籍部ができて20年になるという。他社流出の防波堤としての文庫。
古本購入ノートが一週間ほど不明で、くわしく記録しておきました。