okatake2016-12-07

昨日、彩の国古本まつり最終日を一時間強、なでまわして西武線で新宿。枯葉舞う冬の靖国通りを1キロほど歩いて原書房へ。初・原書房訪問し、できたての『気がついたら本ばかり読んでいた』を受け取る。『古本病のかかり方』以来の上製本なり。バラエティブックは、やっぱりこのサイズでハードカバーでなくちゃね、と百町くんがこだわって作ってくれた。うれしい、うれしい。善行堂と盛林堂の扱い分、50冊に識語(って言ってもタイトルだけど)署名、落款を入れる。挟み込みのポストカード(本に使った「読む人」イラスト)も作る。神保町の東京堂さん、国立の増田書店さんが大量発注してくれたみたいで、10日以降、順次、いま挙げた書店に並ぶと思います。10日(土)11時からの西荻「銀盛会館」での古ツア&おかざきの古本市とトークショーで、この本に使ったイラスト原画を展示販売いたします。ぜひ、実物を見に来て下さい。
ほぼ2時間で、新刊送り出し作業を終え、百町くんと西荻へ。盛林堂小野くんに、できたての『気がついたら』を一冊進呈。「がんがん売りますよ」と力強く言ってくれて頼もしい。頼りにしてます。このあと「海のぼん」だっけ、西荻では落ちついた料理のおいしい店で、百町くんと打ち上げ。あんこう鍋を頼む。ゴハンものとして、サバの押し寿司を頼んだが、これが絶品であった。百町くん、盛林堂で『風の歌を聞け』の単行本を買っていたが、これまで村上春樹を読んだことがないのだと告白する。えええ! 学生時代、ちょうど『ノルウェイの森』が大ベストセラーで、平積みになっている光景を見て、ちょっとなあと敬遠したのが、この日まで続いたというのだ。それはそれは。「でも、読めばきっと気にいるよ」と言っておく。
さらに締めとして、老女がカウンターに入るバー「たみ」へ。ぼくは初めて。中高年、初老の憩いの場となっているらしく、客が次々と。かかっている音楽が、また懐かしの洋楽など、暗めの照明も含め、落ちついていい感じ。
帰りの電車で、『気がついたら』をずっとなでさすっていた。ほかの何にも代え難い、こういう喜びがあるから、つらいことがあっても、この仕事を続けていけるのだ。帰宅して、また一人で乾杯。早く寝る。