昨日は体感としてもっとも暑い一日。何度も「四万六千日、お暑い盛りでございます」という「船徳」の文楽の声が頭で聴こえる。浅草・浅草寺へ参詣に向かう(この日に参詣すると四万六千日分の御利益がある)二人連れが、あまりに暑いので、柳橋の船宿で船を仕立てて、大川を浅草まで上っていく。駕篭か歩きしかない江戸時代、これしか手がなかった。しかし、なんとも粋な趣向である。今週末、サンデーからどさっと大量の本が届くので、机まわりの場所を確保しなくちゃならないが、数分動いただけで汗が噴き出る。そこでまた「四万六千日、お暑い盛りでございます」。私は小三治の「船徳」が好き。
ひよっこ」みね子と島谷の相思相愛が発覚し、デートに。ちょっと展開が早過ぎやしないか。ということは、この先、どこかで二人の破局がある。ドラマの作劇法からしてそうだ。おとうさんは心配だ。佐藤仁美の腐る寸前の桃的劣化(円熟、と言ってもらいたい)がいい。しばらく米屋が出てこないが、どうしたろう。
次が連載150回目となる教育誌の連載「名言・名セリフ」。今回は『ぼくのしょうらいのゆめ』文春文庫(これ、いい本ですよ)から、田中泯の「『何かを目指すということすら忘れている自分」が一番好き」を引く。