おけぐわの日記

2ch系さいたまフラッシュサイト「おけぐわの微笑」管理人の OKGWA の日記です。かつては毎日更新を心がけていましたが、今は不定期更新です。

特集|無断リンク論日本語インクリメンタル検索 migemoデジカメマリみてと萌え

[2005-11-17]

JASRACからの警告でブログがバッサリ消される可能性  JASRACからの警告でブログがバッサリ消される可能性を含むブックマーク

エンドユーザーの見た著作権で知ったのですが、また音楽批評サイトがJASRACにつぶされそうになっているのだそうで。

まずJASRACからサイバーエージェントアメーバブログのサービス提供業者)に連絡があり、それを受けて業者がブログ執筆者のdukkiedukkie氏に削除要求したようです。

この件については明らかに業者の対応が変に思えます。というのは、JASRACはいきなり削除要求はしてこないはずだからです。

JASRACからどんなメールが来るかはJASRACとの往復書簡に詳しいのですが、JASRACはまず「使用料を払え」と言ってきます。それでもって、今後利用するつもりがないなら速やかに削除のうえ今までの使用料を精算せよと言ってきます。

「動画に伴う配信」などの利用手続きを進められない場合と違って、歌詞の利用などの場合は「使用料を払って利用を続ける」という選択肢が(一応)あるわけです。

もちろん、ブログの内容が著作権侵害であるかについては議論の余地がありますから、二重の意味で「業者からいきなり削除要求」というのは変な話です。

──が、アメブロ利用規約には肖像権または著作権その他の知的所有権を侵害するおそれのある表現・内容*について、下記のような処置をする旨が記載されています。

弊社による裁量にて、会員の承諾を得ることなく、かつその理由を会員に説明することなく、掲載された内容(以下「掲載内容」という)の一部又は全部を削除、修正、編集できるものとします。また、当該会員の会員資格を失効させることができるものとします。

利用規約 (ブログ・スクラップブック) 第13条 | Ameba by CyberAgent [アメーバ

規約に沿うならば、業者は侵害するおそれのある表現・内容*というだけで問答無用で削除できるわけですから、利用者にとっては予告があっただけまだましだった──と言うことはできるかも知れません。

そうだとしても、今回の業者の対応はあまりにもマズすぎです。dukkiedukkie氏の所にアメーバカスタマーサービスから送られてきたメールには次のように書いてあったそうですが、

dukkiedukkie様の管理されるブログ内の記事に
掲載されている内容について一切の権利を有してなく、
権利侵害であるという報告を日本音楽著作権協会JASRAC)より
受けております。
このような行為は著作権侵害となり、当利用規約でも
禁止しております。

活動休止のお知らせ|牧歌組合〜耳コピとエロジャケ〜

なんていうかもう、意味不明もいいところです。一言で言えば頭悪そうです。

「一切の権利を有してなく」という文言も妙ですしね。全てが転載のみで構成されているのでもない限り、ブログの著作権はdukkiedukkie氏にあるわけであって。

それなのにこんなこと書いたら要らない反発を買うだけですよねえ。体裁としてはJASRACからのメールにそう書いてあったということになってますけど、基本的にJASRACはテンプレメールしか送ってきませんし、そこにはそんなフレーズなんて出てきませんからね。

つまり「一切の権利を有してなく」というのは、このメールを書いた人が勝手に書いたことであるのはほぼ確定なわけで。

こんな訳の分からないことを書いて著作権についての無知をさらけ出すくらいだったら、ばっさり削除したほうが業者の対応としてはまだましだったと言えます。こういう事態なら問答無用で削除できる旨、利用規約にきちんと書いてあるんですから。

これは、業者が問答無用で削除することの是非の問題ではなくて、規約の問題です。基本的にユーザは自分が利用しているサービスの規約についてきちんと承知した上で利用しているという前提がありますから、そういうサービスを利用している限り仕方のないことだと言えます。

それにしても、よく考えるとすごい規約ですね。「著作権侵害のおそれ」なんてのは全ての著作物にあるわけですから、つまりアメブロでは全ての投稿が問答無用で削除される可能性があるわけです。そういう規約になっているわけです。

もちろん運用でそのあたりはどうとでもなるわけですが、今回の件でアメブロ著作権について完全に無知な上に、ユーザをちっとも守ってくれないことがはっきりしました。世の中ブログサービスなんて掃いて捨てるほどあるわけですから、「アメブロなんて使わない」のがユーザにとって一番いいのかも知れません。

ちなみに、プロバイダ責任法の逐条解説によると、第三者により権利侵害の申し立てがあっても、例えば次のような場合には対応しなくても業者の責任は問われないようです。

流通している情報が自己の著作物であると連絡があったが、当該主張について何の根拠も提示されないような場合

PDF: 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の逐条解説

dukkiedukkie氏によると、JASRAC もどれが権利侵害対象なのかはっきり教えてはくれない*ということですし、内容的に見ても、そもそも引用の範囲内で出所明示などの用件さえ満たせば権利侵害が成立しないという可能性が非常に高いわけですから、今回に限ればこれがバッチリ当てはまりそうですね。

まあ、JASRACの言うことに根拠がないのはいつものことなんですが。

Connection: close