復興財源は日銀が出せば全て丸く収まる

何やら震災の復興財源として、消費税やら所得税やらと増税話が沸いている。無論これは、消費税増税が悲願である財務官僚が、手下(記者クラブ)を通じて世論の反応を見る「観測気球」なのだが、震災や電力不足で経済が急減速している今、増税するなど論外である。

不況時に財政出動せず、増税だけで国家を立て直した国など、歴史上ひとつも存在しない。当たり前だ、景気悪くて消費が減退している所に、増税などすれば増々消費が落ち込むだけである。こんなこと、改めて言うまでもない経済の常識なのだが、日本では何故か増税一辺倒の議論しか出て来ない(ようにマスゴミが情報操作している)。

「不況時には財政出動する」「財源は中央銀行が負担する」これが経済の常識。ところが日銀御用学者や、奴らに見事洗脳された馬鹿な一般ブロガーなどは、お決まりのように「そんなことしたらハイパーインフレになる!」と火病を起こす。しかし現在の日本は、デフレギャップが約30兆円もあるのだから、20兆円と推計される復興費を全額引き受けても、ハイパーインフレはおろか、デフレ解消にも至らないのだ。

それに、米国は金融危機の対策として、QE2で6000億ドルもFRB国債を買い取っているが、インフレが起こるどころか再度デフレ進行することが危険視されている位なのだ。日米の経済格差から勘案して、日銀が20兆円位国債を買い取っても、何も問題は起きないだろう。

日本の借金は、消費税増税ごときで賄える代物ではない。日本の財政破綻回避には、インフレターゲット(=日銀の国債引受)を行うことが不可欠だ。そして震災復興費も、復興国債を日銀が引き受ければ全て丸く収まるのだ。

日本経済の失われた20年は、日銀の保身(国債をほとんど引き受けないこと)が最大の元凶である。この20年分の穴埋めとして、今回の復興費用は勿論、政府の借金を全て日銀が引き受けるべきなのだ。


P・S 長期金利が急騰して銀行が損失を出す?うん、その通りだよ!しかし何もしなければ、政府の財政破綻懸念は年々高まる一方なので、何処かのタイミングで日本国債の信用が暴落し、長期金利が急騰するのは間違いないのだ。先延ばしにすればするほど、暴落した時のダメージは大きくなる。国債バブルは早く潰しておくべきなのだ。