乙女座の憂鬱

2010-08-11

[]非モテの友人の人生設計がマジでパネェ

先日、大学時代の友人から久々に連絡があり、飲みに行って来ました。「いやー久しぶりだね」なんて乾杯を交わしたのも束の間「俺、今度結婚する」との報告がありました。いや驚いたね。どうして当方が驚いたのか、これについては友人の過去を知ってもらう必要があります。

友人と当方は大学で知り合いました。サークルで出会い、地元が一緒で互いに1浪してたという共通点もあり、すぐに仲良くなかったのですが、何よりもお互いに非モテの何たるかを体現するコアなレベルの非モテ同士であったため意気投合した次第。

で、モテない男同士で居るわけですから、当然余計にモテないわけです。まぁ、当方が言うのもナンですが、友人もかなりブサイクな方ではありました。「生まれ変わったら友人の顔になりたいか?」と問われたら、即座にNo!と言える程度にはブサイクでした。

そんな彼も中学時代まではモテていたそうです。俄かには信じられない話でしたが、頭が良く、運動神経もそこそこ良く、サッカー部レギュラーだったので「自分でも信じられないくらいモテてた」と言うのです。しかし、出会った当時、彼は童貞でした。(当方も勿論童貞

「なんでその時に彼女作らなかったの?」

サッカーの方が楽しかったから」

言ってみてぇwwそんなセリフ一度で良いから言ってみてぇよオイ!

中学時代は6〜7回ほど告白されたそうですが、全部断ったというから他人の過去ってのは何があるか分かりません。

そんな友人の人生が狂い始めたのが高校受験の時。人生で初めて罹ったインフルエンザによって第一志望の高校に落ち、第二志望の高校に入る事になります。中学くらいまでは運動神経が良いとか、頭が良いとか、付加価値があると多少ブサイクでもモテてたのが、高校あたりから周囲もルックス重視に変わり始め、元来ブサイクな方に分類される友人は全くモテなくなってしまいました。そして彼はこれまでと比べて人生が上手く行かなかった事に落ち込み、ヤサグレ始めてしまいます。サッカーも辞め、専らマージャンに明け暮れ、高校生のクセに雀荘に入り浸る毎日。

大学受験も再び風邪による発熱で失敗し、浪人生活に入ります。彼は予備校時代には誰とも話さず、孤独を貫いたそうです。そして、1浪の末、晴れて大学に合格し当方と同じ大学に通う事になりました。WやKの法学部を蹴って来るあたり、相当頭良いんだなと思いますが、当方の大学の法学部はちょっと特殊なんで、敢えて選んだのかなという気もします。当方は経済なんで学部違うんですけどね。

で、まぁ、仲良くなりだして1年くらい経つともうお互いに口を開けば「モテねぇな」という事ばかり。なんて言うか、もう挨拶代わりに「おっす!今日もモテないな!」みたいなノリ。非モテもここまで開き直れば逆に清々しいんじゃないかと思うくらい自虐的だったんですけども、ある時居酒屋で「将来どうすんべ?」という話をしまして。

「将来、結婚とか考えてるの?」

「考えてる」

「え、心当たりのある相手でも居るの?」

「見合い結婚」

「学生のうちから見合い結婚視野に入れてんのかよw」

「だってモテねぇもん俺」

「いやいや、努力すれば何とか・・・」

「少なくとも自分の事くらい分かってるから。恋愛は無理でしょ」

「諦めるの早いな」

「まぁ、将来、弁護士になって、地位と札束で女の頬を叩く様な男になるわ、俺」

「ヤな男だな、それ」

「ブサイクだもん、しょうがねぇよ。金か社会的地位くらいしか目指すトコねぇし」

「結構歪んでるなぁ」

「んな事言ったって今更顔変えらんねぇし」

「貧乏なイケメンより金持ちなブサイクですか」

「当たり前」

「まぁ、頑張って下さいな」

その後、彼は院試験を受けるも再び発熱によりダウン、問題分を読む事すら侭ならない状況で受験し見事に失敗。再び浪人期間を経て、旧帝大法科大学院へ。この後は殆ど連絡を取る事もなく数年が過ぎ、冒頭の久々の連絡を受ける、という流れになります。

「で、結婚とはねぇ…今、何してんの?」

弁護士

「おぉ!弁護士になったんだ!」

「まぁ、まだなりたてだけど」

「で、どうして今日はこっち来てんの?」

「仕事のついでだけどね、裁判とかあるから」

「あ、そうなんだ。まぁ詳しい事はよく知らんけど」

「つっても上司に付いて来てるだけなんだけどね、お供みたいな形で」

「ふ〜ん。で、結婚相手とはどうやって知り合ったの?」

「だから見合いだよ」

「マジで見合いしたんか!」

「親に勧められて」

「へぇ」

弁護士って言ってもさ、事務所に雇われるサラリーマンみたいなモンだからさ、そんなに実入りが良い訳じゃないんだけどさ、やっぱ肩書の威力はあるね」

「そりゃそうだろ、弁護士なんて凄ぇよ」

「結構色んな申し込みっつーか、そういうのが有ってさ、まぁ写真とか見るじゃない」

「うん」

「で、とりあえずブサイクな人は断って、一番綺麗な人と見合いして」

「うん」

「で、トントン拍子に話進んでさ」

「はぁ」

「こないだ結納済ませた」

「Oh…,Fuck!」

「写真見る?」

「あ、見たい見たい!」

「これね」

「・・・・・・」

何か物凄い嫉妬の炎が燃え上がったね、当方の胸の奥で。スッゲー綺麗なんだもん相手の人。なんだよこの美女と昆虫みたいなカップルは。友達なら素直に祝福できるかと思ってたけど、流石にこれはちょっと許せないレベルの美人。

「見合いとか言ってお前、何か相手の弱み握って脅したんじゃねーの?」

「いや、俺は別に焦って結婚するつもりなかったけど、向こうが是非にって言うからさ」

「へぇ」

「まぁ少し付き合ってみて」

「うん」

「まぁわざわざブサイクな人選ぶ必要もないし、この人で良いか、と」

「何と言う上から目線だww」

「結婚式来る?」

「テメー、こんな美人な嫁さんもらっておいて、俺からはご祝儀踏んだくろうってか!」

「嫁の友達とかも来ると思うけど。結構可愛い子が多いみたいけど」

「えっと、とりあえず、いくら包めば良いかな?」

で、まぁその日は結婚祝いとして、飲み代奢って、日取り決まったら改めてという事でお別れして。

それにしても、過去の友人の発言に照らし合わせると、完全に計画通りに事が進んだモンだなぁと。何だかんだ言ってスゲェヤツだなと思いました。まぁ、「人としてどうかな?」と思わないでもないですが。

別れ際

「お前が痴漢冤罪とかで捕まったら俺に電話寄こせ。全力で弁護してやるからw」

痴漢とかしねぇし」

「ハメられる事もあるからな」

「んじゃその時は頼むわ」

「おう、個人的にタダでも良いぞw」

「それは有り難いわ」

「全ブサイクの味方だから俺」

「なんじゃそりゃww」

「ブサイクで人生でワリ喰ってる人を助けるのが俺の使命ですから」

「どんな弁護士だよw」

そう言って駅のホームに向かう友人の姿を不覚にもカッコイイと思ってしまいました。あんなブサイクなのに。

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