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2010-08-28

判決文読みました。

13:19 |

槌田さんの気象学会裁判の奴です。


控訴審判決

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban/2010_08_25.pdf


控訴棄却だそうです。ちょっとした修正を除けば、原判決そのまま。


まあ、当たり前ではあるのですが。


槌田さんのコメントはこちらで読めます。

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban/2010_08_25.pdf


上告を検討されていらっしゃるそうです。


コメントを読んだ感想ですが、槌田さん、自分の意見がなぜ裁判所に受け入れられていないかを理解できていないようです。


なんというか、独りよがりなんですよね。訴えかける相手が見えていないというか。正しいことを述べるだけではダメで、相手に、この場合は裁判官に理解してもらう必要があるのです。


そもそものきっかけとなった論文にしてもそうです。天気の読者である研究者や、その代表である査読者、そして編集者に対して、自分が正しいと思うことを伝えられなかった。相手の意見を誤読とばっさり切り捨て、聞き入れなかった。


コミュニケーションの問題ですね。


勝ちに行くなら、このあたりをきちんとおさえた上で上告した方が良いでしょう。


いえ、自己満足を得るのが目的なら関係ないのですが。


あ、あと、nytola さん (=harusantafe さん) に協力してもらうと良いと思いますよ。まじで。

綾波シンジ綾波シンジ 2010/08/28 23:24 判決文ですが、「控訴人の主張は、査読者の意見の一部分だけを捉えて査読者の意見に対立があるとか査読者の意見が変わったなどと主張するものであって到底採用することが出来ない。」と、査読者A,Bの意見を一部とりあげて、都合良く解釈するなんて通らんぞ、との見解が書かれていますね。

綾波シンジ綾波シンジ 2010/08/28 23:31 査読を通っていなくても、査読者のコメントともに載せられるのだ、というようなコメントがありましたが、そんなこと学会誌で普通出来るのでしょうか。

それなら、私も今までやってきてたまったゴミを寄せ集めて、数本ほど投稿してみようかな。・・・でも、査読意見と併せて掲載されて、恥ばかり晒しそうで、プラスにはならないかな。

onkimoonkimo 2010/08/29 00:01 綾波様

槌田さん、確かに都合良く解釈しすぎですよね。そういえば、レフリーコメントは公表されていなかったな〜。コメントが全文公開されていたら、槌田さんの言っていることがどのくらいやばいかわかりそうですが。

まあ、公表するといろいろ問題があるのでしょうから、仕方ないかも知れません。

> 査読を通っていなくても、査読者のコメントともに載せられるのだ、というようなコメントがありましたが、そんなこと学会誌で普通出来るのでしょうか。

そうですよね、と言いたいところですが、物理学会がやらかしているような気もします。ご存知だとは思いますが、t0m0_tomo さんの記事、

http://d.hatena.ne.jp/t0m0_tomo/20100417/1271508519

まあ、これ、査読付き論文の扱いではないのかも知れませんが、それにしてもなんで掲載しちゃいますかね。

> それなら、私も今までやってきてたまったゴミを寄せ集めて、数本ほど投稿してみようかな。・・・でも、査読意見と併せて掲載されて、恥ばかり晒しそうで、プラスにはならないかな。

よい子はまねしちゃいけません!槌田さんだから許されると思います。あれ、許されてはいないのかな???

げおげお 2010/08/29 00:21 実は、自分の時はいざ知らず、全くの他人の論文の査読意見をみるという機会はそうないので、なんか査読者の苦悩を客観的に垣間見たような気がします。
 一応チェックポイントはあるので、それはクリアしてるのに拒否理由が見解とか解釈の違いだと編集者が判断すれば、原論文は受理して、査読意見は改めて短報もしくはコメントとして掲載するという形もとれるようです。天気の投稿規定にはそういう部分があったかも。
 槌田さんは拒否理由を見解の相違だと考えているようですが、実際はそれ以前のレベルなわけだし。

 しかし、判決文、見事に論文の内容には直接触れずに、そのやり取りだけを追って判断してるなぁ。なんかすごく勉強になった気がする。

onkimoonkimo 2010/08/29 07:56 げお様

査読の人、お疲れ様と言いたいです。おっしゃるとおり、科学的な評価以前の問題なわけですが、それを指摘するのは意外に難しいですよね。査読者の苦悩、それも全く生産的ではない苦悩、察するに余りあります。

雑誌に掲載されるか否かは、究極的には、編集者がこれを読者に読ませたいと思うかどうかにかかっているわけです。仮に査読者が反対しても、編集者が載せる価値があると思えば論文が掲載されることがある。査読者と誌上討論の場を設けることがあるのは、そんな場合もあるよ、という規定名わけです。

そして、槌田さんは編集者のアピールに失敗したのだけど、それに気づいていない。

個人的には、あの論文はうまくやれば (相当うまくやらなければなりませんが) 掲載される可能性は 0 ではないと思っています。裁判よりも論文の改善に力を注ぐべき。

でも、上告なんだろうな…。いえ、おもしろいので良いのですが。

masudakomasudako 2010/08/29 14:24 学会発表のほうは、槌田さんの8月26日の意見文書ではまったくふれていませんね。

2審判決の「第3」の「2」の下の(2)で、研究発表の件について「内容が...控訴人の主張によれば...再訂論文と同じであるというのであるから...被控訴人は...同様の理由により...拒否したことが容易に推認されるところである。」とあるのですが、学会の習慣として、査読のある論文と研究発表では判断基準が違うので、この理屈は弱いです。おそらく槌田さんも気象学会側も、議論を論文に集中させて、研究発表のことはあまり問題にしなかったのでしょうね。

ただし、研究発表の件では1審判決を見たとき驚いたことがありました。

1審の判決の「事案の概要」の(12)のところで、「原告は、平成21年2月5日...シンポジウムにおいて...発表する機会を与えるよう申し込んだ」とあります。ところが、1審の訴状では第3の3の(1)のところで、「...2月5日、原告は...一般講演を申し込んだ」なのです。槌田さんの意識では区別がなかったのかもしれませんが、気象学会の習慣では、一般講演とシンポジウム講演とはまったく別です。一般講演の申しこみを拒否するのはよくよくのことですが、シンポジウムの講演者は公募せず主催者が決めるのがふつうです。シンポジウムでだめならば一般講演にしてほしいという形で申しこまれた可能性はあると思いますが、わたしは事情を確かめておりません。確かめてからコメントするのが筋かと思いますが、ここでは複数の想定でそれぞれ考えてみます。

もしシンポジウムへの申しこみだけならば、気象学会がシンポジウムの企画のしかたを説明して理解してもらえれば、槌田さんの「会員にはそこで発表する権利がある」という主張は負けると思います。「その発表を認めないと気象学会が社会に与える知識が偏り、社会に害をもたらすことになる」と主張する必要があるでしょう。

他方、一般講演の申しこみならば、気象学会側の言い分は、「人為的CO2温暖化説を撤回し、科学者は社会に詫びる必要がある」という講演は研究発表とは認められないというものになるでしょう。争点は、講演予稿の内容が正しいかどうかではなく、学会での研究発表とはどんなものであり、予稿の文章の性格がその範囲に含まれるものかになるでしょう。構造としては、原告勝訴になりやすいところだと思います。しかしこの件に限っては、もし予稿内容に踏みこんで、理学系の学会の研究発表に関する常識で判断すれば、学会側の勝訴になりやすいと思います。法律家の判断がどちらになるかわたしには予想できません。

シンポジウムで講演させろなどという(気象学会的)無理を言わないで一般講演だけにしていれば、気象学会はすなおに講演を認めたかもしれないし、裁判になっても、学会発表の部分では槌田さんの勝訴になったかもしれないと思います。

onkimoonkimo 2010/08/29 17:22 masudako 様

コメントありがとうございます。

私も、学会発表の件の方が論文掲載の件よりも槌田さん側が有利に訴訟を運べそうな気がします。有利といっても、訴訟に勝てるとまでは思いませんが。また、おっしゃるようにシンポジウムに発表を申し込んでいたのなら話は別ですね。

いままでの経過をウォッチしていて思ったのは、槌田さんにあまりにも戦略がなさ過ぎると言うことです。もちろん、訴訟自体が無理筋なので戦略もへったくれもないのかも知れませんが、それにしても崩しにくいところへむりやり突撃して、「玉砕」しているような気がします。論文について、査読者の「誤読」を中心に据えて戦うなんて、あり得ない。

逆にもし槌田さんが勝利した場合、どのような判決文が出てくるのか、その判決文で控訴人を槌田さん以外の人に、被控訴人を気象学会の人に変えたらどうなるか、他の学術誌がどのような影響を受けるのか、などを考えると、裁判所が正気である限り、槌田さんの勝訴は難しいでしょう。

そう言う意味では、講演の方を中心に攻めるのがよりよいやり方だと思います。

槌田さんに必要なのは、さめた頭を持つ軍師なのだと思います。熱い心で突っ走るのはかまわないのですが、それだけでは社会にあまり良い影響を与えることはできないでしょう。裁判にはそれが如実に表れている気がします。

MANTAMANTA 2010/09/01 17:41 情報ありがとうございます。判決文を読みました。やはり査読結果が公にさらされましたね。査読者は具体的にどこがどう悪いかコメントしているようです。これに答えられないのは著者の説明力が足りないとか、学会の無理解などではなく、著者の考えが根本から誤っているからでしょう。
裁判費用の無駄遣いですね。お疲れ様。。。

onkimoonkimo 2010/09/01 21:12 MANTA さま

槌田さん、上告を考えていらっしゃるようですが、まさに裁判費用の無駄ですよね。よっぽど戦略を練れば別ですが、ほとんど同じ判決文で上告棄却になりそう。まさにお疲れ様です。

槌田さんの問題は、おっしゃるように説明力が足りないことだと思います。「天気」の読者のことを考えないで、自分の支持者に読ませる文章をそのまま論文として投稿した。裁判でも、裁判官を説得することにあまり力を注いでいないようです。

MANTAMANTA 2010/09/02 06:32 >おっしゃるように説明力が足りないことだと思います。
いや、私は説明力で何とかなる問題ではないと思います。当ブログにかつて書かせていただいたように、根本から考え方(データ処理法)が誤っているので、どうしようもないと思います。

>自分の支持者に読ませる文章
宗教??

onkimoonkimo 2010/09/02 09:37 MANTA さま

> いや、私は説明力で何とかなる問題ではないと思います。

どうですかね?私としてはタイトルから何から変えて、解析手法も変えて、というような、いわば、リフォームなのに土地以外の全てを変えてしまう「劇的ビフォーアフター」のようなことをすれば、採用される可能性はあると思います。0 に限りなく近い可能性ですが。

まあ、事実上「説明力で何とかなる問題ではない」と変わらないのではありますが。ただ、査読者と編集者を説得しようと考える過程で槌田さんに炭素循環のことについていろいろと学んでもらえたらいいかなと思うのです。

> >自分の支持者に読ませる文章
> 宗教??

私は槌田さんがある種の「聖戦」を戦っておられるのではないかと思っています。

onkimoonkimo 2010/09/02 13:22 ごめんなさい、9/1 の私のコメント、MANTA さんのコメントを誤読して書いておりました。お詫びします。

今回の槌田さん論文について、槌田さんの発見した事実、つまり、「気温と CO2 増加量の間にある(ある種の限定された)相関」については、うまく書けば論文になる可能性が 0 ではない、という気がしています。

もちろん、槌田さんが取り上げた Keeling のグラフを見た時点でそんなことは誰でも気付くわけですが、そして、炭素循環の研究者は既に知っているとは思うのですが、それでも槌田さんがなにか新しい知見を付け加えたかもしれない。その点で、「説明力」が力を発揮できそうだと思ってコメントしました。

一方で、この事実を温暖化の議論に直接結びつけることはできません。なのに、槌田さんはやらかしていますし、裁判での誤読云々はこのテーマに沿っての議論です。この点において、MANTA さんの「著者の考えが根本から誤っているからでしょう。」というお言葉に同意します。

MANTAMANTA 2010/09/05 16:53 >ごめんなさい、9/1 の私のコメント、MANTA さんの
>コメントを誤読して書いておりました。
いえいえ(^^) どのような研究にも新しい知見はあるというものです。その発見の身の丈に合った議論を大事に育てることができればよいでしょう。

onkimoonkimo 2010/09/05 21:09 > いえいえ(^^) どのような研究にも新しい知見はあるというものです。その発見の身の丈に合った議論を大事に育てることができればよいでしょう。

これ、槌田さんの件に関しては本当にそう思います。最初に人為起源温暖化否定ありき、なのが問題なのだと思います。

げおげお 2010/09/10 00:16 たしか、上告の期限て2週間くらいだったと思うのですが、どうするんでしょうね。あきらめたとはとても思えないんだけど。

onkimoonkimo 2010/09/10 12:03 どうなんですかね?上告しないはずはないと思います。

個人的には槌田さんが暴れているのを見るのは楽しいからがんばってほしいです。ただ、気象学会は大変だと思いますが。

onkimoonkimo 2010/09/10 20:48 こちらを読むと上告したように見えるのですが、どうでしょうか…

http://www.tokyodaigaku.info/

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