ジャン・リュック

ジャン・リュック・ピカード艦長と言えば、見事なハゲ頭でおなじみのエンタープライズ号艦長だが、研磨剤ピカールを使えばどんな金属でもピカピカさ。

まあ、それはいいとして。

大学で金工を教わったK教授は朝起きた瞬間から酒を飲み始めるらしい人で、いつでもヨレヨレに酔っぱらっていたどころか、いつでもヨレヨレに酔っぱらってゲロを吐いていた。全身プルプルと震えまくっていて一瞬たりとも静止する事はないと思われるほど、それはもう紛う事なきアルコール中毒患者であった。
が、技術の実演とか何か作るときなどは、あんなにランダム且つ小刻みに震えてるのに、ポイントとなる一瞬だけ震えを止める。
「すげぇこれが職人技か〜」とボケーっと反応しつつ「つーかそんなに酒飲まなきゃいいじゃん。そんだけ震えてるのは人として終わってるでしょ」などと当時の私は思っていたのだが、当時の私の基準から見ると、現在の私は既に人として終わっている。震えてるし。
んで先日、結婚指輪を作ってくれという依頼が私のもとに舞い込んだからさあ大変。震えてるっつーの。
とまあ、そんなこんなで作り終えた訳だが、いやぁ、止まるもんだ。震え。やっぱり師匠の教えというのは偉大ということなのでしょうか。私の精神には、K教授のDNAが知らず知らずのうちに根付いているのだろうか。やっぱり環境が人を作るのですね。

さ、3月中旬からは、サンプル作り倒して金属で稼ぐのだ。震えも止められるし。