大人計画フェスティバル プレスビュー(9/8(金) 12:00〜17:00)

親切な方のご厚意で、お友達と一緒に行くことができた。曇天と読んでいた天気は、多摩センター駅に到着した時点で早々と崩れる。大ショック。しかし、早い時間のうちに雨は上がり、以降はやたらと蒸す気候に。開場時間は 12:00 だったはずが、入場待ちの列の長さに? 11:30 に繰り上げられる。見たものと簡単な感想は以下のとおり。

オープニングセレモニー(校庭ステージ)
全員学ラン+セーラー服姿で社歌のアテ振り。なかなか可愛らしい振り付けで、皆でばたばたと踊ってる姿がたまらない。殊に宮藤パート「それじゃ落語じゃん」のところのバカっぽい振りは出色、全員が並んで手をぱたぱた振る様子に膝が崩れた。途中で上を脱ぐと下に各色のフェスTが現れるんだけど、下は制服、上がカラーTシャツというバランスがより学生っぽくて何かすごくいい。
曲が終わるところ、最後の「ヨンさまー!」絶叫の池津さんを制止する形で、松尾ちゃん+金閣銀閣*1がマイクを持っての緩めトークに移行。そもそもこの3人が、「人前で」喋っている光景を見ること自体が相当珍しい気がする。それだけでも充分面白い。松尾ちゃんなんて、開口一番、ステージ脇でアブに刺されて救護班の最初の利用者になったと不機嫌アピールしてたし。学園祭の思い出を訊かれて、宮藤さんが「裸踊りとかしていた」と高校時代の思い出を話すと、阿部さんが「大学行ってないから学園祭の思い出はない」と返して、「俺の今の話、高校だよ?」と宮藤さんに突っ込まれたり、3人とも何か浮ついててえらく可愛い気があった。でれでれ。
何かね、したいかしたくないかを別として、客の期待をちゃんと受け止めて喋られる人って、この劇団では確かにこの3人だけだよなあ、とか、改めて思った。最後は「顔田くんがどうしても言いたいことがあるそうなので」と顔田先輩を1人残して全員ステージからぞろぞろハケてゆく。テンパった顔田先輩が「大人計画フェスティバルバンザーイ!」と始まったばかりなのに万歳三唱。ひどい。そんなところも含めてオモシロカッター。

グループ魂のパネルのディスカッション(校庭ステージ)
事前アンケートを元に繰り広げられる無法トーク地帯。MC は猫のホテル池田鉄洋サモ・アリナンズ佐藤貴史。しかし紅白の話 → 芸能人の悪口とか、かつて小園さんが練習通いのストレスで電車に乗る度に吐いてた話とか、バンドを続けたければ最寄り駅に住むことだ、練習が面倒にならないから、という話*2から「ハウンドドッグは…家が遠かったんだろうね」とか、ひどい内容ばかりで話にならない。開会式からの流れで TV カメラが5台も入っていたんだけど、「放送できるところないですね」「つか録ってないでしょ?」「テープ入ってないんだよ」「だって赤いランプ点いてないもんね」とカメラマンににやにや言い募る魂のメンバーがおっかないったらない。もー、君たち大好き!
破壊さんのでたらめが冴えまくっていて、「初めて買ったレコードは?」というアンケートに自分が答えた内容を覚えていない有様。っていうか、「だって、3種類くらいあるじゃない? 初めて買ったのは何かって訊かれたときに出てくる答えってさ、記憶の中で」とか、もうホントに意味が分からない。エマニエル坊やをマイケル坊やと言ってみたりする適当っぷりに、横で暴動さんがにやにや。「それか…マルハの CM の、こんな歌」と、英詞の歌をさらっとワンフレーズ歌って見せる破壊さんに、池鉄が「今、ちょっとうっとりとしましたね」みたいなことを言うと、「でも、嘘だけどね」「ないからね、そんな曲」「今作ったからね」と何故か破壊さんと一緒に池鉄に言っちゃう暴動さん。何でこの人って破壊さんの説明役なんだろうか、いっつも。更に、一瞬上の空になって「ごめん、俺今おばけ屋敷のことで頭いっぱいで」と謝ったりもしていた。
基本的に破壊暴動と池鉄が喋っているのに途中でマイクを持って相槌をインし始めた石鹸、串タローの仕込みのせいで抜け殻みたいになって燃え尽きて、水着姿でふんぞり返ってそのまま微笑んで微動だにしなくなってるカヲルさん。ピンポイントにひどいことを言う小園さん、ニヤニヤしてろくに喋らない遅刻さん。何だかんだ言ってゆるされてる感じのバイト君。池鉄の MC の流暢さと佐藤くんの噛み噛み度の対比といい、顧客満足度(対わたし比)の高いイベントであった。

あの娘おばけがロングシュート決めたらどんな顔するだろう屋敷、略しておばけ屋敷(校舎3F)
長蛇の列。id:oolochi:20060908:p1 参照。でもホント面白かったんだよなあ。4〜5人一組で廻らされるんだけど、内容が充実しすぎてて時間がかかってしまうから、なかなか回転しなくてすごい待ち時間になっちゃったんだと思う。充実してるから面白かったってことなんだけど、でも、面白かった分、もっと色んな人が観られたらよかったのにという勿体なさも感じた。うーん、難しい。
で、おばけたちのことを思い出せるだけ書いてみようと思う。見られなかった方に、頭のおかしい具合が多少なりとも伝わったらいい。でも、順番とかは結構あいまい。お許しを。

  • 教室に入った途端に、教室用の椅子とか机から大量の制服ゾンビが「うああああああああああ」と唸りながらこっちに寄ってくる。相当気持ちが悪い。駅弁売りみたいな画板みたいなケースを提げたひとりのゾンビ(どっからどう観ても細川徹さん)が近寄ってきて、ケースいっぱいに入っているミルクせんべい(薄いやつね)を手に取れと迫る。手に取ったらゾンビがえさをよこせ的に近寄ってきて、ホントキモチワルイのでさっさと渡す。その後なんやら、ボードに書いてあるルールみたいなのを読まされ、1人案内役のゾンビを選ばされて、選んだ奴に連れられて次のパーティションに移動。
  • 戸棚みたいなのがあって、扉を引っ張れと案内役のゾンビがカードを見せてこちらに要求。何故かわたしが引っ張らされる。扉を開けると中からカッパのお化けが大量に、一斉に飛び出して来て「おかあさん? おかあさん??」とべたべたこちらにまとわりつかれる。ひーっ、別に痛くも痒くも怖くも気持ち悪くもないのに何かぞわーって! 多分、わたしにまとわりついていたカッパは、キレイ再演の…なんていうんだっけ? アイダ? ミサとダイズ丸の間の子供をやってた人だったんじゃないかな、声がそんな感じだった。
  • 次のパーティションに移動する途中、壁際の戸棚に大量に並べられた人形たちのすべてがヘンなところに植毛されている。小さめの人形がヘンなところに毛をぽさぽさとくっつけて、いっっっぱい並んでる光景がツボに入ってわたくし爆笑。「くだらない」「怖くない」と笑転げるわたしに、案内役のゾンビがちょっと退く。
  • 宮藤さんに似せた、実際の宮藤さんの服(だと思う)を着たマネキンというか蝋人形?みたいなのが椅子に座っている。帽子を被った頭部は足元、両足の間に置かれている。顔、結構似てるなーと思っていると、帽子がぱかーっと持ち上がって禿げ上がった頭が!
  • と、逆側の壁の扉がばいーんと開き、腕に植毛した制服女子の幽霊が逆光の中で登場、「ぷろぴあー!」と絶叫。ほんっとにくだらないったもー!(褒め言葉。
  • 次の長めの廊下の窓側に寄せられ、「おばけはこの部屋にだけいる訳じゃない」とカードを見せられる。案内役がカーテンに手をかけ、観てろと合図。カーテンをさっと開くと、L字型になった校舎の向こう、4階の窓で「ひっこーし! ひっこーし!」と布団を叩いて怒鳴り騒ぐおばさんおばけ(ド紫のシャツ着用)が。爆笑。案内役がカーテンを閉め、しかし再びさっとまた開くと、今度はおばさんおばけが2人、声を併せて「ひっこーし! ひっこーし!」とリピート。くだらなさすぎて大笑い。
  • 廊下の逆側には「おばけの楽屋」と札がかかり、「出トチリ幽霊」と楽屋暖簾のかかった小さな楽屋の入り口が見える。中には女性お化けがぼんやり佇む。スルーして次の角を曲が…ろうとしたところで、女性おばけが背後から我々に迫ってきて何やらわーわー言う。要はおばけのくせに出トチリしたというネタなのだな。案内役のおばけやわたしたちに「すみませんすみません、わたしが出トチリしたことは誰にも言わないでください!」と泣き付く出トチリ女優おばけ。罵る案内役。何か可哀相…。
  • やっと角を曲がると、別役実ばりの電信柱の前に佇むトレンチコート姿の男の後ろ姿。もう嫌な予感満々。案内役のゾンビは、わたしのような中年にやらせるとキッカケが早いとでも思ったか、男の背中を叩けと強要。またわたしかよ、と思いつつ背中をトントンと叩くと、案の定、振り返った男はコートの前をはだけていて、何か知んないけど、胸といわず腹といわず大量のチンコをぶらさげていた。触れと強制されて、またかよーとぺっと触ると、「…なんだよ、結構いいじゃねえか…」とへらりと笑う露出狂お化け。くっだらなーい!(悲鳴
  • 壁に埋め込まれた自販機。「つめた〜い」「あったか〜い「こわ〜い」と3種類のボタン。大袈裟に驚いて「こわ〜い」を押す案内役のおばけ。自販機の奥の部屋のカーテンがさっと開き、紙コップを手にしたおばけが登場、口から氷をべーっと吐き出して客に押し付ける。いやーん!
  • 最後に出口であるというドアを開けるとそこは和式便所で、女子おばけがしゃがんでいた。本当の出口はその向こう、便器をまたいで行けと指示されるのだけど、便器にでっかいうんこと血がべちゃっと…何かもう、後味が最悪すぎる!
  • 最後のトイレおばけにもらった「大人の恐怖新聞」(発行人:天久聖一)によると、あと「エンタの亡霊」と「サンタフェ・ニコルソン」というのがあったらしい。残念ながら全然覚えてない。前者は多分永吉を観たなー。

上述の、プレスビュー当日のエントリでも書いたんだけど、最初のゾンビんところの「うううううう」「ああああああ」という声が外で並んでる人によく聴こえて、中でも一際でっかいダミ声に、もしかして、いやでもまさか、つかあんなでかい声出してたら声嗄れるよね、ああいうもともとしゃがれ声の人は簡単に嗄れたりしないのかしら、喉強そうだし、っていうか、いやいや違う人だと思うけどさ、とずっともやもや自問自答していて、あと3〜4組というところで我慢ができなくなって、一緒にいたお友達に「ねえ、あの声宮藤さんじゃない?」と言った。だってあんなにでかい声出されたら、聞き間違える訳ないじゃんか!
結果的にはやっぱり宮藤さんで、でもわたしたちが入る2組前でおばけの入れ替えがあって、宮藤ゾンビも出て行ってしまった。ただ、他のおばけは入れ替わりのときに紙袋を頭に被っていたのに、宮藤さんは顔を出したままで、「うわああすごい列だああああああ…お待たせしてすみませんんんんんんんん」とゾンビ口調で謝りながら行列の横を通過、時々は列に突っ込んで行ったりしてたらしく、後ろのほうでは結構な悲鳴が上がったりしていた。キャーじゃなくてギャーのほうね。
あんまファンサービスとか率先してやるタイプではない気がするから、自分からおばけ姿で客をいじってる姿に、オーナー意識というか、自分の企画を成功させねばというベクトルを感じてちょっとぽわわんとなっていた。学園祭で本気出してぶっ倒れる人とかに弱いのです、わたしは。はは。
あ、あと並んでる最中、手持ち無沙汰な行列客に村杉さんがキャラメルを手売りしに来ていて笑った。ちゃっかり者め。ひとり、行列をしげしげと眺めて通り過ぎる人々の中にけっばい服着てる女がいるなあと思ったら、猫背さんが「ママ」姿のまま着ているのだと途中で気付いたりした。廊下は蒸し風呂のようだったけれども、待ち時間もそれなりに楽しんだという話。そしてこの日、わたしと友達は浴衣姿だったために、私服に着替えた案内役のおばけに夕方校内で「さっきはどうも!」と挨拶される羽目に陥った。笑った。

縁日カフェ(校舎3F)
おばけ屋敷に並びながら、お友達と交代で冷やかした。プロマイドの三角くじがあったので、300円のを2回やってみた。そしたら何と2枚とも近藤公園くん! しかも片方はサイン入り! …いや、確かにわたしは近藤くんが好きよ? でも2枚もいらないよ…! サイン入りが当たったからと、ガランゴロンガランと手持ちの鐘を鳴らしてくれるんだけど、あら何が当たったの? みたいに通りすがりの人に見られるわたしの手元には近藤くん×2枚。すっごいファンみたいでキモチワルイ。えーん。
おばけ屋敷に並んでいる列の、わたしたちの前のほうにいた子のところに通すがったその子のお友達が、くじで吐夢さんが当たったと見せびらかしていたら、わたしの後ろにいたキレイな女の子が「あ、あの人いいなあ、吐夢じゃん」と言っていた。人気者めー。
ちなみにこの教室には他にも、魂のスーパーボール釣り、大人ちゃんグッズが当たる投げ輪、揚げパンやホットドックが買えるスタンドなどが出店していた。ホットドックとかのコーナーには mona records の行さんがいらしていてびっくり。机と椅子があって、一隅に設置されたハイビジョンテレビでは、M-ON! が提供している大人計画関連のライブ映像(SAKEROCK、源ソロ、魂、吐夢さん、チーム紅卍 など)が流れていて、わたしはこの教室がなんかすごく好きだったなあ。毎日足を運んでいたよ。

突撃!ドッジボール大会(校庭グランド)
おばけ屋敷から出て来た時点で前半が終了してた。後半に阿部さんファンのお友達が出るっていうんで、果たして阿部さんと同じチームなのか! という好奇心丸出しで校庭へ。人垣がちょっとできていたので、後ろから背伸びしながら様子を伺う。お友達はいたんだけど、果たしてそれが阿部さんのチームなのかが分からず、「紙ちゃんがいる」「近藤くんもいる」「じゃあ今日は三宅阿部対決はナシなのかなあ?」と話していると、「あ、今の多分阿部さんだ、紫色の速い人が見えた」と同行のお友達が。そしたら、紫色のTシャツを着た、おばちゃんみたいな様子の阿部さん*3が、近藤くんと一騎打ちとか楽しそうにやってた。
阿部さんはボールとか持たせると弾けるみたいに動き出してて、つーか、身体がばねみたいに伸びきったり縮んだり、すごい速さで収縮して飛んだり走ったり投げたり、何かもう、生き物として眩しかった。高校にいたら、別に運動部のスターとかになる訳じゃないけど、美術部の大人しい女の子が金網越しにスケッチとかしたくなるような、そういう感じだと思った。ええ、ちょっときゅんとなりましたよ。

謎のカラオケ大会(体育館)
プレスビューのみの正に謎のイベント。実はドッジを見終わって、「じゃあ、次どうする? 物販行く?」と話をしているわたしの横を、紫色の小柄な人が体育館に向かって走って行ったらしく、後ろをすごい人数の女の子が走って追いかけていた。阿部さんを追いかける女子群! 面白いのでわたしたちも追いかけて体育館に入ると、どうやらママさんコーラスの人たちらしき女性がカラオケで歌っている。そこに阿部さんが到着、マイクを渡されると、「何歌ってほしいですかね…? 言われたの歌います! …え、何? マッチ?」と散々客席に適当な感じでリクエストを募っておきながら、会話の途中でイントロが鳴り、ジュリーの「ストリッパー」がかかる。リ、リクエスト関係ないじゃん…!
しかも体育館て、固定されたパイプ椅子なんだけども、歌いながら「あれ、今日は座って見る感じ?」とか客席に向かってさり気なく起立を強制。えー。もうこうなるとサダヲ王状態。従順に立ち上がって手拍子を始める下僕たち。飼い慣らされてるのは飴と鞭の使い分けが上手いからだなあと、このフェス通してすっかり阿部ヲタの方々のお気持ちが理解できるように…え、わたし? うん立ち上がったとも。だってそうしないと見えないんだもん…(切実。
ここんちの王様は立たせたからには楽しませようとする几帳面(A型)な一面もあって、後半は曲の伴奏を無視して「スートリッパー! スートリッパー!」と客を煽って熱唱、っていうか、絶叫。何故か最後にカラオケ屋さんの呼び込みみたいな口調でわーっとテケトウなことを喋り倒して、曲のお尻に合わせて終了。んもう滅茶苦茶。イキオイだけでやりきった感じ。
阿部さんが終わった瞬間にハケてゆく人々。わたしたちもそんな感じで1曲ぎりで退出。

松尾スズキの”なんの変哲もない似顔絵屋”(校庭グランド)
カラオケから出て、物産展でグッズをしこたま買って校庭に出ると、ドッチボールコートに人だかりが。松尾ちゃんが麿赤児のような白塗り+赤い長襦袢+赤ふんどし、という姿で「書いてほしい人はいますかああああああっ?!」とヘンな口調で絶叫、手を上げた人の中から「…お前だああああっ!」と腕を引っ張って対面の椅子に座らせ、「…顔を上げてくださいいいいいいっ!」と絶叫、色紙にサラサラと似顔絵を描く、という催しものであった。小芝居を打ちつつも、色紙にペンを走らせる瞬間はすごく目が冷静で、そんな格好なのに格好いい…なんて思っていると、「描いてるときは見られても何も変わったことはできませんんんんん!」と絶叫。ははは、バレとーよ。最後に、本人の顔と完成した似顔絵を見物客に見せて終了。これを何セットも繰り返してた。ちゃんと似てるのがすごいなあとしみじみ感心。

星野源弾き語りライブ(校庭ステージ)
素晴らしい30分だった。細野晴臣「冬越え」のカヴァーから始まって、サビのコード展開が素晴らしい「スーダラ節」、新譜収録の「インストバンド」はアルバムでは「別のもっと上手いヴォーカリストが歌っているのでご安心を」とのことだったんだけど、どうやら作曲もその人らしく、歌い出しの声の出し方で一発で誰がオリジナルなのかピンと来る。にやにや。名曲「ばらばら」には、炭酸飲料みたいに気持ちがしゅわってなって、「選手」あたり、陽が落ちつつある校庭の一角、夏の終わりを惜しむような蝉しぐれに、意外と低くて穏やかな響きを持つ源ちゃんの歌声が重なって、湿気がすごくてぬるいのに時々すうっと風が通り抜けたりもして、何というか…うん、絶妙だった。
ほんで、やっぱり来るのよハマケンちゃん。黄色いガウン姿で登場。「星ピー、俺ね、星ピーの真似できんよ、♪せえーかーいはー、ひーとつーじゃなーい♪、♪レールなんか、くそーくらーえー♪、ちょっとわざと音程を外すんだよね!」というハマケンを黙殺しようとする源ちゃんに絡んだりして、2人でイチャイチャ、ラブラブしておった。
ハマケンといるときの源ちゃんは、カヲルさんを見ているときの暴動さんのようで何かにやける。意味の分からないことを言えばすごい速さでつっこんで、絡まれて冷たく突き放したかと思えば、面白いことを言ったりやったりしたときには真っ先に笑うのよ。
源ちゃんは何というか、年齢の若さにそぐわないシブいセンスをしていて、音楽でも言葉でも芝居でも、最短で相当の評価を得ている人だと思うし、それだけの力とか才能とかが本当にある人だと思う。でも何かね、ハマケンとセットになると高校生みたいな顔に戻るんだよね。学校で一緒だったノリがそのまま続いているのかなあと思うと、すごくいい光景を見ている気分になる。愛しい。ああやって、30とか40とかになってもバカっぽくイチャイチャしててほしいなあ。
そして強烈なヴォーカルナンバー「ノブナガ」を源ちゃんのギターに合わせて熱唱するハマケン。面白くてカッコイイ。源ちゃんギターに重ねて2人で「穴を掘る」をハモって、ハマケンのカズーのソロ → スキャットにカッティングのエッジが利いたギターの刻み、と楽しそうに2人して音でもイチャイチャしてライブは終了。いやあ、よかった。ホントよかった。

大人計画風雲録(校舎1F)
大人計画の全公演の公演写真パネルとフライヤーの展示がメインコンテンツ。公演で使った小道具や昔のパンフもいっぱい並んでいて、「生きてるし死んでるし」のドラえもんの現物にきゃーっとなる。
わたしは大人計画の舞台自体は95年の「ちょん切りたい」から観ていて、基本的に本公演とか、松尾ちゃんが前面に出ているプロデュース公演だけずっと観て来ていた。ウーマンリブは「熊沢パンキース03」から。つか、エロス 〜 悪霊・マシーン日記の再演チームの頃に、やっと金閣銀閣に目が行くようになったという感じで、それまでは松尾ちゃんを見に行っていたんですよ。だから、色々懐かしかったなあ。魂とか、ホントに興味なかったもんねえ。はは。
この展示は、教室を3つ4つぶち抜いて設営されていて、真ん中に椅子席があって10人の周辺人物の証言映像(わたしが観た範囲では、佐藤隆太くん、大竹しのぶさん、吹越満さん、橋本じゅんさんなんかが喋っている映像)がテレビに映し出されていたりもした。昔の公演のパンフも見本が置いてあって、「エロスの果て」の写真のトーンにノックアウトされる。エ、エロいなあ皆…そして最後の教室まで来ると、「hon-nin vol.00」や「大人計画 その全軌跡 1988−2006」などの新作を始めとする書籍類が販売していて、わたしたちが差し掛かったその時間、松尾さんご本人がいらしていて、即席のサイン会をやってくれていた。びっくりしたー。
もうこうなったら、と元々買おうとしていた「hon-nin」と、「全集」のほうも買って、ちょっと悩んだけどやっぱり「全集」のほうにサインをしてもらった。そもそも「全集」が、大人フェス限定のカヴァー(題字が松尾ちゃんの手書きで、左上に小さくイラストが入って「レア」と吹き出しがついている)がかかっているヴァージョンだったんだよね。特典感倍増。日頃サイン欲薄い人間なんだけども、これは普通に、純粋に大事にしようっていう気持ちになったよ。すごくすごく嬉しかった。

エンディングセレモニー(野外ステージ)
何やってたっけな…あんまり思い出せない。「大人計画の○○」ってここで出て来てた? それとも朝? 自分で名乗りながら出てくる感じで、良々が「大人計画の松岡修造」と言っていたのには大笑いした。この日は 17:00 までだったから結構まだ日が明るかったのです。何を言ってたっけなあ本当に…さっぱり思い出せません…(遠い目。

プレ日無事終了。5時間のうちの2時間をおばけ屋敷の行列に費やすものの、なかなか充実していた。グッズの物販が後日あんなことになるとは思わず、取り敢えずTシャツは1枚だけ買っておこう、という感じで終了してしまったのが口惜しかったな…英字ロゴのピンクTが欲しかった…でもリストバンドとかストラップとかはこの日のうちに買っておいて大正解。全集もサインしてもらえてホントにラッキー。にこにこ。
そしてこの日は、多摩センターで一旦休憩のためのお茶をして、その後晩ご飯を食べに三越の中の蕎麦屋さんに入ったら、後から松尾さんがひとりで入ってくるというサプライズが。まあ、フェスのおまけですが。こちらは緊張して挙動不審になっていたけど、我々の座席にあった大人ちゃんビニールバックを見て、松尾ちゃんは何を思っていただろうか。話しかけて「お互い気付いてます」という感じにしたほうがよかったんだろうか。気付いてない振りをし合うことのほうがストレスを生んでいたんだろうか。あまりのことに、気付かない振りをする以外の方策が思いつかなかった。よかったのかしら、あれで。
この夜は、前夜にうちに泊まっていたお友達に続いて2人のお友達が我が家へ。4人で News 23 のフェスレポ映像を観た後、「hon-nin」を読みながら寝た。この雑誌、いい。すごくいい。

*1:宮藤さんと阿部さん。松尾ちゃん命名

*2:QJ で宮藤さんとゆら帝坂本さんが対談したときに坂本さんから言われてたのを読んだことが。しかし今や吉祥寺の、宮藤家から3分くらいのスタジオで練習とかしてるそうです。「小園、こないだ『下北が近く感じる』つってたもん」と破壊さん。暴動さんひどい…。

*3:後で、理由は髪型にあることに気付いた。ピンコが終わって小久保になってた感じ。短かったの。