今週のキック

宮藤カヲルの通常放送。メニューとしては、ウーマンリブ、大人フェスの魂、舞妓Haaaan!!!、という感じか。
ウーマンリブ、まだ書いてねえ5Pくらいしか、みたいなことを言いつつ、「オンエアの頃はさすがに書きあがっているだろう」「そうでなきゃやばい」とも。まあ、そうでしょうさ。稽古が始まっているからと言って書きあがっているとは限らないっていうのはよくある話なのでさておき、今頃は全貌が、少なくとも作家先生の頭の中では明らかになっていたらいいと思った*1
芝居自体は小説家の話だということで、ちょびっと「hon-nin vol.00」で書いた私小説的なものについての感想も漏らしていて、「本当に辛くて」「小説って難しいねえ」だとか。あぁー。あと、古田さんの役どころについては、非常に「ウーマンリブ」というキーワードをあらわしている役だなあというのと同時に、ちょびっと「LAST SHOW」を思い出した、かな。立場は逆だけど。
大人フェスの魂は、主に朝のカヴァーバージョン、ミヤケロックフェスのほうについて喋っていた。カヴァー曲のベタすぎるチョイスの言い訳にも聞こえる内容が面白かったんだけど、それ以上に、リスナーからのメールを読むときに「魂ラブ」かなんかっていうラジオネームに「気持ち悪りぃな」と呟いたり、会場の反応がイマイチだったことについて、「昔はカヴァーしかやってなくっても盛り上がったのに…甘やかしすぎたな…」とか口走ったり、宮藤さんのひどさが全面みなぎっていて、なかなかたまらなかった。(ん?
舞妓Haaaan!!!」の話はちょっと面白かったなあ、あれ、宮藤脚本だから阿部さん、っていうんじゃなかったんだって。「阿部くん主役で書いてください、ってオファーだった」とか。「むしろ、俺が『俺でいいんですか?』って感じで」と言ってた宮藤さんは、この記事をちゃんと読んでいるのだね…説明もなく被せられたら、何か、ものすごくこの記事を読み込んでるみたいで気持ちが悪いじゃないか…。あと、第一稿はT&Dやってる頃に上がってたとか、阿部さん自身が最近まで知らなかったらしいとか、タイトルは最初「GION」のつもりだったのが、「UDON」と被るからっていうんで今のになったとか、今のを思いついたのは浮かれてる感じにしたいから「本田博太郎 ~ magical mystery UPAAAAAAAAAA!!!!! ~」みたいなやつ、っていう感じの発想法だったとか、いろいろ、へー、と中途半端に感心する、みたいな話がたくさんだった。
最後には、キャッツの話もちょびっと。評判がいい、という話で「阿部くんとかも、インタビューで読んだら泣きましたとか言ってさ」と不満げだったのは一体なんだとゆーのか。わーっと皆で走り出す、みたいなのがもう普通になってるから、「もう走れない」みたいなのにした、いわば「ふぞろい(の林檎たち)」だ、というあたりにやばい感じを覚えた。あー、そんなのわたし、絶対泣くなあ。やだなあ、ずるい*2なあ。そういう説明を聞きながら、「僕はここ(キック)で宮藤くんから新しいことをいっぱい聞くねえ」と感心したように言うカヲルさんが素敵。にやけてしまった。

*1:収録時は「俺にもどんな話かわかんない」とのことだったので。

*2:第1シリーズ放送時の83年にリアルタイムで観ていた世代なので。ま、「ふぞろいじゃねえけど」みたいにも言ってたので違うのは分かってるんだけど、大人になりかけているときに、何だか「こんなはずじゃなかったなあ」と思ってるカラカラした日々って、当時はバブルに入りかけの頃だったし、子供だったわたしたちはぼんやり見てただけだったけど、後になって思えば結構重いテーマだった。更に、87年の最終シリーズに至るともっと痛くって、今の年齢であんなドラマを放送されたらちょっとキツいよなあと思う。なので。