• 日曜夕方に発熱。そのまま恋人の家で寝込んで今日を過ごした。明日は仕事行けるかなー。うー。
  • この冬のわたしの風邪の引きやすさといったら異常。どうしたものか…そしてぐったりしてるわたしを尻目に、恋人がたくさんごはんを作ってくれたよ。ありがたいことです。
  • 昔、仕事に依存していた時期があって、それは恥ずかしながらアイデンティティを揺るがすような思いを恋愛で味わってしまった後の時期だったので、必要とされることとか、そういうのをわかりやすく求めたら仕事があった、みたいなことだったのかなあと、今にして振り返ってみれば思うんだけど、食べられず眠れず、8kg くらい痩せたりしていたこともあって、親にも心配をかけたくなくて実家から出て職場のそばで一人で暮らしを無理やり始めたりもしていて、面白いように仕事に耽溺して、土日もなく終電後26時とかまで働いて自転車で自宅に帰って、菓子パン食べて寝て起きて仕事に行って…っていう生活を、あまり疑問と思うきっかけもなく、ずるずる続けてしまっていたことがあった。20代後半に。3年とか、それくらい。
  • あの頃、わたしががんばっていた仕事は結果の出ない仕事で、どっちかっていうと、「社員がたくさん働くと社長が満足する」みたいなところが着地点で、その異様さを乗り越えて、ホントに必死にやれば結果を出せるかもしれないと思って、それなりに自分では自覚的にがんばっているつもりでいたけど、やっぱり今思えばどう考えても「無駄な努力」でしかなかった。それでも、たくさんの仕事を抱え込んでいたことで、「わたしが休む訳にはいかない」っていう気持ちはすごく大きかったし、無駄なりに、全力でがんばっていた。
  • あの頃だったら多分、今日みたいな日も無理に出勤したと思う。動けば頭痛がして「うー」というかんじで、無理に自転車を漕いだだろうと思う。
  • そうしなくなった今の自分が「いい」という風に思っている訳じゃない。責任もって仕事をするのが悪いことだとは思わないし、人間の価値として「仕事ができる」というのはひとつの尺度として全然ありだと思う。仕事は、人間にとってすごく大事なことだし。
  • でも、大事なことだからこそ、人それぞれに合った仕事のペースとか種類とかやり方とかがあって当然なんじゃないか…ということに、体力が落ちて来てやっと、わたしは思い至っている。8年くらい前、わたしは確かに仕事に自尊心とかを救ってもらったと思ってるけど、だからってその仕事を、そのペースで続けないと自分が自分でなくなる、とか、そういうことはないはず。多分。
  • あの頃みたいに、ひとりが抱え込んでまわさなきゃいけないものが多い形で仕事に就くというのは、頼られているという実感をはっきり持つことができて、いい面ももちろんある。でも、そうしてまわさなきゃいけないような職場では、依存されている度合いにお給料が伴うことは少ないし、その不自然さというか、不健全さは、若いうちなら背負えても、年齢とともに体力が衰えれば次第に、矛盾とかに直面せざるを得なくなるもののように思う。
  • 自分じゃなきゃいけない、ということ、つまり自分の存在価値みたいなものを仕事に求めるべきなのか? という命題。そんなことを考えることもなく、ばかみたいにたくさん働き続けていたわたしだったけど、2年前? 3年前? に実家に戻ったら、仕事のことよりわたしの体調を心配して「休んだら?」という親がいた。つまりは、体調が悪いからと仕事を休んでもわたしの価値がなくなったとは言わない人がいる、ってことを思い出して、なんだか急に、すごく気持ちが楽になった。そこがわたしのターニングポイントだったなあと思う。
  • だからわたしは、今は取り敢えず、存在価値を仕事に求めるのはやめにしている。友達とか家族とか恋人とかが、自分のことを知ってくれている、って思えるようになったから。そのことを、今日、恋人の家で寝転びながら考えていた。
  • 勿論、その人じゃなきゃダメな仕事、をしている人のつくったものにこそ魂は宿ると思っているし、そういうプロダクトやら作品やらに日々胸を熱くしているんですけどね、わたしも。でも、わたしはあっち側にはいけないな、と思ったら楽になったのも事実で、尊敬するものと「なりたい自分」「なり得る自分」は常に一致しているとは限らない、ということなんだと思う。
  • その見極めをつけること=年齢を重ねるということなのかもしれない。人によっては寂しいと感じるかもしれないが、あっち側にいようとあがいてた頃のわたしはなんだか、とても視野が狭くて怒りっぽかったから、今振り返っても、あんまり戻りたいとは思わないのです。
  • あっち側に心安く在り続ける人たちを尊敬しながらも、わたしは、具合が悪ければ寝て過ごすことに罪悪感を持たないでいようと、持たないでいられる自分でいようと、寝汗を沢山かきながら、そういうことを考えてた一日だった。
  • でも明日は仕事に行きたい。これも切実な気持ちなのでがんばります。ええ。
  • 関係ないけど、週末に恋人の家でやっとモーニングの先週号を読んだら、「宇宙兄弟」が盛り上がって来ててホントに楽しくなった。面白いなあ、「宇宙兄弟」。子供時代のエピソード、読んでてこっちもわくわくするのが嬉しいことです。