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さと雑記

2010-06-27

高橋源一郎 ジョン・レノン対火星人

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

大学一年の頃、部会が終わった後の飲み会で、いつも通りのメニューをつっつきながら、先輩と話していて、文学ってなんでしょう? と聞いたことがあります。

大学に入るまでは、多少読書量が多いくらいで、それもいわゆる文学的なものに触れることはあんまりなく、さらに言えば文学部でもない。ただイメージだけがあって、とらえどころがない「文学」というものに、つまり解答例みたいなものを示して欲しかったのだと思う。


先輩は、「つまり『暗夜行路』が純文学」ということを言ってくれたのだけど、ははぁなるほど、としか答えられず、つまりまぁ理解出来ていなかった。全然わかっていなかったし、今もそんなに分かっていない。今もなにか切れ端を掴めた気もしなくもないけど、掴めたと思ったら勘違いなんて事を何回か繰り返している。


その時の頭の中ではエンターテイメントの小説はある程度はっきり存在していた。つまり「面白い」、とつく小説。これについても変化はしたけれど、基本的には変わらず。

けど、文学は分からない。「面白い」ものがそうなのか? むしろ「つまらない」ものがそうなのか? その時の頭の中にあったので、一番近いのは「上手い」小説だったと思う。もしかしたら、だからこそ翻訳の小説を読む気は起きなかったのかもしれない。

けど、「面白い」でも「上手い」でもない小説があって、言葉にするとしたら「凄い」なのかもしれないけど、「凄くもない」ような気もする。じゃあなんなんだ? わからない。ただ自分の中で何かが変わっている。そんな気がする。

スペシャルウィークスペシャルウィーク 2010/06/28 18:17 急なコメントで失礼かとも思いましたが、この名前ならわかりますよね?

という事で「文学」とは何か、という問題はものすごく無難な言い方しちゃえば人それぞれなんです。

一つのわかりやすい答えとして、日本の文学とは「純文学」だ、という答えがあります。辞書から引用すると
「(1)大衆文学・通俗文学に対して、読者に媚(こ)びず純粋な芸術をめざした文学作品。」という事になります。つまり読者の事を考えて書くと文学じゃない、というのが一つの答え。純粋な文章による芸術、それが文学なんでしょうね。

「暗夜行路」こそ、と仰った先輩を私も存じています。日文のMK教授が志賀直哉をやっているからそこからあの先輩は何かを掴んだのかもしれない。しかしながら、暗夜行路は志賀直哉最大の失敗作だという評論も多いのです。彼は小説の神様の異名を持っていますが、それは短編の私小説での話です。

少々脱線しました。私の文学とは何か? の問いはやはりまだ答えが出ません。キチガイみたいに純文学にカテゴライズされる作家を読み漁ってもまだわかりません。
ただこれは日本語で考えるからややこしいというのもあると思うんです。日本という国も日本人も日本語も曖昧なものですから。
「オモシロイ」を和英辞書で引くと「interesting」「amusing」「funny」と出てきます。私は文学は面白いと思います。文学、とりわけ純文学は「interesting」だと思います。娯楽小説は「amusing」で「funny」だと思うんです。うーん、しっくりきませんね、これもまた「interesting」な状態ですねw

oosatooosato 2010/07/02 01:57 自分もあんまりくわしくはないので、なんだか気恥ずかしいのですけど、大衆文学にエンタメはあってもいいのです。
辞書の説明と反してしまうかもしれないですが、もともと切り離したのは大衆文学の方で、純文学にエンターテイメントというのは良いと思うのです。
君も僕も、自分なりの純文学を探していけばいいのかもしれないけれど、もっと泥まみれになってもいいと思ったりもするよ。ほら、英語とかつかうとカックイイじゃない?