ロシアNGOがチェチェンで行われている拷問に警鐘

ootomi2006-08-24


ロシアのNGOが、チェチェンで横行している刑務所での拷問に警鐘を鳴らしている。「反拷問委員会」のチェチェン支部代表、スプヤン・バスハーノフは、「チェチェンで拷問が行われていることに関して多くの訴えが寄せられている」と述べ、人権侵害を続けるロシア連邦軍チェチェン軍を非難した。チェチェンでは、最近執務中の弁護士が警察署の所長に「とても表現できない(ほど下品な)言葉」で罵られた挙句に殴り倒される事件も起こっていて、なんだか暴力のメッカのようになっている。以下はプラハ・ウォッチドッグによるインタビューの一部。

プラハ・ウォッチドッグ

http://www.watchdog.cz/?show=000000-000008-000001-000419&lang=1

2006年8月17日 ルスラン・イサーエフ

プラハ・ウォッチドッグ:「チェチェン治安当局に拘留された人々の現在の状況はどうなっているのでしょうか?」
バスハーノフ:「チェチェンで拷問が行われていることに関しては、多くの訴えが寄せられています。彼らの訴えが真実であると証明できる場合もしばしばあります。もっとも、検察局に訴え出たところで、それが刑事訴訟になることはあまりありませんが。刑務所を訪れても、(殴打によるあざなど)被拘留者が拷問を受けていることを示す証拠が見られます。検察局は、こうした事例を刑事訴訟にしようとする私たちの試みを、つねに妨害してきました」

プラハ・ウォッチドッグ:「今日ではどのような拷問がもっとも多いのですか?」
バスハーノフ:「チェチェンでは洗練された拷問というものがあります。もっともよく用いられるのが電流(を人間の身体に流すもの)で、最近もこうした訴えを5、6件ほど受けています」

プラハ・ウォッチドッグ:「拷問の被害を受けた人々の数について何か統計はありますか?」
バスハーノフ:「私たちが調査を行った8件については(拷問が実際に行われていたという)確証が得られました・・・もっとも有名な事件の被害者はサディコフで、彼は耳を切り落とされたのです。この事件に関わっていたのは、すべてハンティ・マンシースクというロシアの町にいる人々で、その半数はいわゆる地位のある人々です・・・[親ロシア派の]チェチェン議会では、今年の秋にこうした事件が議題に取り上げられることになっています。チェチェン検察当局も拷問事件について報告書を提出しなければならないでしょう」

プラハ・ウォッチドッグ:「連邦軍チェチェン軍のどちらが拷問をより多く行っているのでしょうか?」
バスハーノフ:「私は彼らを国籍によって分けたくはありません。拷問を行っているのがチェチェン人であれロシア人であれ、当局がこうした犯罪の調査を行わないとすれば、それを受け入れるわけにはいきません・・・検察当局は法律を遵守しなければならないのですから」