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October 18(Wed), 2006

[]アンナ・ポリトコフスカヤ追悼集会のようす(その1)

緊急追悼集会「アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺とロシア・チェチェン戦争」

 林さんの話: 

●言論の自由 ソ連が崩壊してロシアに変わってから、記者が暗殺されるというケースは200件を超えている。今回暗殺されたアンナ・ポリトコフスカヤが所属していたのは、ノーヴァヤ・ガズィエータという小さな新聞社である。よくロシアには数々の新聞やテレビ、インターネットなどがあり、言論の自由があるではないかと言われるが、ロシアの主要マス・メディアは政府系支配下にあり、どんなに小さな新聞社で政府批判をしようとも、絶対数が少ないため世論には反映されない。これは日本にも当てはまると言える。日本においても言論の自由がある民主主義だとよく言われるが、テレビの主要メディアが政府系である点では、同じである。どんなにインターネット上や地方紙で政府批判を続けても、やはり主要メディアの影響力にはかなわない。世論には反映されない。今は分からないが、小泉首相時代は顕著だった。先の国会で議論された共謀罪。行動を起こさなくても、計画をしなくても話し合いに参加し、またはちょっと頷いただけで逮捕されるこの共謀罪は、まさに日本における言論統制に他ならない。私は、ロシア、チェチェン戦争を考える時、日本との関連を考えずにはいられない。

●チェチェン基礎知識 チェチェンはロシア帝政時代から400年以上も侵略を受けており、このチェチェン戦争は今も続いている。大きな戦闘は行われていないが、散発的な小さな戦闘は今も続いている。1860年代に帝政領土に組み込まれ、ロシア革命以後はソ連下で圧制を受けてきた。どの時代においても、ロシア支配下にある事に賛成するチェチェン人などほとんどいなかっただろう。チェチェン戦争では人口の1/4が死亡した。これを日本に置き換えると、2500 万人以上の日本人が死亡という計算になる。これは侵略以外の何物でもない。

 稲垣さんの話:

●治安当局のテロ ロシアでは治安当局、ソ連時代ではKGBで現在は名称を変えたFSB(国家保安局)が、テロに関与していると指摘が多い。例えば、モスクワ・アパート爆破事件はまさに治安当局の関与が強く疑われている。住民が爆弾を発見し大騒ぎになった事件では、地元警察によって一晩掛けて爆弾の解体作業が行われたが、治安当局は、あれは訓練用で爆弾ではないと言い逃れをした。これは、治安当局がテロを引き起こしている事を意味する。しかもなぜかチェチェンに関するテロが発生するたびに、プーチン支持は高まっていくのだ。アンナ・ポリトコフスカヤが2年前に機内で暗殺されそうになった事件では、同機に FSBの職員が3人同乗していた。

●中央集権化 北オセチア・ベスランでの学校占拠事件以後、政府の権力を強化しなければならないとプーチンは宣言した。学校占拠事件が発生した時では、主要メディアは特集を組まないだけでなく人質の数さえも正確に報道しなかった。知られたくないような事件と言わんばかりに。これを「ロシアの報道の死だ」と新聞に載せたイズベスチア紙の編集長は、翌日プーチンの意向で解雇された。

●記者の暗殺 プーチン政権になってから記者の暗殺、行方不明は後を絶たない。アパート連続爆破事件を捜査していたある記者は、毒殺された。チェチェンに触れようとする記者はなぜか皆暗殺される運命にある。アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺では、暗殺に使用したと思われる拳銃が現場に残されていた。これは、ロシアには言論の自由などないのだという暗殺者からのメッセージなのか。

(文責 バイナフ自由通信)

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