「チェチェンで本当に起こっていること」

フォーラム色川 特別講演会

チェチェンで本当に起こっていること」3月31日(土)開催!

 「チェチェン」と聞いて、みなさんは何を連想しますか?
 第一次・第二次とつづき、泥沼状態となっているロシアとの戦争でしょうか?
 それとも、「モスクワの劇場占拠事件や地下鉄爆破事件の実行犯である。べスラムの学校占拠人質事件にも関係している」とロシア当局から情報操作で名指しされたところからくる<テロ>のイメージ?
 しかし、一方的に送りつけられるその「チェチェン」=危険な集団という情報の裏側には、私たちがまったく知らない・知らされていない状況があるのです。
 例をあげると・・。
 @チェチェンの現状は、現在進行形の“ジェノサイド”であるということ
 99年より始った第二次チェチェン戦争では、第一次戦争より大きな規模でロシア軍によるチェチェン民間人への攻撃がつづいています。
 特筆すべきは「掃討作戦」呼ばれるものです。
 ロシア側が「テロリストを匿っている」と判断した村落を包囲し、住民のうち10歳から60歳にいたる男性すべて拘束して尋問を加え、場合によっては逮捕者の多数を殺害するというもの。ダチヌイ村では民間人51人の死者が発見された事例があります。
 ほかにも民間人の拉致誘拐、逮捕、虐待、拷問、虐殺という状況が進んでいます。
 Aジャーナリスト、プーチン政権批判者の相次ぐ暗殺
チェチェン やめられない戦争』『プーチニズム 報道されないロシアの現実』などの著作を発表し、チェチェン戦争を追ってきたロシア人ジャーナリスト、アンナ・ポリトフスカヤさんが、昨年10月に暗殺されました。
 自宅の集合住宅のエレベータで、銃殺された遺体が発見されたのです。
 また11月には、プーチン政権とチェチェン戦争を批判してきた元FSB(ロシア連邦保安局)将校のアレクサンドル・リトビネンコさんが毒物により殺されています。
 彼の体内から放射性物質ポロニウム」が検出されたという大きなニュースは記憶に新しいところです。
 このふたりをはじめとして、ロシアでは政権に批判的な人物の不審死が相次いでいます。
 これだけ大きなことが起こっているのに、私たちに知らされる情報はほんの一部です。
 いつも「現在」の問題とかかわりつづけていきたいと考えるフォーラム色川としては、上記の2点は見過ごせない大きなテーマです。
 そこで、私たちが知らない・知らされていない状態にある「チェチェン問題」について、日本におけるこの問題の第一人者、林克明さん(ノンフィクションライター)をお招きして講演会を開催します!
 チェチェンでこれまで何が起こってきたのか、現在はどうなっているのか。そして私たちは何を考えればいいのか。林さんにたっぷりお話をうかがいたいと思います。
 ひとりでも多くの方の参加をお待ちしています!

 林克明(はやしまさあき)さんのプロフィール
 1960年、長野県生まれ。業界紙記者を経てノンフィクションライターに。95年から1年10か月モスクワに住み、チェチェン戦争を取材する。それ以降も取材をつづけ、現在までのチェチェン入りは15回を数える。
 2001年に「ジャーナリストの誕生」で第9回週刊金曜日ルポルタージュ大賞受賞。
 著書に、小学館ノンフィクション大賞を受賞した『カフカスの小さな国 チェチェン独立運動始末』(小学館)、『世界の戦場から7 チェチェン屈せざる人びと』(岩波書店)。
 共著に『チェチェンで何が起こっているのか』(高文研)などがある。

 「チェチェン総合情報」http://chechennews.org

 特別講演会 「チェチェンで本当に起こっていること」
 講師 林克明さん(ノンフィクションライター)
 日時 3月31日(土)
     開場 PM1:00 スタート PM1:30
 会場 武蔵野公会堂 第一会議室
     (JR・京王線 吉祥寺駅南口(公園口)下車徒歩3分)
 主催 フォーラム色川 資料代 1000円
 お問い合わせ 090−4914−4597(安東)まで