炎の戦士クーフリン(ローズマリー・サトクリフ)

ケルト神話のクーフリンの話ですが、北欧と同様に、血みどろな神話ですね。
ほっそりとした黒髪の美少年ながら、太陽神の血を引く勇猛果敢な戦士というクーフリン。
その割に、ものすごいギャグ飛ばしていました。
口から泡をふきながら、脳天から血の霧を飛ばし、全身ブルブル震わせて炎を吹き出しながら戦車で走る・・・こわい。
しかしながら、親友や唯一の息子をその手で殺し、結婚の際にも、妻の家を全滅させてくるというクーフリンの生涯は常に悲劇であり、最初から短命な英雄と宣言された通りの人生なのだ
この直後に読んだ白鳥異伝(荻原規子)を読むと、クーフリン=ヤマトタケル
戦争好きは、それだけ早死にする確率も高いということですね。
唯一クーフリンがメインでは出てこない美少女ディアドラの話は、アーサー王伝説の「トリスタンとイゾルテ」とよく似ていて、ケルトブリテンの距離の近さを思います。

ケルト神話 炎の戦士クーフリン

ケルト神話 炎の戦士クーフリン