2010-01-17
公共工事における危機管理 3
以前、公共工事における危機管理 1で、ご紹介した京都市の行った旧右京区総合庁舎の解体工事による振動被害について、新たに下記内容が、1月12日と15日に報じられました…
「庁舎解体中断問題:京都市、18日に工事再開 広隆寺「法的措置も」 /京都」
右京区の古刹(こさつ)、広隆寺に隣接する旧総合庁舎跡地を留学生向け集合住宅として活用しようと計画している京都市は12日、広隆寺からの苦情を受けて中断していた解体工事を18日から再開すると発表した。工事への寺側の妨害行為を禁止するよう京都地裁に求めた仮処分申請は「寺側に物理的に妨害する意思がないと確認できた」として12日付で取り下げたが、工事再開に対する寺側の反発は避けられそうにない。
市によると、昨年12月の仮処分第1回審尋で、寺側に物理的妨害の意思がないことが分かった。さらに市は裁判所に工事再開の必要性の判断を求めたが、裁判所は「再開は市が決めること」と判断しない意向を示した。
市は昨年3月から解体工事を始めたが、振動でお堂にひびが入ったなどとする寺側の苦情を受けて、昨年6月に工事を中断した。寺側は昨年8月、解体工事と跡地利用について、具体的な条件を定めるまでは工事を再開しないよう求めて京都簡裁に調停を申し立て、現在も継続している。市の跡地利用計画については「留学生向け集合住宅は寺の静ひつさを壊す」と反対している。
清瀧智聖・副貫主は「被害への賠償も謝罪もないまま再開する市はあまりに身勝手で強引。法的措置も念頭に対応を検討したい」と話している。 (毎日新聞社より)
京都市が18日に旧右京区総合庁舎の解体工事の再開を決めた問題で、隣接する広隆寺は15日、市と工事を請け負う建設業者2社を相手に工事続行禁止の仮処分を京都地裁に申し立てた。市は15日、「申し立ての内容を確認するまで強引に工事はできない」として工事再開の延期を決めた。
市は昨年3月、留学生住宅整備のため解体工事を始めたが、工事の振動でお堂の壁に亀裂が入るなど被害がでたとして、広隆寺が市を相手に補償と整備撤回を求め、民事調停が続いている。広隆寺の清瀧隆智貫主は「工事を進めるとしても、寺に損害のないよう協議してからすべきだ」としている。 (京都新聞2010年1月15日より)
また、1月7日にも京都市による工事の振動被害を受け、長年苦しめられている京都市民のことが報じられていました…
京都市は7日、伏見区久我の排水路改良工事の影響で住宅が傾くなどの被害を受けた住民9人に対し、昨年12月の大阪高裁判決に従い、宅地を造成した住宅販売のS住宅(伏見区)とともに損害賠償金計7800万円と遅延損害金を支払うことを明らかにした。すでにS住宅が住民に対して一時的に全額支払っており、今後、市と業者で負担割合を決める。
市によると、排水路周辺では 2002年3月以降、地盤沈下などで住宅11戸にひびが入るなどの被害が発生。市が03年3〜5月に排水路の改良工事を実施したところ、工事の振動などで住宅のひびや傾きが拡大したとして、04年9月、住民11人が市とS住宅に対し、10軒の建て替え費と1軒の補修費の計3億3600万円の損害賠償を求め京都地裁に提訴した。
地裁は07年10月、市と業者に対し、排水路に隣接する9戸に計6900万円の支払いを命令。昨年12月の控訴審判決では計約900万円を追加して支払うよう求めた。市は上告を断念し、「今後は、事故を未然に防げるよう、対応していきたい」としている。 (京都新聞2010年1月7日より)
しかし、水路改修による被害補償の裁判が確定しても、京都市はまだ「行政の責任はない」という説明をされているらしく、地元住民の方達からは、「京都市の監察、指導がなっていないのではないか、住民に謝ってほしい」という声が出されているそうです…
真摯な反省がなければ、今後も京都市民の財産は安全対策を軽視する京都市により、近くで工事が行われる度、危険にさらされ続けるということでしょう…この報道から、判決を受けても尚、京都市は自身の過失を認めようとしないという事実を知ることに…






