「にわとり」


おりがみ新世代の今月のお題が「座布団小鳥の基本形」ということで、ちょっと試してみたらなんか出来てしまった。

展開図。右下のはORIPAの折り上がり推定図。

創作過程

せっかくなのでメモっておこう。

  • 赤系の紙を使っていたために、何気なく上のように折ったとき鶏を想像した(写真は赤じゃないけど)。
  • すぐに尾をつくって最初にできたのが次の写真。とりあえず鶏になったし、尾のかたちもなかなか面白いので、ここで止めるかとも思った*1

  • 羽のところが足になるか? いやそれだと自立しない。
  • じゃあ尾羽を下げて3点で立たせよう。と尾羽を下に中割り折りした瞬間、「く」の字が連続したようなパターンが出てきて「やった」と思う。あ、これは鶏でしかない、という瞬間だ。見立てにおいて「でしかない」という感覚を得られるのはそんなに多くない。

  • その後画像検索で改めて鶏の写真を見た。足がちょっと後ろ気味だ。ちょっと足だけ直せるか試すがすっきりと行かなかったのでやめる。
  • 写真と折り紙的なイメージを秤にかけつつ、足や頭部によりよい解があるかを検討して完成。足を細くするかしないかで悩んだが、シンプルを採る。

  • その後、羽を折り出せないかなど、上半身を折り込んでみたりした。ご覧の通り分かりやすく劣化したが、こういうのは無駄な過程ではなく、周辺を枝狩りすることで自分の中で「極大」の確信が育つ意味がある。


こう見ると、手に取ったのが赤い紙じゃなかったらこの作品は生まれてなかったのではないかと思えて、なんだか不思議な気持ちになる。

*1:余談としてなぜこの形(最終的な作品も)が面白いと感じるかは、尾のつけねできゅっとくびれているというのが大きいように思う。折り紙は基本的に一塊の形が得意で、途中で大きくくびれている形は不向きな面があり、結果としてどこか物珍しい印象を与えるのだと思う