天国の風(天国の風は、とてもあたたか)

2016-08-02 秋来ぬ

originalk2016-08-02

[] 藤原敏行

 三十六歌仙とは、平安中期、一条天皇の時代に藤原公任(ふじわらのきんとう)が選んだという36人のすぐれた歌人のこと。

 その三十六歌仙の1人、藤原敏行(?〜901)は、歌人で書家

 書家としても名高く、空海、嵯峨天皇に次いで能書と言われました。

 官位は蔵人頭にいたった文官ですが、同じ三十六歌仙の1人で武官であった在原業平とは友人関係にあったと言われています。

 古今集に19首、後撰和歌集などの勅撰集にえらばれています。

 よく知られている歌は、百人一首の18番歌で、女性の立場になって、詠った歌です。

    • 住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ

 (住の江の岸による(寄る)波ではないが、昼はやむを得ないにしても、よる(夜)までも、夢の中の通い路で、あの人は人目を避けるのであろうか)

 また古今集の巻頭歌には、次の歌があります。

    • 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる

 (秋がやって来たと、目にははっきり見えないけれども、風の音で秋が来たなと、自然にはっと気づいてしまったことだ)

 立秋の日に詠んだ歌と言われています。