リーダー論Ⅴ(五)

『選手としての活動を終えた私は今、新しいフィールドでプレーを始めています。ドゥンガ財団をいう非営利組織をつくり、ブラジルの恵まれない子どもたちや社会的弱者を支援する活動を行っています。ブラジルではお金持ちを見ると、あの人は運が良かったか、どろぼうしたにちがいないと言います。でも私自身がそうであったように、人生に勝つためには勉強し、働き、困難を乗り越えることが重要なのです。そのことを子どもたちに教えたいと思っています。』
『私はサッカーから多くのことを学び、たくさんのものを得ました。それを社会に還元することが、私の新しい使命だと思っています。』FIFA設立100周年記念シンポジウム(日本経済新聞社主催)/基調講演:元ブラジル代表キャプテンドゥンガ財団理事長ドゥンガ氏「キャプテンシーで支えるサッカー」より

90年イタリアWCで優勝候補のブラジルは決勝トーナメント一回戦で敗退することになった。特に中心選手だったドゥンガには非常に大きな批判が集中し、それ以降しばらくの間はブラジル国内では政治や経済で問題が起こるたびに、「ドゥンガの時代だ」(失敗者の時代だ)と言われ続けた。とても傷つきサッカーを辞めることも考えたドゥンガ
94年アメリカWCでドゥンガはキャプテンとしてあらゆる準備をしチームをまとめ激しいトレーニングを積み重ねその大会で決勝進出しイタリアと戦い優勝した。

『心身ともに追い込む過酷な訓練、どんなプレッシャーにも負けないように精神面の強化を図るプログラムなど、当時どのチームも行っていないようなトレーニングを積み重ねました。キャプテンとして特に心がけたことは、皆がサッカーに集中できる環境づくりです。』(同じく、日経ホールでの講演より)

仲間をなじり、容赦なく怒鳴り上げ、チームを激しい口調で追い込んでいく。敵にして、彼ほど嫌な選手はいなかった。全てを出し切ることそして集中すること。「気」を充満させたドゥンガはリーダーとしては非の打ち所がない。鹿サポのボクは彼のことを永遠に忘れないだろう。
ジュビロ磐田には今もドゥンガの打ち込んだ熱いハートが息づいている。



*写真は、天草から夕暮れていく雲仙普賢岳をのぞむ。
今日は、リンク元辿ったら、広告代理店=「電通」(サッカー協会の仕事もしているらしい)しかも、クローズドサイトから数時間のうちに22回も!アクセスがあったけど。なんで?・・・何か”調査”でもやってるんすか?

まったりどんよりゲーム

orion10142004-07-20

還暦を迎える川淵氏の今大会に対するコメントが相変わらず緊張感のないスポニチの腰巾着記事によって公けになった。

日本サッカー協会川淵三郎キャプテン(67)が20日、アジア杯1次リーグでオマーン代表と対戦するジーコジャパンに必勝指令を出した。川淵キャプテンは19日、香港経由で中国・重慶に入ったが、大会の成績に関してノルマは設定せずW杯1次予選で対戦するオマーンを完膚なきまで叩きのめすことを最大のノルマとした。』

最近、ツールドづいて寝不足と思える(笑)エルゲラさんのblogでこの「ノルマなし」記事を見てしまったので夕方下のようにコメントした。

『恐ろしく”澱んだ”どんよりとした空気。そんな空気の中では人は進化や成長はしない。それは世の常。・・<中略>・・・それでも、選手には罪はないし怪我だけはして欲しくない。おそらく、灼熱の中、中一日でまたもや彼らを消耗させるのでしょう。そして、また・・・。コンフェデから(監督が)どれだけ経験を積み変化したのかをみたいと思います。頑張る選手たち、応援はしますが。』

案の定だった。
勝ち点3を上げたけど喜んでいられない戦い方だった。
まったりどんよりしたゲームだった。
アジアで頂点に立ったチームらしい戦い方、WCベスト16らしい戦い方って、日本代表らしい戦い方ってどこへ置いてきたというのだ。
主たる問題はチームマネージメントにあると思うので選手のことはできれば避けたかったが。これだけは残しておきたい。

サイドブレーキ引いてプレーしてる選手がいた。自分では動かず、前線の選手にはしっかり合わせられず、ゲームメイクすることすら忘れた10番。みんなが10番にボールを預けて、見ていた。前線でゲームメイクできない、うちの近所の少年サッカーに似ていた。
個の力でとった1点で勝ったから絶対にマスメディアではクルーズアップされないだろうけど。
だから、宮本は忙しかった。中沢は奮闘した。川口は神懸りだった。

オマーン代表は、ムシ暑さも、初戦の疲れも同じようにあったハズだ。オマーンは真面目にキッチリしっかりサッカーやってた。若くて決定力に欠けていたけど、いいチームだった。走った距離を比較するとオマーン選手が5倍は走っていた。日本の10番の10倍は走っていた。
次戦は、藤田選手を指揮者にお願いします。指揮者に従うのは右にオガサを、左にアツをお願いします。二人はおそろしくプレスかけボールを奪い相手をハネ飛ばし即座に前線へボール出すはずですから。一度、試す価値ありと思いますが。