2009-11-04
「日本人は匿名志向・外国では実名志向」を疑う
今回のシンポジウムでもっとも大きな収穫は、これだと思う。
ランチ中に米国ミシガンから来た研究者と話していた。ブログやYahoo!の掲示板で政治論議が活発に行われているというが、そのほとんどはpseudonym(筆名)とのこと。実名で書くのかと思った、と言ったら「そんなはずはないでしょう」と笑われた。ファーストネームだけを記載している場合、それが実名かどうかも判別できないし、混在して使われているようだ。ただし、LinkedInのようなビジネスネットワーキングは実名だとのこと。
私の発表の後に話しかけてくれたドイツ人の学生さん曰く、「Facebookで実名を使う、というのはあり得なくなっています」とのこと。特に就職活動を控えた学生達は、web上に実名でいろいろなことを書いておくと、就職面接でプリントアウトした束を目にすることになるのが怖い、と言う。そのため、彼らが取っている方法は
「ファーストネームは実名、ラストネーム(姓)は偽名」
だそうだ。これなら、親しい人にはすぐ見つけられるが、親しくない第三者(面接官だったりSPAMMerだったり)に対しては匿名性が発揮される。多くの情報が実名によって名寄せされ、社会生活で突きつけられることへの抵抗感は少なくない、と強調された。「匿名志向は日本の特徴だと言われてきたけれど」と言ったら、欧州でもその傾向は強い、とのこと。
一方、韓国の方で話しかけてくれた方は、「日本ではラジオ番組ですら『ラジオネーム』というpseudonym(筆名)を使う。韓国だと実名なのに。日本ではそういう文化なのですか」と質問してきた。日本人のフルネームの組み合わせが多様であり、特定される度合いが高いことが気にされているのかもしれない、というのが一点と、古来から「清少納言」のように実名ではなく筆名で書く文化があるのかもしれない、という曖昧なお返事しかできなかった。ちなみに、韓国では身の上相談なども実名で、しかも詳細に語られる傾向があるようだ。オープンなのだろうか。
ともあれ、「日本人は匿名志向で欧米では実名志向」という思い込みは、きちんと実証して何がどうなっているのかを明らかにした方がよさそうだ。
- 1051 http://www.facebook.com/l.php?u=http://d.hatena.ne.jp/oritako/20091104/1257732209&h=0d131
- 685 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/20091110_327845.html
- 675 http://b.hatena.ne.jp/hotentry
- 575 http://twitter.com/
- 442 http://www.geekpage.jp/blog/?id=2009/11/10/1
- 395 http://reader.livedoor.com/reader/
- 379 http://d.hatena.ne.jp/
- 234 http://obiekt.seesaa.net/
- 231 http://b.hatena.ne.jp/hotentry/it
- 176 http://www.google.com/reader/view/



政治や宗教の話は、米国では sensitive な話なので匿名が多いのは、うなずける。
Facebookは、世代により、違うように思える。僕の日米の友人は、すべて実名だが、20代の女子は、友達2000人とか、匿名のネット友人を多く含むようだ。
興味深いのは、YouTubeのエレキギター演奏のビデオ。日本人は顔を写さない人が多いが、日本人以外では、おかまいなしに顔を写す人が多い。なぜだろう。
(日本)
http://www.youtube.com/watch?v=_viRvjxGP-A
(日本以外)
http://www.youtube.com/watch?v=eXEXADYXQs8
欧米の話は興味深いですね。
Youtubeの演奏ビデオは面白いですね。実名&顔を出すことを避ける傾向があるのでしょうか。
実際には何を秘匿し、何なら許容できるのかをきちんと評価してみたいと思っています。
hatenkou001さん
文化的背景と、ネット上の名乗りや使い方を調べてみると、思い込み以上のものが見えてくる気がします。
Youtubeのビデオは男が女装して演奏してるからでしょう。
女装playerは日本に何人もいて、一つのジャンルになっています。
しかし女装以外でも顔は見せませんけどね。
とても頷けるお話です。
これからも是非色々勉強させて下さい。
欧米人はどれだけFunnyかを競う所も多々見受けられます。日本人からするとうざい(笑)位に。