ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

2011年最初の教育ゼミ

3が日最後の日というのに、ゼミの参加者はそれなりに多かった@東工大。この日でも教室を使えるのが凄い。今日読んだ本は下記のもの。ちょっと目次にびっくりするが、消費行動におけるアソシエーションは匿名かつ識別できない対象を扱っていたが、IDで識別される顧客を対象とするならば、プロファイリングの手法が使えるのではないか、という問題意識からの選択だ。実は、私もIDやライフログ、プライバシといった話をする中で、プロファイリングは?と聞かれる機会もあったので、参加していた。

地理的プロファイリング―凶悪犯罪者に迫る行動科学

地理的プロファイリング―凶悪犯罪者に迫る行動科学

どんな人が犯罪に遭うのか、もしくは犯罪を犯すのかを考える上で、「分かりやすいストーリー」はかなり危ない。売春婦が被害に遭いやすいという話を聞いて、まずその職業やそれにまつわる意識を持たないだろうか?人との接触機会が多い、という事実に目が向くだろうか。「この人は異常だから」という一言で片付けてないだろうか。

集めた情報から何が構成されるのか、に関しては、昨年読んだこの本では丁寧にかつ厚く書かれていた。理解できるストーリーに再構成されていくプロセスを読むにはおすすめだ。自分が見ているものが、どう構成されているかを知るためにも。

コロンバイン銃乱射事件の真実

コロンバイン銃乱射事件の真実

とはいえ、今回は犯罪について突っ込んだのではなくて、メンタルマップや探索の話。店舗や商店街、市街での消費者の行動に広げられないかな、という話。