大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

田倉崎追加種等

有山です。昨日の田倉崎の追加情報です。
[追加種]
ボタンアオサ
タツメイソウミグモ
*提供いただいたモエビ類は、普通種イソモエビの色彩変異でした(写真1・2)。
[名前の変更]
イソヤムシ→カエデイソヤムシParaspadella gotoi Casanova, 1990(写真3・4)
あまりおなじみでないので紹介します。大きさは最大で7mm程度。浮遊性のヤムシと違い寸詰まり。腹面の後部に分岐した尻鰭状のものがあり、粘液を出して付着します。原色検索日本海岸動物図鑑〈Ⅱ〉やネットで調べたところ、ほぼこの種に間違いないと思いますが、文献をいろいろ当たる必要があると思います。この種は1990年に新種記載されたそうです。
CASANOVA J.-P.(1990) A new species of Paraspadella (Chaetognatha) from the coastal waters of Japan. Proceedings of the Biological Society of Washington, vol. 103, no4, pp. 907-912.
この文献は以下のサイトで見ることができます。http://www.biodiversitylibrary.org/item/107575#page/5/mode/1up
現在、この種の発生、系統や生態について多くの研究が行われているようです。
http://fujiwara-nh.or.jp/archives/2010/0224_100000.php