原田治ノート

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2015-06-24 書斎日誌

osamuharada2015-06-24

梅雨の晴れ間。午前中はアトリエで絵を描き、午後は書斎で好きな本の乱読を楽しむ。島の外の世界のことは、おおむねネットのNewsで眺めています。ヒマつぶしに二年前の「書斎日誌」を読み返すと、アベ政権ができたばかりの頃で、どれだけひどい国になるのだろうかと予想していました。→id:osamuharada:20130525

はたしてその予想通りの悪質な二年間が過ぎたところですが、今月あたりからちょいと独裁政権にも陰りがみえてきたようですね。一昨日の、アベ支持率は39%に落ちている(朝日新聞)。さしもの大政翼賛会(日本テレビ)の世論調査でも、支持率41%の下落ぶり。安保関連法案の「違憲」と、沖縄県民を無視した「辺野古」で失脚したもよう。さっそく今日はムリして平均株価を上げさせて、アホノミクスでの起死回生を目論んでいた。しかしコレって実体経済ではなく金融ギャンブルの話ですよね。カネしか眼中にない博打うちだけの世界観。言いたくないけど庶民をダマすのもいい加減にしてほしいよな。

昨日はアマゾンで雑誌『 DAYS JAPAN 』7月号を購入。表題は【 福島の小児甲状腺異常「多発」の発表 】。この特集記事では、はじめて「公的」な専門機関が、福島の小児甲状腺がん「多発」をついに認めたということが詳細に書かれている。この雑誌、ほとんど三日間で完売しそうな勢いです。これなら支持率100%!でしょ。TVニュースではどこも(ワザと)取り上げなかったようだが、この問題を切実に考えなくてはならない人々のいかに多いことか。

この特集の締めくくりに広河隆一さんはこう書かれています。《 ある日、原子力関係の「専門家」たちは「危険地帯」を一瞬のもとに「安全地帯」にする魔法を発明した。それが子どもたちを含めて年間20ミリシーベルト地帯へ帰還させる政策だ。これはいわば、大人よりも放射能の影響を受けやすい子どもたちを地雷地帯で先に歩かせるようなものだ。》とわかりやすく説明。そしてさらに《 あるいは 世界中が危険地帯と呼ぶ地域での 学校の開校 と地産地消の給食制度 》とも書いてあり、これは今年4月、福島第一原発から30キロ圏内にできた【 福島県立ふたば未来学園 】のことでもあるでしょう。あのAKB48の衣装デザイナーが「制服」をつくり、「校歌」を秋元康がプロデュースして谷川俊太郎が作詞したというお洒落な?高校。支持されないアベ独裁政権のもと、こんな奇怪な国になりはてるとはね…。

    ほ と ゝ ぎ す 喜 怒 哀 楽 の か な た か な   万太郎

2015-06-18 日本の紅茶

osamuharada2015-06-18

四六時中、煎茶ばかり喫している、ただのお茶飲みジジイなのですが、昼食のサンドウィッチや、おやつの洋菓子のときには、必ず紅茶を合わせて飲んでいます。むかしから紅茶といえばアールグレーばかりでした。もとより紅茶に砂糖ミルクは入れません。最近では、鹿児島県枕崎有機栽培紅茶【 手摘み・姫ふうき 】という日本の紅茶にハマっています(写真の缶入り)。

「姫ふうき」を一口すると、爽やかな紅茶の旨味と甘味がひろがり、口中に渋味をまったく残さず、キリっとしているのに柔らかくもある。日本人のつくる紅茶は、緑茶の伝統のうえにあるからか、自然界から抽出した旨味成分を十分に生かしているようです。

「姫ふうき」は、日本産の「べにふうき」という茶種だそうですが、実は本場イギリスの【 GREAT TASTE AWARD 】で四年連続金賞受賞という、世界最高水準の紅茶だったのです。あとで知って、むべなるかなと思いました。

日本人の茶づくりは、緑茶のみならず紅茶までも世界一といえるわけですね。丹精こめてつくられた「姫ふうき」は、いつも屋久島産煎茶を買っている、日比谷の鹿児島県物産店で購入しました。ちょっと高価に感じるかもしれないけれど、一杯の値段に換算したら、まずいスタバのコーヒー一杯よりも安いのですよ。

永井荷風の随筆集『 紅茶の後 』序文には、飲んだ紅茶の刺激によって《 まどろみ勝ちなる心を呼び覚まして、とりとめも無き事を書くという意味である。》とあります。

梅雨どきに、お茶うけ無しでゆっくり「姫ふうき」を飲んでいたら、つい写真に撮って、ぼくもこのノートに書きおきたくなりました。茶碗は白でシンプルに、WEDGWOODの業務用ティーカップで。「ふうき」とは「富貴」でしょうか、なんだかリッチな気分にもなってきましたよ。この写真ノート→http://osamuharada.tumblr.com/

2015-06-13 お神輿の謎

osamuharada2015-06-13

築地市場のお祭り。魚屋の従兄弟は、六十過ぎてもまだ神輿をかつぐぞと言い張る。いくらカミさんがとめたって聞く耳持たず。ヤツガレの場合、お神輿はかつぐより絵に描く、という子供の頃から変わり者ですが、今でもひたすら神輿の美しさには圧倒されている。かつぐにしても、眺めるにしても、お神輿には血が騒ぐというか、人を惹きつける謎の魅力があると思う。しかしその「神輿の由来」については、誰もわかってはいないようだ。ワケもわからずお祭り騒ぎをしているにすぎない。

先日、築地の町内を歩いていたら、お祭りの準備作業中に遭遇しました。たまたま鳶職のひとが神輿をかつぐ棒を縄でしばりつけている最中だった。神輿に固定されている二本の棒の上に、別のかつぐ棒を井桁に組んでいた。それで【 旧約聖書 】に書かれてある、あの神の言葉を思い出してしまったわけですよ。

旧約聖書の【 出エジプト記・第25章 】。〈神〉は十戒を授けたモーセに、さらにいろいろな追加注文をする。古代ユダヤ教の原型をつくらせて、それを代々守りとおすように、とのご託宣だ。そのなかで〈箱〉をつくらせるように神さまがモーセに命じている箇所がある。《 わたしのための聖なる所を彼らにつくらせなさい。わたしが彼らのうちに住むためである。すべてわたしが示す幕屋の型および、もろもろの祭具をつくらなければならない 》とあり、《 アカシヤ材で箱をつくりなさい。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半。あなたは金でこれを覆わなければならない。すなわち内側も外側も金で覆い、その周囲に金の飾り縁をつくらなければならない 》と詳しく指示しています。その金の箱が、日本のお神輿によく似ている。

さらに《 また四つの金環を鋳造して、箱の四隅に取り付けなさい。すなわち箱の両側に二つずつ付ける 》として、《 またアカシヤ材で棒をつくり、金でこれを覆い、そしてその棒を箱の環に通して、箱をかつがなければならない 》そして何故か《 棒は箱の環に通したままにして、それを抜き放してはならない 》と命じている。

つまり箱の棒二本は固定させたままで、祭事が終っても決してそれを抜いてはいけない、と神さまはモーセに厳命をしている。ひるがえって、大昔から日本の神社では、どこも必ず神輿の二本の棒だけは抜かないという慣習があるのです。不思議ですよね。お祭のあと倉庫にしまうとき、場所をとられるにもかかわらず決して棒を抜くことはしないのです。理由をたずねても誰も答えられない。しかしこれは旧約聖書に書いてある通りじゃないですか。

また神輿の屋根の上にいる鳳凰についても似たところあり。「金の翼」をつけた「ケルビム」というものをつくって箱の上に飾らなければならない、と旧約聖書には書いてある。「ケルビム」なるものが日本では親しみやすく「金の鳳凰」に変化していったのではないだろうか。

などと突拍子もない話に聞こえるかもしれませんが、世界の民族史に目をやれば、縄文時代に古代ユダヤ人の一派が、日本列島に彼らの宗教をたずさえて移住したことは大いにあり得ることだと思うのです。

お神輿の写真→http://osamuharada.tumblr.com/ ①神輿とかつぐ棒。②子供神輿も固定された棒の上にかつぐ棒を縛っている。③銀座「平つか」のかけ紙。江戸時代のおもちゃ絵のなかにあるお神輿。やはり二本の棒は抜かない。

2015-06-04 リビングダイニング

osamuharada2015-06-04

梅雨に入ると、どうも外出がめんどうになってくる。島では雨よりも霧が深くなり、視界10mなんて日がたまにあるから車の運転もできない。大自然の中にアトリエがあるので、都会よりずっと過ごしやすい気候だけはありがたい。家中にあれば、ひんやりとして涼しい。それでついつい「リビングダイニング」(和製英語)で過ごす時間が増えてしまう。いうなれば「引きこもり」かな。

島のアトリエでは、はじめ台所のすぐ横に食卓を置き「ダイニングキッチン」(これも和製英語)という感じで、どうにも落ちつかなかった。そこで十五年ほど前に、この写真の小部屋を台所の外の中庭にせりだして、LIVING(居間)DINNING(食堂)を増設。これで殺風景なアトリエにもささやかながら居心地のよいLDを持つことができました。

食事をしたり、オヤツを食べたり、そのあとしばしゴロンとそのまま横になってくつろげる部屋っていいもんですね。これぞ日本的生活様式というものでしょう。いつもここで食事をするので、身のまわりに好きな食器類を置いてあります。谷道和博さんの吹きガラスに、舩木伸児さんのスリップウェアー、古いスペイン陶器など。食器は飾るのが目的ではなく、ちゃんと食べるため常に使っていますよ。すなわちこれが「ダイニング」のつもり。対面の壁には、川端実北園克衛の作品などをかけてあり、赤の革張りソファがしつらえてある。つまりこっち側はちょっとした小さな「リビング」というわけ。自分の好きなものに囲まれて、また窓の外に目をやれば自然の緑に囲まれている。これだけで満足です。このLDというか小屋はヤツガレ自身で設計をして、何でもできちゃう島の左官屋さんに頼みこみ、たった一人で造ってもらいました。壁と天井は本漆喰で、西欧風に木のコテでテクスチャーを施してあります。屋根にはスペイン瓦がのっています。という入梅どきの、またどふでもよゐ話題でした。

      梅 雨 冷 え の サ ラ ダ の ト マ ト 赤 き か な    万太郎

部屋の拡大写真→http://osamuharada.tumblr.com/